この記事でわかること
Web制作のSEOは、URL・サイト構造・CMSを企画と設計の段階で決め、公開時にインデックスされる状態を確認し、公開後は数字を見て直し続ける仕事です。
- 01後付けは高くつくURLやサイト構造を公開後に変えると、全ページのリダイレクトとナビゲーションの作り直しが発生します。
- 02工程ごとに担当を決めるキーワードは発注者とディレクター、URLと正規化はエンジニア、文言はライターと、決める人を最初に割り振ります。
- 03リニューアルは301で引き継ぐ旧URLと新URLの対応表を作り、1ホップの301で転送します。当サイトはカテゴリ一覧8件の転送を漏らし、10月11日に直しました。
- 04移行後は数値で確認する当サイトは対象URLが110から356に増える中で、登録率が約65%から約95%になりました。
- 05外注は確認点で選ぶ見積にSEO要件と301対応が入っているかを確かめ、「必ず1位」をうたう業者は避けます。
Web制作の段階からSEOを組み込むべき理由
SEO(検索エンジン最適化)は、Googleなどの検索結果からの流入を増やすための取り組みで、サイトの作りを整える内部対策、検索する人に役立つページを作るコンテンツ、他サイトから紹介される外部対策に分かれます。このうちURLの形、サイト構造、CMSの選び方は公開後に直すと全ページ規模の手戻りになるため、制作の段階で決めておくのが合理的です。SEO全体の進め方はSEO対策の全体像にまとめています。
後付けにすると手戻りが大きい項目
制作の途中なら数行のルールで済むことが、公開後の後付けでは作り直しになります。代表的な項目を並べると、次のとおりです。
| 項目 | 企画・設計の段階で決める場合 | 公開後に直す場合 |
|---|---|---|
| URLの形 | 命名ルールを決めるだけ | 全ページのURL変更と301リダイレクトの設定 |
| サイト構造・ディレクトリ | サイトマップ(ページ構成図)で決める | ナビゲーションと内部リンクの作り直し |
| CMS | 要件に合わせて選ぶ | サイト全体の移行(URLが変わることが多い) |
| ページの表示方式 | 本文をHTMLで返す方式を選ぶ | フレームワークの変更を含む改修 |
| テンプレートのSEO要素 | 見出しやパンくずの位置をワイヤーフレームに入れる | デザインとテンプレートの修正・再テスト |
そもそもSEOに取り組むべきか
判断の基準は、お客様がその商品やサービスを検索で探すかどうかです。検索で探される商材なら、制作時にSEOを組み込む価値があります。すぐに集客したい、検索されにくい新しい商材である、といった場合は、費用を払って検索結果に表示するリスティング広告のほうが早く結果が出ます。広告は出稿をやめると表示も止まり、SEOは効果が出るまで時間がかかる代わりに積み上がる、という違いがあります。両者の比較はリスティング広告の仕組みとSEOとの違いで詳しく扱っています。
工程別の全体像とチェックリスト:いつ・誰が・何を決めるか
先に工程と担当の全体像を示します。以降の見出しは、この表の工程を1つずつ説明していきます。発注者の方は「担当」の列を見て、制作会社と自社のどちらが決めるのかを最初に話し合っておくと、抜け漏れが減ります。
| 工程 | チェック項目 | 担当 | 重要度 |
|---|---|---|---|
| 企画 | サイトの目的と、検索で来てほしいお客様を決めた | 発注者・ディレクター | 必須 |
| 企画 | 狙うキーワードと検索意図を洗い出した | 発注者・ディレクター(SEO担当) | 必須 |
| 企画 | キーワードとページ(URL)の対応表を作った | ディレクター | 必須 |
| 企画 | 上位に表示されているサイトの内容を確認した | ディレクター(SEO担当) | 推奨 |
| 設計 | サイト構造(ディレクトリ)とパンくずリストを決めた | ディレクター・デザイナー | 必須 |
| 設計 | URLの命名ルールを決めた | エンジニア・ディレクター | 必須 |
| 設計 | 正規URLのルール(https・wwwの有無・末尾スラッシュ)を決めた | エンジニア | 必須 |
| 設計 | ワイヤーフレームに見出し・本文テキスト・関連リンク枠を入れた | デザイナー・ディレクター | 必須 |
| 設計 | CMSと、ブログ(お知らせ・コラム)を置く場所を決めた | 発注者・エンジニア | 必須 |
| 設計 | 本文がJavaScriptだけで描画されない方式を選んだ | エンジニア | 必須 |
| 制作 | 全ページのタイトル・メタディスクリプションの文言を決めた | ライター(SEO担当) | 必須 |
| 制作 | 見出しの階層が正しく、1ページ1テーマになっている | ライター・エンジニア | 必須 |
| 制作 | 運営者情報・実績・お客様の声のページや枠がある | 発注者・ライター | 必須 |
| 制作 | スマホで読みやすく、表示が遅くない | デザイナー・エンジニア | 必須 |
| 制作 | 画像に代替テキスト(alt)を入れ、容量を抑えた | エンジニア・ライター | 必須 |
| 制作 | 構造化データの出力方法を決めた | エンジニア | 推奨 |
| 公開 | テスト環境のnoindexとrobots.txtのブロックを外した | エンジニア | 必須 |
| 公開 | XMLサイトマップを用意し、Search Consoleに登録・送信した | エンジニア・発注者 | 必須 |
| 公開 | http・www・末尾スラッシュの違いが正規URLに301で統一される | エンジニア | 必須 |
| 公開 | (リニューアル時)旧URLから新URLへ1ホップで301転送される | エンジニア・ディレクター | 必須 |
| 運用 | Search Console・GA4で表示回数とアクセスを毎月見る | 発注者(SEO担当) | 必須 |
| 運用 | インデックス登録の状況を確認する | SEO担当 | 必須 |
| 運用 | 情報が古いページを更新し、新しいページを追加する | ライター・発注者 | 推奨 |
| 運用 | 内部リンクと、紹介される理由になるコンテンツを見直す | SEO担当 | 推奨 |
小さな会社では、発注者がSEO担当を兼ねることも多いはずです。その場合も「誰が決めるか」を空欄にせず、制作会社に任せる項目と自社で決める項目を見積の段階で分けておきましょう。
企画:キーワードと検索意図からページを決める
企画の段階では、お客様がどんな言葉で検索するか(キーワード選定)と、その言葉で何を知りたいのか(検索意図)を洗い出し、それに答えるページを決めます。基本は1ページ1テーマです。よく「1ページ1キーワード」と言われますが、意味が同じ言い換え(例:「Web制作 SEO」と「ホームページ制作 SEO対策」)は1ページにまとめ、意図が違う言葉は別ページに分けるのが実際の考え方です。
狙うキーワードと検索意図を決める
候補の言葉で実際に検索し、上位に並ぶページが「解説記事」なのか「サービスページ」なのか「会社の比較」なのかを見ると、検索意図がわかります。上位の顔ぶれが同じ2つの言葉は同じ意図、と判断してよいでしょう。手順はキーワード選定の完全マニュアルで解説しています。
店舗・地域ビジネスは「地域名×業種」も候補に
実店舗や地域密着のサービスなら、「地域名+業種」の組み合わせも候補に入れます。地図の検索結果に出るための対策(MEO)は別の取り組みになるため、ローカルSEOとMEOの違いとあわせて計画します。企業サイト・ECサイト・採用サイトなど、サイトの種類によっても優先順位は変わります。
キーワードとURLの対応表(キーワードマップ)を作る
決めたキーワードを、どのページのURLで受けるかを一覧にします。列は「キーワード/検索意図/ページ名/URL/担当」程度で十分です。この表があると、同じ言葉を狙うページが2つできる(どちらも評価されにくくなる)ことを防げますし、設計の工程でディレクトリを決める材料にもなります。
当サイトの例:狙いたい語で表示されていなかった記事のGSC実績
この記事自体のデータを見てみます。リライト前のGoogle Search Consoleでは、2026年7月12日〜10月9日のページ単位の実績は表示328回・クリック0・平均15.8位でした。
表示328回の大半は「seo basics 2021」(155回)や「basics seo」(115回)といった、当サイトの名前に近い言葉でした。狙いたい「web制作 seo」は上位のクエリに入っておらず、工程の言葉では「ワイヤーフレーム クローラビリティ」が4回、「企画 seo」が2回あっただけです。表示回数があっても、狙いたい読者の言葉で表示されていなければ問い合わせにはつながりません。今回のリライトでは、先にキーワードと検索意図を調べてから構成を作り直しています。
設計:サイト構造・URL・CMSを決める
設計の工程では、ディレクトリとパンくずリスト、URLの命名と正規化のルール、ワイヤーフレームに入れるSEO要素、CMSを決めます。いずれも公開後に変えると全ページに影響するため、制作に入る前に文書にしておきます。
サイト構造とディレクトリ、パンくずリスト
関連するページを同じディレクトリにまとめ、トップページから階層をたどれるようにします。パンくずリストを置くと、読者が今いる位置がわかり、上の階層へ戻りやすくなります。
なお、「トップから3クリック以内」「ディレクトリは3階層まで」はよく使われる経験則ですが、Googleの公式基準ではありません。2026年10月11日に確認したGoogleのSEOスターターガイドにも、その数字はありませんでした。同ガイドは、サイトの構成にかかわらず検索エンジンはページをそのまま理解するだろうとしたうえで、URLが数千を超えるような大きなサイトでは、構成がクロールとインデックスに影響しうると説明しています(Google 検索セントラル「SEOスターターガイド」)。小規模なサイトでは、階層の数より「読者が迷わないか」で判断してかまいません。
URL設計と正規化ルール(https・wwwの有無・末尾スラッシュ)
URLはページの内容がわかる短い英単語にし、ランダムなIDだけのURLは避けます。Googleも、URLの一部は検索結果にパンくずとして表示されることがあるため、内容がわかるURLを使うよう案内しています。
あわせて、同じページに複数のURLでアクセスできないよう、正規URLのルールを決めます。httpsにそろえる、wwwを付けるか付けないか、末尾にスラッシュを付けるか、の3点が基本です。当サイトで2026年10月11日にcurlで確かめたところ、次の3種類はいずれも301で正規URLの https://scale-basics.com/web-seo/ に転送されていました。
- http://scale-basics.com/web-seo/(httpからhttpsへ)
- https://www.scale-basics.com/web-seo/(wwwありからwwwなしへ)
- https://scale-basics.com/web-seo(末尾スラッシュなしからありへ)
canonicalタグでの指定方法はcanonicalタグによるURL正規化のガイドを参照してください。
ワイヤーフレームに入れるSEO要素とクローラビリティ
デザインが固まってから「見出しを入れたい」「パンくずを足したい」となると、レイアウトの作り直しになります。ワイヤーフレームの段階で、次の要素の位置を決めておきます。
- ページの主題を示す見出し(h1)の位置
- パンくずリストの位置
- 本文をテキストで置く領域(見出しや説明を画像の中の文字だけにしない)
- 関連ページへのリンク枠、問い合わせへの導線
検索エンジンのクローラーがリンクをたどってページを見つけられる状態(クローラビリティ)は、この段階でほぼ決まります。メニューやリンクを画像やボタンの動作だけで作らず、通常のリンクで置くのが基本です。
CMSの選び方とブログを置ける構造
更新を自社で続けるなら、WordPressなどのCMSで作るのが一般的です。ただし「WordPressにすれば上位表示できる」わけではありません。SEOスターターガイドは、CMSを使えばタイトルの出力やサイトマップの作成をCMSが自動で行う場合があると説明していますが、特定のCMSを勧めてはいません。選ぶ基準は、社内で更新できるか、ページごとにタイトルやメタディスクリプションを設定できるか、URLのルールを守れるか、の3つです。
お知らせやコラムを継続して書く予定があれば、ブログを置くディレクトリ(例: /column/)も最初に決めておきます。後から別のドメインやサービスで始めると、URLが分かれて管理しにくくなります。
本文をJavaScriptだけで描画しない
ページを開いた後にJavaScriptで本文を組み立てる作り方では、検索エンジンが内容を読み取るまでに時間がかかったり、読み取れなかったりすることがあります。GoogleのJavaScript SEOの基本でも、サーバー側で描画する方式やあらかじめHTMLを生成する方式は、利用者にもクローラーにも速く、すべてのボットがJavaScriptを実行できるわけではないため、今でもよい選択だと説明しています(Google 検索セントラル「JavaScript SEO の基本」)。描画方式の比較はテクニカルSEO完全ガイドに譲ります。
制作:タイトル・コンテンツ・表示速度を作り込む
制作の工程では、各ページのタイトル・メタディスクリプション・見出しの文言、読者に役立つ本文、スマホでの見やすさと表示速度を作り込みます。ここで大事なのは、文言を決める人と実装する人を分けておくことです。
タイトル・メタディスクリプション・見出しは誰がいつ書くか
タイトル、メタディスクリプション、見出しの文言は、キーワードマップを持っている人(SEO担当かライター)が書き、エンジニアはそれをそのまま出力できるようにします。制作会社に任せきりにすると、全ページのタイトルが会社名だけ、といった状態で公開されることがあります。タグごとの書き方はSEO対策に必須のHTMLタグ一覧、制作会社やエンジニアに渡す土台にはSEO対策済みHTMLテンプレートが使えます。
オリジナルで役立つコンテンツとE-E-A-T
検索する人の疑問に、ほかのページにない情報で答えることが基本です。Googleは品質評価の考え方としてE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を示しています。上位のサイトには「E-A-T」と書かれたものもありますが、Googleは2022年12月15日に「経験(Experience)」を加えたE-E-A-Tに改めています(Google 検索セントラル ブログ)。
制作の段階でできるのは、運営者情報、実績、お客様の声、担当者のプロフィールを載せる場所をワイヤーフレームで確保しておくことです。中身は発注者側でしか用意できないため、公開日までに誰が原稿を出すかも決めておきましょう。
モバイル対応と表示速度
スマホで文字が読みやすく、ボタンが押しやすいことを、デザインの段階で確かめます。表示の速さと安定性はCore Web Vitalsで測り、web.devが示す「良好」の目安は、LCP(主要な内容が表示されるまで)2.5秒以内、INP(操作への反応)200ミリ秒以下、CLS(レイアウトのずれ)0.1以下です(web.dev「Web Vitals」)。発注時には「この目安を満たすこと」を要件に入れておくと、検収のときに確かめられます。改善の手順はSEOに強いコーディングの実装ガイドで扱っています。
画像のaltと構造化データ
画像には、内容を説明する代替テキスト(alt)を入れ、容量を抑えて表示を遅くしないようにします。構造化データは、ページの内容(会社情報、パンくず、記事など)を検索エンジンに伝える書き方で、CMSのテンプレートやプラグインで出力するのが一般的です。何をどう出すかは構造化マークアップとJSON-LDの書き方にまとめています。
公開:インデックスされる状態で出す
公開の工程では、robots.txtやnoindexの解除漏れがないか確かめ、XMLサイトマップをSearch Consoleに送信します。リニューアルなら、旧URLから新URLへの301リダイレクトもこの工程で確認します。作り込んだページも、検索エンジンに登録(インデックス)されなければ検索結果には出ません。
公開前チェック
- テスト環境で付けていたnoindexや、robots.txtの「Disallow: /」が残っていないか
- XMLサイトマップが出力されているか(WordPressなら多くはプラグインやコア機能で自動生成)
- Google Search Consoleにサイトを登録し、サイトマップを送信したか
- 主要なページをURL検査にかけ、インデックス登録をリクエストしたか
当サイトのrobots.txtは、すべてのクロールを許可し、サイトマップの場所を記載しただけの短いものです(2026年10月11日確認)。書き方はrobots.txtの書き方、サイトマップはXMLサイトマップの作り方を参照してください。
リニューアル時はURLマッピングと301リダイレクト
リニューアルでURLが変わる場合は、旧URLの評価を新URLへ引き継ぐ準備が必要です。Googleのサイト移転ガイドの流れに沿うと、次の順になります。
- 旧サイトのURLを棚卸しする(サイトマップ、Search Console、アクセス解析から)
- 旧URLと新URLの対応表(URLマッピング)を作る
- サーバー側で、旧URLから新URLへ恒久的な301リダイレクトを設定する
- 転送は最終URLへ直接(1ホップ)にする
- サイト内リンクを新URLに書き換え、新しいサイトマップを送信する
- 公開後に旧URLと新URLのアクセスを見守る
同ガイドは、リダイレクトはできるだけ長く、一般的には少なくとも1年は維持すること、連鎖させる場合も理想は3回以内にすることを挙げ、移転後は再クロールの間に順位が変動することがあるとも書いています(Google 検索セントラル「URL変更を伴うサイト移転」)。設定方法はリダイレクトの種類と設定方法で解説しています。
リニューアルで順位が落ちる典型パターン
リニューアル後に検索からの流入が減るときは、旧サイトで評価されていたものが新サイトに引き継がれていないことがほとんどです。よくある漏れは次の4つです。
- タイトル・メタディスクリプションの引き継ぎ漏れ: 新しいテンプレートで全ページのタイトルが会社名だけになる、説明文が空になる
- noindexの持ち越し: テスト環境で付けていたnoindexやrobots.txtのブロックが本番に残り、ページが検索結果から外れる
- ページやコンテンツの削除: 流入のあったページや、本文の一部を「古いから」と消してしまう
- 一覧ページの転送漏れ: 記事の転送は設定したが、カテゴリやタグなどの一覧ページを対応表に入れ忘れて404になる
4つ目は当サイトでも実際に起きました。次の実例で紹介します。
当サイトの実例:教材サイトを撤去し、/blog/ のメディアをルートへ移した
当サイトは2026年7月20日に、ルート(/)で運営していたNext.js製の教材サイトを撤去し、/blog/ 配下で運営していたWordPressのメディアをルートへ移しました。記事は移行前からWordPressで、変わったのはURLです(/blog/記事名/ → /記事名/)。
このとき、ページごとに残すか捨てるかを分けています。記事は残すので旧URLから新URLへ301で転送し、教材の /chapters/ と /game/ は移行せずに削除して、現在は404を返しています。内容が対応するページのない旧URLを、無関係なページへまとめて転送しない、という分け方の例です。
2026年10月11日、移行前のバックアップに残っていたサイトマップ(68URL)を使い、旧URLを全件curlで検査しました。
| 検査 | 結果 |
|---|---|
| 修正前(旧サイトマップ68URL) | 58件(記事・固定ページ・旧 /blog/ トップ)は1ホップの301で新URLへ転送。トップページと /privacy-policy/ の2件はそのまま200。/blog/category/ のカテゴリ一覧8件は404 |
| 修正後(同じ68URL) | 66件が1ホップの301のあと200、2件がそのまま200、404は0件 |
| /blog/web-seo/ | 301で /web-seo/ へ。1ホップで到達し、最終ページは200 |
| Search ConsoleのURL検査API | /web-seo/ は「送信して登録済み」で、Googleが選んだ正規URLも /web-seo/。/blog/web-seo/ は「リダイレクトのあるページ」 |
カテゴリ一覧の8件は、移行時に転送の設定を漏らしていたものです。10月11日の検査で見つけ、同日にサーバーの .htaccess へ次の1行を追加して、/blog/category/カテゴリ名/ を新しいカテゴリ一覧の /cat_カテゴリ名/ へ301で転送するようにしました。/blog/ は実在するディレクトリで、その中のWordPress用 .htaccess(mod_rewrite)がルート側の書き換えルールを上書きするため、mod_rewriteではなくmod_aliasのディレクティブを使っています。
# /blog/category/カテゴリ名/ を /cat_カテゴリ名/ へ301で転送
RedirectMatch 301 ^/blog/category/([^/]+)/?$ https://scale-basics.com/cat_$1/
修正後に68URLを検査し直し、404がなくなったことを確認しました。記事の転送だけを確かめて安心せず、旧サイトマップのような「移行前のURL一覧」を全件検査することで、一覧ページのような漏れが見つかります。なお、/web-seo/ の最終クロール日は2026年9月20日でした。
インデックスの推移も数字で残しています。Search ConsoleのURL検査APIでサイトの全URLを検査した集計では、対象URL数が110から356に増える中で、登録済みの割合は7月20日の約65%(110URL中72URL)から9月5日の約95%(356URL中339URL)になりました。途中の7月28日には、登録済みが181URL中75URLと一時的に減っています。リニューアルの際は、公開して終わりにせず、登録数の推移を定期的に記録しておくことをおすすめします。
運用:公開後に見る数字と改善の回し方
公開後は、Search Console・GA4・PageSpeed Insightsの3つの無料ツールで数字を見て、ページを直していきます。Search Consoleでは表示回数・クリック数・平均掲載順位とインデックス登録の状況を、GA4では検索から来た人がどのページを見て問い合わせたかを、PageSpeed Insightsでは表示速度を確認します。使い方はサーチコンソールの使い方ガイドとGA4の解説にまとめています。
数字を見る習慣をつける
月に1回、同じ指標を同じ期間で見るだけでも変化に気づけます。当サイト全体の1日あたりの表示回数は、2026年9月上旬(6〜14日)に最大882回の山があったあと、9月18日以降は1日200〜300回台に下がり、9月後半(15〜30日)は1日平均約300回、10月1〜6日は約248回でした。原因はまだ特定できていません。2026年8月からはSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートが全世界に展開されており(ニュース: 生成AIパフォーマンスレポートの全世界展開)、AI Overviewsでの表示回数もあわせて見られるようになっています。
コンテンツの追加・更新とPDCA
表示回数は多いのにクリックが少ないページはタイトルとメタディスクリプションを、順位が10位前後で止まっているページは本文の不足を見直します。直したら日付を記録し、数週間おいて変化を確かめます。この計画・実行・確認・改善(PDCA)を、情報が古くなったページの更新と、新しいページの追加とあわせて回します。進め方はコンテンツSEOの解説で扱っています。
被リンク(外部対策)は「紹介される理由」を作る
被リンクは、ほかのサイトが紹介したくなる情報があって初めて増えます。独自の調査、事例、わかりやすい図解など、引用される理由になるページを作ることが先です。リンクの売買や相互リンクの大量交換は、Googleのスパムポリシーで禁止されている「リンクスパム」に当たります。考え方は被リンクの解説を参照してください。
効果が出るまでの期間
「SEOの効果が出るまで4か月〜1年」という目安を見かけますが、2026年10月11日に確認したGoogleの公式ページ「SEO業者が必要ですか?」には、具体的な期間の記載はありませんでした。SEOスターターガイドは、変更が反映されるまで数時間のものもあれば数か月かかるものもあり、効果の判断には一般的に数週間待つとよい、と説明しています。期間は、サイトの規模や競合、ページの数によって変わると考えておくのが現実的です。
自分でやるか、制作会社に任せるか
キーワードの洗い出し、文言の決定、公開後の数字の確認は、自社でもできますし、自社のほうが得意な部分です。一方、URL設計と正規化、表示方式の選定、リニューアル時の301の設定は専門知識が要るため、制作会社やエンジニアに任せたほうが安全です。全部を外注するか、全部を自分でやるかではなく、工程ごとに分けて考えます。
自分でできること・専門家に任せた方がよいこと
| 自分(自社)でできること | 専門家に任せた方がよいこと |
|---|---|
| お客様が使う言葉の洗い出し、キーワードマップの下書き | キーワードの需要と競合の調査、サイト構造への落とし込み |
| タイトル・説明文・本文の原稿、実績やお客様の声の用意 | URL設計、正規化、表示方式とCMSの選定 |
| Search ConsoleとGA4の登録、毎月の数字の確認 | リニューアル時のURLマッピングと301の設定・検証 |
| 情報が古くなったページの更新 | 表示速度の改善、構造化データの実装 |
左の列はどれも無料でできるSEO対策です。予算が限られる場合は、左の列を自社で引き受け、右の列だけを依頼する形でも十分に効果があります。
制作会社に依頼するときの確認点
見積や提案書の段階で、次の点を確かめておきます。
- 見積にSEOの要件(キーワードマップ、タイトル設定、サイトマップ、Search Console登録など)が含まれているか
- リニューアルの場合、旧URLの棚卸しと301リダイレクトの設定・検証が作業範囲に入っているか
- 公開後の運用(更新、数字の確認、改善提案)をどこまで担当するか
- CMSを自社で更新できるか、ページごとにタイトルを設定できるか
悪質な業者を避ける目安は、Googleの「SEO業者が必要ですか?」が参考になります。同ページは「Googleで1位を保証できる人はいない」とし、順位の保証や、Googleとの「特別な関係」、Googleへの「優先登録」をうたう業者に注意するよう書いています。業者に聞くべき質問として、過去の実績を見せてもらえるか、Googleの検索の基本事項に従っているか、どんな結果をどれくらいの期間で見込むか、成果をどう測るか、を挙げています(Google 検索セントラル「SEO業者が必要ですか?」)。
費用の考え方
費用は、制作費に含まれる初期の設計・設定と、公開後に毎月かかる運用・コンテンツ制作・分析に分けて見積もりを取ると比べやすくなります。同じ「SEO対策込み」でも、タイトルを設定するだけの会社もあれば、キーワード調査から運用まで含む会社もあります。金額の相場は会社や作業範囲によって大きく違い、公的な統計もないため、この記事では数字を挙げません。複数社から、同じ作業範囲の表を渡して見積もりを取るのが確実です。
よくある質問
Q. ホームページ制作とSEO対策は同じ会社に頼むべきですか?
同じ会社でも別の会社でもかまいません。大事なのは、制作の段階でSEOの要件が決まっていることです。別々に頼むなら、SEO側の担当者が企画と設計の打ち合わせに参加し、URL設計やサイト構造を一緒に決められる体制にしておきましょう。
Q. SEO対策をしないとどうなりますか?
公開するだけでも、Googleのクローラーがページを見つけてインデックスすることは多く、SEOスターターガイドも、通常はサイトを公開する以外に何もする必要はないと説明しています。ただし、検索結果に載ることと、お客様が使う言葉で上位に表示されることは別です。タイトルや本文がお客様の言葉とずれていたり、URLや構造に問題があったりすると、載っていても見つけてもらえません。
Q. すでに公開しているホームページにも後からSEO対策はできますか?
できます。タイトルと説明文の見直し、本文の追加・更新、内部リンクの整理、Search Consoleの登録は後からでも効果があります。ただし、URLの形やサイト構造を変える場合は301リダイレクトが必要になり、作業量が大きくなります。
Q. リニューアルすると検索順位は下がりますか?
下がることがあります。Googleのサイト移転ガイドも、再クロールの間は順位が変動することがあると説明しています。旧URLから新URLへの対応表を作って1ホップの301で転送し、公開後にインデックスの登録数を確認していくのが基本です。当サイトの移行では、カテゴリ一覧8件の転送を漏らして404にしていたことを10月11日の検査で見つけ、同日に301を追加して直しました(この記事の「当サイトの実例」を参照)。
Q. ドメインを変えると検索順位に影響しますか?
影響が出ることがあります。ドメインの変更はURLが変わるサイト移転に当たり、Googleのサイト移転ガイドは、再クロールの間に順位が変動することがあるとしています。旧URLから新URLへの301を少なくとも1年は維持し、ドメインやサブドメインを変える場合はSearch Consoleの「Change of Address」ツールで旧サイトから申請します。このツールは、httpからhttpsへの変更、wwwの有無の切り替え、同じドメイン内でのパスの移動には不要です。当サイトの移行は同じドメイン内のパスの移動でした。
Q. AI検索の時代にSEO対策は意味がありますか?
あります。GoogleはAI Overviews(AIによる概要)やAI Modeに表示されるための追加の要件や特別な最適化は不要で、これまでのSEOの基本がそのまま当てはまると説明しています(Google 検索セントラル「AI機能とウェブサイト」)。専用のファイルやマークアップも不要としています。詳しくはニュース: Googleが生成AI検索の最適化ガイドを公開で整理しています。
Q. SEOでやってはいけないことは?
Googleのスパムポリシーに反することです。たとえば、検索エンジンと人に違う内容を見せるクローキング、隠しテキスト、キーワードの詰め込み、リンクの売買などのリンクスパム、順位操作を目的に役立たないページを量産する行為(大量生成されたコンテンツの不正使用)が挙げられています(Google 検索セントラル「スパムに関するポリシー」)。2026年8月のスパムアップデートについてはニュース: 2026年8月スパムアップデートの影響で取り上げています。
Q. SEOとMEOはどちらが大事ですか?
お客様の探し方で決まります。来店型の店舗や地域のサービスなら、Googleマップに出るためのMEO(Googleビジネスプロフィールの整備)が先に効きやすく、地域を問わず探される商材や、比較・検討に時間がかかる商材ならSEOが中心です。両方に取り組む場合の考え方はローカルSEOとMEOの違いで解説しています。
まとめ
Web制作のSEO対策は、公開後に足す作業ではなく、工程ごとに決めることの集まりです。企画でキーワードと検索意図からページを決め、設計でサイト構造・URL・正規化・CMSを決め、制作で文言と中身と表示速度を作り込み、公開でインデックスされる状態を確かめ、運用で数字を見て直します。
特にURLとサイト構造は、後から変えると全ページの301リダイレクトが必要になります。当サイトも2026年7月の移行で記事は1ホップの301で転送できていましたが、カテゴリ一覧8件の転送を漏らしており、10月11日に旧サイトマップ68URLを検査して初めて404に気づきました(同日に301を追加して修正)。リニューアルを予定している方は、URLの対応表と、公開後に登録数を確認する予定まで、最初の見積の段階で決めておいてください。
本記事は2026年10月11日に調査・執筆しました。仕様は同日にGoogle 検索セントラルの公式ドキュメント(SEOスターターガイド、SEO業者が必要ですか?、URL変更を伴うサイト移転、スパムに関するポリシー、JavaScript SEO の基本、AI機能とウェブサイト)、検索セントラル ブログ(2022年12月15日)、web.dev「Web Vitals」の英語版本文を取得して確認しています。当サイトの301リダイレクト・正規化・robots.txt・URL検査の結果は、2026年10月11日にcurlとSearch ConsoleのURL検査APIで確認した記録です(旧URLの全件検査は、移行前のバックアップに残る静的サイトマップ68URLが対象。カテゴリ一覧の301を追加する前と後の2回実施)。移行の経緯は運営記録とバックアップで確認しています。インデックス推移はURL検査APIで全URLを検査した集計(2026年7月20日〜9月5日)、表示回数はGoogle Search Consoleの検索パフォーマンス(サイト全体は2026年9月1日〜10月6日の日別データ、この記事は2026年7月12日〜10月9日のページ単位の値)です。PageSpeed Insightsでの計測は今回行っていません。費用の相場は公的な出典を確認できなかったため記載していません。
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| 体裁 | PDF/A4縦・全109ページ |
|---|---|
| 収録 | 図解21点、チェックリスト120項目、90日実行プラン、用語集56語 |
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