サーチコンソールで「SNS」を扱うときの2つの意味
「サーチコンソールでSNSを見たい」という要望は、実務では次の2つに分かれます。この2つは必要な道具がまったく違うため、最初に自分がどちらを求めているのかを決めてください。
- ①自社のSNSアカウントの投稿が、Google検索でどれだけ見られ、クリックされているかを知りたい ―― これがプラットフォームプロパティの担当範囲です
- ②SNSに投稿したリンクから、自社サイトに何人流入したかを知りたい ―― これはサーチコンソールでは分かりません。GA4の担当範囲です
サーチコンソールの検索パフォーマンスレポートは、ヘルプが「Google 検索の検索結果でのサイト パフォーマンスに関する重要な指標」と説明しているとおり、あくまでGoogle検索の結果に自社のコンテンツが表示され、クリックされた履歴を扱う道具です。XやInstagramに貼ったリンクを踏んで来た訪問は、Google検索を経由していないためこのレポートには現れません。つまり②をサーチコンソールで探しても、仕様上いつまでも見つからないということです。
一方で①は、これまで測る手段がほとんどありませんでした。自社のInstagram投稿がGoogle検索の結果に出ていることは何となく分かっても、どんな検索語句で表示され、何回クリックされたのかは各SNSの管理画面では分かりません。プラットフォームプロパティは、この空白を埋めるために追加された機能です。
サーチコンソール自体の基本操作(プロパティの追加、所有権の確認、検索パフォーマンスレポートの読み方、インデックス管理)はサーチコンソールの使い方完全ガイド|初心者向け実践マニュアルにまとめています。本記事はそのうち「SNS・動画プラットフォームをどう扱うか」に絞って掘り下げます。
プラットフォームプロパティとは――2026年7月に追加された新しいプロパティ種別
プラットフォームプロパティ(platform properties)は、Googleが2026年7月7日にGoogle検索セントラルブログで発表した、サーチコンソールの新しいプロパティ種別です。発表記事(Search ConsoleのProduct Manager Lead、Moshe Samet氏)は、この機能を「サイト所有者やクリエイターが、自分のソーシャル投稿や動画投稿がGoogle検索とDiscoverでどのように成果を上げているかを理解できるようにする、新しいSearch Consoleのプロパティ種別(“a new Search Console property type to help site owners and creators understand how their social and video posts perform on Google Search and Discover”)」と説明しています。
従来のサーチコンソールは、ドメインプロパティかURLプレフィックスプロパティのどちらかで、いずれも「自分がそのサイトを所有していること」の確認が前提でした。DNSレコードやHTMLファイル、metaタグでの所有権確認を経験した方も多いはずです。プラットフォームプロパティはここが決定的に異なり、対象はSNSプラットフォーム上のアカウントそのものです。ウェブサイトを持っていないクリエイターでもサーチコンソールを使えるようになった、という点がこの機能の新しさです。
その後、2026年7月29日のGoogle検索セントラルブログ(Search relationsチームのDaniel Waisberg氏、Lizzi Sassman氏)で、「本日、プラットフォームプロパティは全世界のすべての人が利用できるようになりました(“Today, platform properties are globally available to everyone.”)」と告知され、同時にソーシャル・動画コンテンツの分析方法をまとめた公式ガイドが公開されました。7月7日の発表時点では「今後数週間かけて段階的に利用可能になる(“The platform properties will become available gradually over the coming weeks.”)」という段階的展開でしたが、現在は全ユーザーが対象です。
なお、7月29日の記事では対象範囲が「Google検索、Discover、Googleニュース(“Google Search, Discover, and Google News”)」と表現されています。7月7日の初報では「Google検索とDiscover」だったため、レポート上でどこまでの面を含むかは、実際の画面のフィルタで確認するのが確実です。
対応しているSNS・動画プラットフォームは4つ
サーチコンソールのヘルプは、対応プラットフォームを次の4つと明記しています。
- TikTok
- X
- YouTube
Facebook、LinkedIn、Threads、Pinterestといった他のプラットフォームは、2026年7月時点では対象に含まれていません。また、企業アカウントか個人アカウントかによる制限は公式には示されておらず、要件として案内されているのは「そのアカウントの所有権を確認できること」です。
重要なのは、アカウントごとに個別のプロパティとして追加するという点です。公式ガイドは「データの追跡を始めるには、それぞれのアカウントを個別にサーチコンソールに追加して確認してください(“To start tracking your data, add and verify each of your accounts individually in Search Console.”)」と説明しています。ブランドのInstagramとYouTube、さらにサブアカウントを運用しているなら、その数だけプロパティが増えるということです。サーチコンソールのアカウントには最大1,000件のプロパティを追加できるため、通常の運用で上限に触れることはまずありません。
なお、自社サイトのドメインプロパティとSNSのプラットフォームプロパティは統合されません。プロパティ選択のプルダウンで切り替えて見る形になります。サイトとSNSを1枚のレポートにまとめたい場合は、後述するエクスポートによる横断比較か、レポート側での集約が必要です。
SNSアカウントを連携する手順――追加は4ステップ、データが出るまでは数日かかる
追加の手順は、7月7日の公式発表に次のように示されています。metaタグの設置やHTMLファイルのアップロードは不要で、画面の指示に沿って接続を認可する形です。
- サーチコンソールを開く
- サーチコンソールの確認ページに移動するか、画面のどこからでもプロパティ選択のプルダウンを開いて「プロパティを追加」をクリックする
- 利用可能な4つのプラットフォーム(Instagram、TikTok、X、YouTube)から1つを選ぶ
- 画面の指示に沿って、接続を安全に認可する確認手順を完了する
所有権の確認が終わると確認メッセージが表示され、「プロパティに移動」で設定は完了です。ここで慌てないでほしいのが、データがすぐには出ないことです。ヘルプは「レポートにデータが表示されるまでに数日かかります」と明記しており、追加直後はグラフが空、あるいは部分的にしか表示されない状態が正常です。設定に失敗したのだと思って追加し直す必要はありません。
もう1点、運用上見落としやすいのが接続の維持です。ヘルプは「セキュリティ上の理由から、所有権は定期的に確認されます」としており、SNS側のログインの有効期限が切れるなどして接続が失われると、再確認するまでプラットフォームプロパティへのアクセスが一時停止します。担当者の異動でSNSアカウントのログイン情報が変わるタイミングは要注意です。再確認すれば同じレポートに戻れるため、データが貯まるのを待ち直す必要はありません。
すでにGoogleの「検索プロフィール」を設定している場合は、手順が省略できます。7月29日の公式発表は「すでに検索プロフィールを設定している場合、同じプラットフォームのデータにサーチコンソールでアクセスできるはずです(“If you already set up your Search profile, you should have access to your data for the same platform in Search Console.”)」と説明しており、公式ガイドも、検索プロフィールを申請済みなら確認済みのアカウントがすべて自動的にプロパティとして追加されるとしています。検索プロフィールについては後述します。
見られる3つのレポートと指標
プラットフォームプロパティで使えるのは、パフォーマンス、分析情報(Insights)、実績(Achievements)の3つです。サイトのプロパティで見慣れたレポートと名前は同じですが、対象がSNS投稿・動画に変わります。
パフォーマンスレポート
ヘルプは「選択したプロパティの合計クリック数、インプレッション数、平均クリック率(CTR)、平均検索順位を確認できます」と説明しています。公式発表側の表現では「合計クリック数、表示回数、その他の指標を表示します。このデータをフィルタ・並べ替えして、どの投稿やクエリが最も多くのトラフィックをもたらしているかを確認できます(“View your total clicks, impressions, and additional metrics. Filter and sort this data to see which specific posts and queries are driving the most traffic.”)」とされています。
つまり、指標の構成はサイトプロパティとまったく同じ4つです。違うのは「ページ」の中身が自社サイトのURLではなく、個々のSNS投稿や動画のURLになる点です。国別・デバイス別・日付・検索語句でのフィルタも使え、データのエクスポートにも対応しています。
分析情報(Insights)レポート
ヘルプは「最近のトラフィックの傾向、パフォーマンスの高いコンテンツ、Google検索でユーザーがプラットフォームのコンテンツを見つける方法の概要を確認できます」としています。公式ガイドはこのレポートで分かることを4つに整理しています。
- トラフィックの傾向の概要:直近28日間で何クリック得たか、Google検索のどの部分に分散しているか
- 成果の高いコンテンツ:どの投稿・動画がGoogleから最も多くの人を連れてきているか
- どう見つけられているか:チャンネルやプロフィールページ、個々の投稿や動画を発見するために使われた検索語句
- オーディエンスの所在:どの国のユーザーから来ているか
数値を細かく追うより先に、まずこのレポートで全体像をつかむ、という順番が実務では効率的です。表示期間は既定で28日間に設定されています。
実績(Achievements)
公式発表は「成長を追跡し、直近28日間のGoogle検索からの合計クリック数が新しいしきい値に到達するといったマイルストーンを祝います(“Track your growth and celebrate milestones, such as reaching a new threshold for total clicks from Google Search in the last 28 days.”)」と説明しています。分析というより、伸びを可視化してモチベーションにつなげる性格のレポートです。社内共有の材料としては使えますが、これを目標指標に据えるのは避けたほうが無難です。
公式ガイドが示す6つの分析の切り口
2026年7月29日に公開された公式ガイド「Analyze your social and video platform content performance in Search Console(サーチコンソールでソーシャル・動画プラットフォームのコンテンツパフォーマンスを分析する)」には、実務での使い方が具体的に示されています。要点は次の6つです。
1. クエリのグループでオーディエンスの関心を読む
分析情報レポートには検索語句をテーマ別にまとめた「クエリグループ」のカードがあり、上位・上昇中・下降中のグループを切り替えて見られます。ガイドはこれを「検索語句のテーマを分析することで、オーディエンスが何を気にしているかを理解でき、次の動画のテーマやキャプション、ハッシュタグ戦略にデータに基づいた着想を与えてくれる」と位置づけています。個別クエリを1件ずつ眺めるより、まずグループ単位で関心の移動を見るほうが企画に接続しやすい、という発想です。
2. 24時間フィルタで「今伸びている投稿」を捕まえる
パフォーマンスレポートのグラフ上部にある24時間フィルタを使うと、直近の急上昇を確認できます。ガイドは、昨日投稿した動画に対して特定の検索語句が急にトラフィックを運んでいることに気づけば、その勢いを別のプラットフォームでのクロスプロモーションに使える、という例を挙げています。SNSの投稿は寿命が短いため、日次のレポートを待つ運用ではこの窓を逃します。
3. ページフィルタでコンテンツの種類ごとに比べる
URLに含まれる文字列でフィルタすれば、コンテンツの種類ごとの成績を比較できます。ガイドの例は、YouTubeで「playlist」を含むURLに絞って再生リストページ同士のCTRと平均掲載順位を見比べるというものです。ここで注意点として、表示されるのは再生リストのページ自体の成績であり、その中の個々の動画の成績ではないと明記されています。
4. 比較モードでフォーマットの違いを検証する
比較モードを使って、URLに含まれる語で2つのグループを作ると、フォーマット別の比較ができます。ガイドが挙げている具体例は次のとおりです。
- YouTube:
/watchを含むURLと/shorts/を含むURLを比較する(通常動画とショート) - Instagram:
/p/を含むURLと/reels/を含むURLを比較する(投稿とリール)
「ショート動画は伸びている」といった感覚を、Google検索側の実データで検証できるようになります。長尺の料理チュートリアルはYouTubeで検索流入を集めているのに、同じ内容の短いTikTok版は伸びていない――こうした差が見えたら、内容の作り分けを検討する材料になります。
5. エクスポートしてプラットフォームを横断比較する
ガイドは、複数のプロパティからパフォーマンスデータをエクスポートして1つのスプレッドシートにまとめ、YouTube・Instagram・X・TikTokの成績を並べて比較する手順を示しています。手順は、対象プロパティで分析したいURLをクリックしてレポートをそのURLに絞り込み、エクスポートしてファイル形式を選び、他のプラットフォームプロパティでも同じことを繰り返す、という流れです。前述のとおりプロパティは統合されないため、横断で見たいならこの手作業が現時点での標準的なやり方になります。
ガイドは、この比較から「どの投稿・動画が特定の国やデバイスで強いのか、その流入をもたらしている上位クエリは何か」を確認し、コンテンツ戦略の更新につなげることを勧めています。たとえばYouTubeの視聴が主にモバイルだと分かれば、縦型のショート動画を試す判断につながる、という例が挙げられています。
6. 伸びを検知して、既存コンテンツを作り直す
ガイドが最後に置いているのは、データを次の企画に還元する使い方です。示されているのは次の3つです。
- 急な伸びを探す:過去のチュートリアルや投稿、動画の表示回数・クリック数に突然のスパイクがないかを確認する
- コンテンツの寿命を延ばす:季節要因や話題性で古い動画が再び伸び始めたら、フィードの先頭にピン留めする、他のチャンネルで言及する、続編を撮るといった手を打つ
- タイトルやキャプションを改訂する:書き換えた効果がGoogle検索経由の発見にどう影響したかを後から検証する
3つ目で役立つのが「注釈(annotations)」です。特定の日付にブックマークを付けておく機能で、TikTokのキャプションやYouTubeのタイトルを更新した日を記録しておけば、前後のパフォーマンスを比較できます。ヘルプによると注釈は1つのプロパティにつき最大200件まで設定でき、500日以上経過したものは自動的に削除されます。ただし比較モードと24時間ビューには表示されないという制限があるため、フォーマット比較の最中には見えない点を覚えておいてください。
プラットフォームプロパティで「できないこと」
この機能を過大評価しないために、境界線をはっきりさせておきます。ヘルプの記述から読み取れる制限は次のとおりです。
| できないこと | 公式の説明 |
|---|---|
| SNSアプリ内での閲覧数を見る | 「プラットフォーム プロパティでは、Google 検索でのコンテンツのパフォーマンスのみが表示されます」。プラットフォーム自体でコンテンツが見られたときは追跡しない |
| Facebook・LinkedInなどを追加する | 対応はInstagram、TikTok、X、YouTubeの4つ |
| 追加してすぐデータを見る | 「レポートにデータが表示されるまでに数日かかります」 |
| 接続を放置したまま使い続ける | 所有権は定期的に確認され、接続が失われると再確認するまでアクセスが一時停止する |
| SNS経由の自社サイト流入を見る | 検索パフォーマンスレポートはGoogle検索の検索結果でのパフォーマンスを対象とする |
特に1行目は誤解が生まれやすい部分です。TikTokのアプリ内で再生された回数はTikTok側の分析画面にしかありません。プラットフォームプロパティが答えてくれるのは「その動画がGoogle検索の結果に何回表示され、何回クリックされたか」だけです。SNSの成果を語るときは、各プラットフォームの管理画面の数字と混ぜないよう、レポート上で出所を明記しておくことをおすすめします。
SNSからサイトへの流入はGA4で見る――役割分担を整理する
冒頭で触れた②、つまり「SNSに貼ったリンクから自社サイトに何人来たか」はGA4の担当です。GA4のデフォルトチャネルグループでは、SNS経由の流入は「Organic Social」として分類されます。判定条件はヘルプに「参照元がソーシャルサイトの正規表現リストに一致する」または「メディアが『social』『social-network』『social-media』『sm』『social network』『social media』のいずれか」と定義されています。条件はORなので、どちらか一方を満たせばオーガニックソーシャルとして扱われます。
ここから、実務で起きがちなズレが2つ見えてきます。1つは、Googleがソーシャルサイトとして認識していない参照元からの流入は、メディアを指定しない限り「Referral」に落ちること。もう1つは、SNS投稿のリンクにUTMパラメータを付ける際にメディアの値を誤ると、意図しないチャネルに集計されてしまうことです。SNS施策の成果をレポートする前に、チャネル別レポートで参照元の内訳を確認しておくと、後から数字を訂正する事態を防げます。
整理すると、道具の役割は次のように分かれます。
| 知りたいこと | 使う道具 | 見る場所 |
|---|---|---|
| SNS投稿がGoogle検索でどれだけ見られ、クリックされたか | サーチコンソール(プラットフォームプロパティ) | パフォーマンス/分析情報レポート |
| 自社サイトがGoogle検索でどれだけ見られ、クリックされたか | サーチコンソール(ドメイン/URLプレフィックス) | 検索パフォーマンスレポート |
| SNS経由で自社サイトに来た人が、サイト内で何をしたか | GA4 | チャネル別レポート(Organic Social)/探索レポート |
| SNSアプリ内での再生数・保存数・フォロワー増減 | 各SNSの分析画面 | 各プラットフォームのインサイト |
GA4側の設定と読み方はGA4でSEO効果を測る方法|設定と探索レポート活用ガイド【2026年最新】で詳しく解説しています。サーチコンソールとGA4の連携では掛け合わせられるディメンションが3つに限られるなど、知らないと時間を溶かす仕様がいくつかあるため、レポートを設計する前に目を通しておくと安全です。
2025年12月の「ソーシャルチャネル」実験との違い
サーチコンソールでSNSを扱う話には前段があります。Googleは2025年12月8日のGoogle検索セントラルブログ(Search Ecosystem Engineering ManagerのHillel Maoz氏)で、Search Console Insightsレポートを拡張し、ウェブサイトだけでなく一部のソーシャルチャネルのパフォーマンスデータも含める「実験(experiment)」を発表していました。
この実験には明確な制約がありました。発表記事は「限られた数のウェブサイトに対してこれらの新しいインサイトを展開している」と述べ、この段階では「サーチコンソールが自動的に識別したサイトとチャネルに対してのみ利用可能」と説明しています。ユーザーが任意のアカウントを紐づけるのではなく、Googleが自動的に関連づけたものが提示され、それを追加するかどうかを選ぶ形だったということです。あわせて、画像検索・動画検索・ニュース検索・Discoverといった追加のトラフィックソースからのクリック合計も表示されるようになりました。
2026年7月のプラットフォームプロパティは、7月7日の発表記事が「先の実験に続いて(“Following an earlier experiment”)」と明記しているとおり、この実験の発展形にあたります。違いは次の3点です。
- 位置づけ:Insightsレポート内のカードから、独立したプロパティ種別へ
- 対象:Googleが自動識別したサイト・チャネルから、自分で追加・確認する4プラットフォームへ
- 前提:ウェブサイトを持っていることが前提だった構成から、サイトを持たないクリエイターでも使える構成へ
過去の解説記事の中には、この実験段階の情報(自社サイトにSNSリンクを設置する必要がある、Facebookが対象に含まれる、など)をそのまま現在の仕様として書いているものがあります。現行のプラットフォームプロパティの仕様は、上記のヘルプと2026年7月の発表が基準です。
「検索プロフィール」との違いと関係
もう1つ混同しやすいのが、Googleの「検索プロフィール(Search profile)」です。こちらは計測ツールではなく、複数プラットフォームのコンテンツをまとめて、Google検索やDiscoverでユーザーに見つけてもらいやすくするための公開されるプロフィールです。ヘルプは「複数のプラットフォームのコンテンツをまとめるには、検索プロフィールを作成します。検索プロフィールを使用すると、Google 検索や Google Discover で、ユーザーがあなたや、あなたのコンテンツを見つけやすくなります」と説明しています。
作成には条件があります。ヘルプによると、少なくとも1つのプラットフォームで最低フォロワー数(YouTube・Instagram・Xは10万人、TikTokは30万人)を満たし、18歳以上で、Googleのポリシーに準拠していることが必要です。多くの企業アカウントにとっては現実的な条件ではないため、通常はプラットフォームプロパティだけを使うことになります。
両者の関係は一方向です。検索プロフィールを申請済みであれば、確認済みのアカウントは自動的にサーチコンソールのプロパティとして追加されます。逆に、プラットフォームプロパティを追加しても検索プロフィールが作られるわけではありません。
SNSとSEOをまたぐレポートへの組み込み方
機能を有効にしたあとに問題になるのは、この数字を月次のレポートにどう載せるかです。運用に落とすときの考え方を3点整理します。
指標を混ぜない
プラットフォームプロパティのクリック数は「Google検索の結果からSNS投稿へのクリック」であり、サイトプロパティのクリック数は「Google検索の結果から自社サイトへのクリック」です。単位は同じ「クリック」でも意味が違うため、合算した数字には意味がありません。レポートでは行を分け、それぞれの出所を明記してください。指標そのものの定義と優先順位の考え方はSEO指標一覧|重要度別に見るべきKPIと確認方法にまとめています。
目的に沿ったKPIに翻訳する
SNS投稿のGoogle検索経由のクリックは、ブランド名の指名検索や、比較検討段階での接触に効いてくる性格の数字です。問い合わせ件数のような最終成果に直結させるより、認知・想起の指標として扱うほうが実態に合います。サイトタイプ別のKPI設計はSEO KPIの設計方法|サイトタイプ別の具体例と測定方法を、KPIから測定・改善までの流れはSEO効果測定の方法|KPI設計からレポートまで完全解説を参考にしてください。
記録を残す習慣をつくる
プラットフォームプロパティのデータも、サーチコンソールの他のレポートと同様に無期限に遡れるわけではありません。長期の推移を残したい場合は、定期的なエクスポートを運用に組み込んでおく必要があります。月次レポートの型はSEOレポートの作り方|テンプレート付き月次レポートガイドで解説しています。あわせて、キャプションやタイトルを変更した日を注釈として残しておくと、後から効果を検証しやすくなります。
よくある失敗と対処
| 失敗 | 何が起きるか | 対処 |
|---|---|---|
| SNS流入を見るために設定する | 目的のデータが永遠に見つからず、設定を疑い続ける | SNSからサイトへの流入はGA4のOrganic Socialで見る。サーチコンソールは検索側の担当と割り切る |
| 追加した直後にデータがないと騒ぐ | 設定ミスと誤認して追加をやり直す | データ表示までに数日かかるのが仕様。追加日を記録して待つ |
| SNS管理画面の再生数と合算する | 数字の出所が混ざり、レポートの信頼性が落ちる | Google検索経由の指標と、プラットフォーム内の指標を必ず分けて記載する |
| 接続の失効に気づかない | ある日を境にデータが止まる | SNSアカウントのログイン情報を変更したら、サーチコンソール側の再確認をセットで行う |
| 再生リストの数字を個別動画の合計と解釈する | コンテンツ評価を誤る | ページフィルタで見えるのは再生リストのページ自体の成績と理解する |
| アカウントを1つだけ追加して満足する | 主要チャネルの一部しか見えていない状態でレポートを作る | 運用中のアカウントは個別に追加する。追加漏れがないか一覧で確認する |
まとめ
- サーチコンソールの「SNS」対応とは、自社のSNS投稿がGoogle検索でどう見つけられているかを見る機能であり、SNSから自社サイトへの流入を見る機能ではない
- プラットフォームプロパティは2026年7月7日に発表され、7月29日に全世界のすべての利用者へ公開された新しいプロパティ種別。対応はInstagram、TikTok、X、YouTubeの4つ
- 追加は画面上の認可のみで完了し、metaタグやファイル設置は不要。ただしデータ表示までに数日かかり、所有権は定期的に確認される
- 使えるレポートはパフォーマンス、分析情報、実績の3つ。指標はクリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位で、サイトプロパティと同じ構成
- 公式ガイドが示す実務の切り口は、クエリグループ、24時間フィルタ、ページフィルタ、比較モード、エクスポートによる横断比較、既存コンテンツの再活用の6つ
- SNS経由の自社サイト流入はGA4のOrganic Socialで確認する。サーチコンソールとGA4の役割を混ぜないことが、レポートの信頼性を保つ最短の方法
- 2025年12月のInsightsの実験や、フォロワー数の要件がある検索プロフィールとは別機能。古い解説記事の仕様説明には注意する
サーチコンソール全体の操作と他のレポートの読み方はサーチコンソールの使い方完全ガイド|初心者向け実践マニュアル、サイト内の行動と成果の計測はGA4でSEO効果を測る方法|設定と探索レポート活用ガイド【2026年最新】で続けてご確認ください。
よくある質問
サーチコンソールでSNSからの流入は確認できますか?
確認できません。サーチコンソールの検索パフォーマンスレポートは、ヘルプが「Google 検索の検索結果でのサイト パフォーマンスに関する重要な指標」と説明するとおり、Google検索の結果経由の数値を扱います。SNSに貼ったリンクからの訪問はGoogle検索を経由していないため対象外です。SNS経由の流入はGA4のデフォルトチャネルグループ「Organic Social」で確認してください。2026年7月に追加されたプラットフォームプロパティは、逆に「自社のSNS投稿がGoogle検索でどれだけ表示・クリックされたか」を見るための機能です。
プラットフォームプロパティはどのSNSに対応していますか?
Search Consoleヘルプによると、対応しているのはInstagram、TikTok、X、YouTubeの4つです。FacebookやLinkedInなど他のプラットフォームは2026年7月時点では含まれていません。アカウントやチャンネルごとに個別のプロパティとして追加する必要があり、複数のアカウントを運用している場合はその数だけ追加手順を繰り返します。2026年7月29日のGoogle検索セントラルブログにより、この機能は全世界のすべての利用者が利用できる状態になりました。
設定してからデータが表示されるまでどれくらいかかりますか?
Search Consoleヘルプは、所有権の確認が完了して設定が終わっても、レポートにデータが表示されるまでには数日かかると説明しています。追加直後はグラフが空、または部分的にしか表示されないことがありますが、これは正常な状態です。なお、SNS側のログインの有効期限切れなどで接続が失われると再確認するまでアクセスが一時停止しますが、再確認すれば同じレポートに戻れます。
ウェブサイトを持っていなくても使えますか?
使えます。プラットフォームプロパティは、Googleが2026年7月7日の発表で「サイトを持たない人でも」自分のコンテンツがどう見つけられているかを把握できるようにする、と説明している機能です。所有権の確認はサイトのDNSやHTMLファイルではなく、対象のSNSアカウントへのログインと認可で行うため、独自ドメインを保有していなくても追加できます。
SNSの再生数やインプレッションも見られますか?
見られません。Search Consoleヘルプは「プラットフォーム プロパティでは、Google 検索でのコンテンツのパフォーマンスのみが表示されます」とし、プラットフォーム自体でコンテンツが閲覧されたときは追跡しないと明記しています。アプリ内での再生数や保存数は各SNSの分析画面で確認し、Google検索経由の数値とは分けて扱ってください。
本記事の仕様に関する記述は、Google検索セントラルブログ(2026年7月7日「See how content from social and video platforms performs on Google Search」、2026年7月29日「Platform properties roll out globally, plus a new social and video performance guide」、2025年12月8日「Introducing social channels in Search Console」)、Search Consoleヘルプ(プラットフォーム プロパティについて/注釈/検索パフォーマンス レポート)、Google検索セントラルの公式ガイド「Analyze your social and video platform content performance in Search Console」、Google検索ヘルプ「検索プロフィールを作成する」、およびアナリティクスヘルプ「デフォルトのチャネルグループ」の記載に基づいています。引用箇所は必要に応じて原文(英語)を併記しました。サーチコンソールの画面名称や配置は変更されることがあるため、実際の操作時は最新の表示をご確認ください。
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