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GA4標準の「AIアシスタント」チャネルはAI流入を過少計測する — 正しく捕捉するカスタムチャネルの作り方

GA4標準の「AIアシスタント」チャネルはAI流入を過少計測する — 正しく捕捉するカスタムチャネルの作り方

2026年7月15日、Search Engine JournalにItamar Blauer氏が寄稿し、GA4(Googleアナリティクス4)が2026年5月13日に追加した標準の「AIアシスタント(AI Assistant)」チャネルが、実はAI流入を過少計測してしまう構造的な問題を抱えていると指摘しました。同じChatGPTからの流入が3つの別々のチャネルに分散してしまうのが原因です。この記事では、なぜ過少計測が起きるのか、そして正規表現を使ったカスタムチャネルグループでどう正しく捕捉するかを、具体的な設定手順とともに解説します。これは計測(見える化)の話であり、検索順位を左右するものではない点も最初に押さえておきましょう。

何が問題なのか — ChatGPT流入が3つに割れる

GA4のネイティブ「AIアシスタント」チャネルは2026年5月13日に導入されましたが、Blauer氏によれば、同じChatGPTからの流入が同時に3つのチャネルに分裂してしまうといいます。

実際の流入元 振り分けられるチャネル
chatgpt.com / ai-assistant AIアシスタント
chatgpt.com / referral 参照(Referral)
chatgpt.com / (not set) 未割り当て(Unassigned)

本来ひとまとまりで見たいChatGPT流入が3チャネルに散らばるため、レポート上でAI流入を体系的に過少計測してしまう、というわけです。

過少計測が起きる3つの原因

1. メディア(medium)情報の欠落

ChatGPTのアプリやアプリ内ブラウザで開かれたリンクは参照元(リファラー)情報を失い、mediumが「(not set)」になってしまいます。結果として未割り当てに落ちます。

2. 対応プラットフォームの不完全さ

Googleが認識するAIプラットフォームのリストは変動します。特にPerplexityはカテゴリ分けされておらず、参照(Referral)チャネルに紛れてしまいます。

3. 遡及できない期間の穴

ネイティブチャネルは各プロパティでの展開日以降しかカウントしません(展開日はプロパティによって異なる)。そのため展開前の過去のAI流入は参照チャネルに分類されたままで、遡って集計されません。

解決策 — カスタムチャネルグループを作る

Blauer氏が推奨するのは、AI流入をまとめて捕捉する独自チャネルを作る方法です。手順は次のとおりです。

1. 管理(Admin) > データ表示(Data display) > チャネルグループ(Channel groups)を開く

2. 「AI」という新しいチャネルを作成する

3. 条件を「参照元(Source)が正規表現に一致(matches regex)」に設定する

4. 優先順位で、AIチャネルを参照(Referral)とオーガニック(Organic)より上に配置する

5. 集客レポートでこのチャネルグループをプライマリディメンションとして適用する

記事で提示されている正規表現パターンは次のものです(コピーして使用)。

.*(\^|[/.:@?&=])(chatgpt\.com|chat-gpt\.org|openai\.com|perplexity|gemini\.google\.com|copilot\.microsoft\.com|edgepilot|edgeservices|claude\.ai|deepseek\.com|grok\.com|you\.com|nimble\.ai|iask\.ai|aitastic\.app|bnngpt\.com|writesonic\.com|copy\.ai)([/.:@?&#=]|$).*

Googleが認識しているAIプラットフォームの範囲

時点 ネイティブ「AIアシスタント」に含まれるプラットフォーム
導入時(2026年5月) ChatGPT、Gemini、Claude
2026年6月更新 ChatGPT、Gemini、DeepSeek、Copilot、Grok

注意すべきは、Perplexityが依然としてGoogleに認識されていない点です。記事はPerplexityを「最も意図の強いAIソースの1つ」と位置づけており、これが標準チャネルから漏れているのは大きなギャップだと指摘しています。だからこそ、上記の正規表現にはPerplexityを明示的に含めています。

カスタムチャネルでも捕捉できないもの

この方法にも限界があります。カスタムチャネルグループでも、次の流入は捕捉できません。

・参照元情報を持たないAI流入(主にモバイルアプリ由来で、直接(Direct)チャネルに入る)

・GoogleのAI OverviewsやAI Mode(google / organic としてカウントされる)

つまりカスタムチャネルは「ChatGPTやPerplexityなど、リファラーとして識別できるAI流入」を救い上げるものであり、AIの全流入を完全に可視化できるわけではない、という前提で使う必要があります。

SEO担当者はどう活かすか

まずは自社GA4に上記のカスタムチャネルグループを作り、AI流入をひとまとまりで見られる状態にすることが第一歩です。そのうえで、直接チャネルやgoogle / organic に紛れて拾いきれない分があることを理解し、AI流入の数値は「下限値(少なくともこれだけはある)」として保守的に読むのが安全です。標準チャネルの数字だけを鵜呑みにすると、AI経由の成果を過小評価し、施策判断を誤る恐れがあります。

所感 — 「計測の穴」を知っておくことが第一歩

AI流入は今後の重要トピックですが、その前提として「そもそも正しく測れているか」を疑う視点が欠かせません。GA4の標準チャネルは便利ですが、導入初期ゆえの取りこぼしがある——という今回の指摘は、数字を扱う担当者にとって実務的です。Scale Basics編集部としては、カスタムチャネルの導入に加えて、Perplexityのように標準未対応のソースを正規表現へ随時追記していく運用を勧めます。なお繰り返しになりますが、これはあくまで計測(見える化)の改善であり、検索順位やAIでの露出そのものを増やす施策ではありません。可視化して初めて、次の打ち手が見えてきます。

まとめ

・GA4標準の「AIアシスタント」チャネルは2026年5月13日導入。ChatGPT流入を3チャネルに分散させ過少計測する

・原因は(1)アプリ内ブラウザでのmedium欠落(2)Perplexity等の未対応(3)展開日以前を遡及しないこと

・対策は「管理>データ表示>チャネルグループ」でAIチャネルを作り、正規表現で参照元を一致させ、優先順位を参照/オーガニックより上に置く

・標準対応は導入時ChatGPT/Gemini/Claude、6月更新でChatGPT/Gemini/DeepSeek/Copilot/Grok。Perplexityは未対応

・カスタムでも直接流入やGoogle AI Overviews/AI Modeは捕捉不可。AI流入は下限値として保守的に読む

よくある質問

Q1: GA4の標準「AIアシスタント」チャネルをそのまま使えばよいのでは?

標準チャネルは同じChatGPT流入を「AIアシスタント」「参照」「未割り当て」の3つに分散させてしまい、AI流入を過少計測します。より正確に把握するには、正規表現を使ったカスタムチャネルグループを作るのが推奨されています。

Q2: なぜPerplexityが正しく計測されないのですか?

GoogleのAIプラットフォーム認識リストにPerplexityが含まれていないため、標準では参照(Referral)チャネルに紛れてしまいます。記事はPerplexityを「最も意図の強いAIソースの1つ」とし、カスタム正規表現に明示的に含めることを勧めています。

Q3: カスタムチャネルを作ればAI流入を完全に把握できますか?

いいえ。参照元情報を持たないAI流入(主にモバイルアプリ由来)は直接(Direct)チャネルに、GoogleのAI Overviews/AI Mode は google / organic に入るため、これらは捕捉できません。AI流入の数値は下限値として保守的に読むのが安全です。

Q4: この設定で検索順位やAIでの露出は上がりますか?

いいえ。これは計測(見える化)を正しくするための設定であり、検索順位やAI回答での露出そのものを変えるものではありません。まず正しく測れる状態を作ることが、次の施策判断の土台になります。

出典:Search Engine Journal「GA4’s AI Assistant Channel Undercounts Your AI Traffic – How To Build One That Doesn’t」(Itamar Blauer、2026年7月15日)https://www.searchenginejournal.com/ga4s-ai-assistant-channel-undercounts-your-ai-traffic-how-to-build-one-that-doesnt/580133/

scale-basics編集部
監修

scale-basics編集部

SEO・AI検索最適化(AIO/LLMO/GEO)・Web制作の最前線で活動する専門チーム。テクニカルSEOからコンテンツ戦略、データ分析まで幅広い実務経験をもとに、最新のナレッジと実践的なノウハウを発信しています。

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