何が起きたか:ショッピング広告の枠に販売数が出ている
Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏は2026年9月8日、Googleがショッピング広告のフォーマットの中で、特定の商品について売れた数を表示していると報じました。記事の書き出しにあたる一文は次のとおりです。
Google is showing the number of sold items for a specific product in the Google Shopping Ads format.
日本語にすると「Googleは、Google Shopping Ads(ショッピング広告)のフォーマットの中で、特定の商品について売れた個数を表示している」という内容です。
ショッピング広告(Shopping ads)は、検索結果に商品画像・商品名・価格などを並べて出す広告のフォーマットです。今回報じられているのは、広告フォーマットそのものが入れ替わったという話ではなく、既存の枠の中に「どれだけ売れたか」という情報が加わって出ている、という点にあります。広告の見え方に関わる変化なので、ショッピング広告を運用している担当者にとっては無視できない報告と言えます。
表示の中身:拡張として追加された販売数の表記
Schwartz氏は、この販売数の表示が広告に追加された「拡張(extension)」であると説明しています。該当する一文は次のとおりです。
The ad has an extension added on it that says "200+ sold last," or whatever number it might be.
日本語にすると「その広告には200+ sold lastと書かれた拡張が追加されている。あるいは、それがどんな数字であっても同じことだ」という内容です。
ここで押さえておきたいのは、200という数字が固定の文言ではなく、商品ごとに変わる値だという点です。Schwartz氏はor whatever number it might beと書き添えており、実際に表示される数値は商品の販売実績に応じて変動するものだと読み取れます。つまり、特定の1商品にだけ現れる例外的な表示というよりも、販売数という変数を持った表示の仕組みが存在していることを示す記述です。
もう一点、出典に引用されている表記が200+と、末尾にプラス記号の付いた形になっていることにも注目したいところです。正確な販売個数をそのまま出すのではなく、一定のしきい値を超えた段階で丸めた形で示している可能性がありますが、丸め方のルールや、しきい値がどこに設定されているのかという仕様は(出典では)明示されていません。どの期間の販売数を集計しているのかについても、記事の中に説明はありません。
誰が見つけたか:Arpan Banerjee氏のLinkedIn投稿
この表示を見つけたのはArpan Banerjee氏です。Schwartz氏の記事は、Banerjee氏がLinkedInにスクリーンショットを投稿したうえで、次のように書いたと伝えています。
Google's flexing "sold last week" badges harder in Shopping ads lately.
日本語にすると「Googleは最近、ショッピング広告でsold last week(先週の販売数)のバッジをより強く押し出している」という内容です。
Banerjee氏の書き方には、注目すべき点が二つあります。一つは、バッジの文言をsold last weekと表現していることです。Schwartz氏が引用した広告上の表記は200+ sold lastで途切れており、その後に続く語が記事本文からは読み取れません。Banerjee氏の表現とあわせて読むと、実際の広告では期間を示す語が続いていた可能性が考えられますが、出典の本文だけからそう断定することはできません。編集部としても、ここは推測の域を出ない部分として扱います。
もう一つは、Banerjee氏がharderとlatelyという語を使い、「最近になってより強く」という言い方をしている点です。これはBanerjee氏個人の観測にもとづく所感であり、Googleがこの表示の露出を増やしたと公式に説明したわけではありません。いつから増えたのか、どの程度増えたのかという具体的な数値も(出典では)明示されていません。伝聞として扱うべき情報です。
なお、Schwartz氏は記事の末尾で、この件についての議論がLinkedIn上のフォーラムで行われていると記しています。一次情報はあくまでBanerjee氏の投稿とそのスクリーンショットであり、Googleのヘルプ文書や公式ブログといった裏付けのある発表が出ている段階ではありません。
出典で明示されていないこと
今回の出典は非常に短い速報です。広告運用の判断に必要な情報のうち、次の項目は(出典では)明示されていません。事実と推測を混ぜないために、分からない点をはっきりさせておきます。
・この表示がどの国や地域で出ているのか
・正式な機能名称や、Googleによる告知があったのかどうか
・表示の対象となる商品や広告主の条件
・集計対象となる期間の定義と、数値の更新頻度
・広告主側で表示を有効化したり無効化したりできるのか
・限定的なテストなのか、恒久的な提供なのか
・スクリーンショットが撮影された環境や検索の条件
これらはいずれも、記事の中に書かれていない事項です。社内やクライアントに共有する際は、「Googleが公式に発表した仕様」ではなく「実際の広告で観測された表示」として扱うのが安全です。速報段階の情報を仕様として伝えてしまうと、後から表示が変わったときに説明のつじつまが合わなくなります。
現場への意味(編集部の見解)
ここからは、報じられた内容を踏まえた編集部の整理です。出典に書かれている事実そのものではないため、切り分けてお読みください。
一つ目は、比較のされ方が変わる可能性です。ショッピング広告は商品画像と価格が横並びで表示されるため、価格の優劣が比べられやすいフォーマットです。そこに販売数という別の軸が加わると、価格が最安ではない商品でも「多く売れている」という情報を手がかりに選ばれる余地が生まれます。逆に言えば、販売数の表記が付かない商品は、付いている競合商品の隣で相対的に弱く見えるおそれがあります。自社商品の並びをそのまま検索して確認しておく価値は高いと考えます。
二つ目は、広告クリエイティブの管理という観点です。今回の表記は広告主が書いた文言ではなく、広告に付与された拡張として報じられています。つまり、自社で書いていない情報が広告に載る可能性があるということです。表示の可否を広告主が選べるのかは(出典では)明示されていないため、現時点で確実にできるのは、自社の広告が実際にどう表示されているかを目で確認する作業だけです。確認した内容と日付を残しておけば、後日仕様が明らかになったときに突き合わせられます。
三つ目は、計測への影響です。仮に販売数の表記が付いた広告のCTRが動くのであれば、その変化は広告文の改善によるものではなく、表示側の変更によるものです。表示の有無をこちら側で把握できない状態でCTRの増減を評価すると、施策の効果を読み違える可能性があります。日次でCTRを追っている場合は、原因の説明がつかない変動が起きた期間を記録に残し、後から表示仕様の変化と照らし合わせられる状態にしておくことをおすすめします。レポートの所感を書く段階で「原因不明」と書かずに済むよう、観測メモを別に持っておくと役に立ちます。
四つ目は、商品データの整備です。販売数がどこから算出されているのかは(出典では)明示されていませんが、商品単位で販売実績が結び付けられていることは、報じられた表記からうかがえます。ここからは推測になりますが、同一の商品を複数の商品データとして重複登録している場合、実績が分散して不利になる可能性は考えられます。重複や表記ゆれの整理は今回の件とは切り離しても価値のある作業なので、優先度を上げて着手しておいて損はありません。
五つ目は、表示領域の取り合いです。ショッピング広告の枠に使える面積は限られています。販売数の表記が増えるほど、これまで出ていた他の要素が押し出される可能性もあります。ただし、どの要素と競合するのかは(出典では)明示されていないため、実際の見え方を継続して観察するほかありません。定点観測の対象に、自社の主要商品をいくつか入れておくとよいでしょう。
六つ目は、社内での扱い方です。今回の情報源はSearch Engine Roundtableによる短い速報であり、その元になっているのはArpan Banerjee氏がLinkedInに投稿したスクリーンショットです。Googleの公式ドキュメントで裏取りができる段階ではありません。上司やクライアントに共有する際は、出典と観測日を添え、観測情報であることを明記したうえで、自社アカウントで実際の表示を確認する作業をセットにするのが望ましいと編集部は考えます。速報を早く共有することと、仕様として断定しないことは両立します。
まとめ
・Googleのショッピング広告に、特定の商品が売れた数を示す拡張が表示されていると、Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏が2026年9月8日に報じた
・広告に付いている表記は200+ sold lastのような形で、Schwartz氏は数値が商品ごとに異なる値になると書き添えている
・この表示を見つけたのはArpan Banerjee氏で、LinkedInにスクリーンショットを投稿し、Googleが最近ショッピング広告でsold last weekのバッジをより強く押し出している、と書いた
・Googleが公式発表として告知したものではなく、実際の広告で観測された表示についての報告である
・対象となる国や地域、正式な機能名称、集計期間の定義、広告主側で表示を制御できるかどうかは(出典では)明示されていない
・編集部としては、自社の広告が実際にどう表示されているかを検索して確認し、CTRの変動を評価する際に表示仕様の変化を考慮できるよう観測記録を残しておくことをおすすめする
よくある質問
Q1: ショッピング広告に表示されている販売数とは何ですか?
Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏によれば、Googleがショッピング広告のフォーマットの中で、特定の商品について売れた個数を表示しているというものです。広告には200+ sold lastと書かれた拡張が追加されており、表示される数値は商品ごとに異なる値になるとSchwartz氏は書き添えています。正式な機能名称や対象条件は(出典では)明示されていません。
Q2: この表示は誰が見つけたのですか?
Arpan Banerjee氏です。Schwartz氏の記事によれば、Banerjee氏はLinkedInにスクリーンショットを投稿し、Googleが最近ショッピング広告でsold last weekのバッジをより強く押し出している、という趣旨のコメントを書きました。Schwartz氏は記事の末尾で、この件についての議論がLinkedIn上のフォーラムで行われていると記しています。
Q3: 広告主として、いま何を確認すべきですか?
表示の対象条件や、広告主側で表示を制御できるのかどうかは(出典では)明示されていないため、まずは自社の商品が検索結果でどのように表示されているかを目で確認することが現実的です。あわせて、CTRの変動を評価する際に、広告文の改善ではなく表示仕様の変化が原因である可能性を考慮できるよう、観測日と見え方を記録に残しておくことを編集部はおすすめします。
出典:Google Shopping Ads With Number Sold Last Week(Search Engine Roundtable、Barry Schwartz氏、2026年9月8日)https://www.seroundtable.com/google-shopping-ads-sold-last-week-42039.html
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