何が起きたか:AI Modeでページ送り式のフォローアップ質問と回答をテスト
Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏が2026年9月8日に公開した記事によると、GoogleはAI Modeにおいて、ページ送り式のフォローアップ質問と回答を提示する新しい回答形式をテストしています。記事の見出しは次の通りです。
Google AI Mode Tests Paginated Follow Up Responses With Skip Button
日本語にすると「GoogleのAI Modeが、スキップボタン付きのページ送り式フォローアップ回答をテストしている」という内容です。記事の本文では、この形式が次のように説明されています。
Google is testing a new form of responses in AI Mode that offers paginated follow-up questions and responses, with a skip button to skip them.
日本語にすると「Googleは、ページ送り式のフォローアップ質問と回答を提示し、それらをスキップするためのスキップボタンを備えた、AI Modeの新しい回答形式をテストしている」という内容です。ここで言う「ページ送り式」は、内容を一度にすべて見せるのではなく、区切って順に送っていく表示の仕方を指す言い方です。出典が使っている paginated という語をそのまま受けた表現で、この表示がどのような単位で区切られるのかまでの記述は、出典にはありません。
なお、AI Modeそのものの仕様や位置づけについては、今回の出典に説明がありません。そのため本記事では、出典が伝えている「回答形式のテスト」という一点に絞って整理します。
報告したのは誰か:Sachin Patel氏がXとSEWに投稿
このテストを見つけたのは、記事を書いたBarry Schwartz氏ではなく、Sachin Patel氏です。出典には次のように書かれています。
This was spotted by Sachin Patel who posted about this on X and SEW
日本語にすると「これはSachin Patel氏によって見つけられ、氏はこれについてXとSEWに投稿した」という内容です。「SEW」が何の略で、どのような場を指すのかは、今回の出典では説明されていません。
記事の末尾には、議論の場所を示す次の一文が置かれています。
Forum discussion at X.
日本語にすると「フォーラムでの議論はXで」という内容です。つまり今回伝えられている内容は、実際に画面を目にした人の投稿を出典が取り上げたという構図になっています。Googleがこのテストについて公式に何かを説明したかどうかは、出典では明示されていません。テストの対象となった国や言語、影響を受けた利用者の規模、いつ始まったのかについても、出典に記述はありません。
画面の様子:モバイル版とデスクトップ版のスクリーンショット
出典には、この回答形式の画面を写したスクリーンショットが掲載されています。モバイル版については、次のように紹介されています。
here is what the mobile version looks like, side-by-side
日本語にすると「こちらがモバイル版の見た目で、並べて示している」という内容です。続けてデスクトップ版についても、次のように示されています。
Here is the desktop version
日本語にすると「こちらがデスクトップ版」という内容です。ここから分かるのは、少なくともモバイルとデスクトップの両方の画面で、この回答形式が確認されたということです。
ただし、それぞれの画面でフォローアップ質問やスキップボタンがどこに置かれているのか、ボタンにどのような文言が書かれているのかといった細部については、スクリーンショット以外の文章による説明が出典にはありません。画面の細かな仕様を前提にした議論は、この時点ではできないということになります。
報告者のコメント:回答を送信すると同じチャット内で新しいクエリが生成された
Sachin Patel氏は、この形式の挙動について次のように書いています。
After submitting an answer, AI Mode generated a new query within the same chat based on the response.
日本語にすると「回答を送信した後、AI Modeはその応答にもとづいて同じチャット内で新しいクエリを生成した」という内容です。利用者がフォローアップに答えを返すと、その内容を踏まえた新しいクエリがチャットの外に出ることなく、同じやり取りの中で作られたという報告になります。
出典が伝えている氏のコメントはこの一文だけです。フォローアップ質問が何度続くのか、生成された新しいクエリがその後どのように扱われるのか、スキップボタンを押したときに何が起きるのかについては、いずれも出典では明示されていません。
ここまでを整理すると、出典から確実に言えるのは次の点です。ページ送り式のフォローアップ質問と回答という新しい形式がテストされていること、提示されたフォローアップをスキップするためのボタンがあること、モバイルとデスクトップの両方の画面が確認されていること、そして利用者が回答を送信すると同じチャット内で新しいクエリが生成される挙動が報告されていること。この四点です。それ以上の踏み込んだ事実は、今回の出典には含まれていません。
現場への意味(編集部の見解)
ここからは編集部の整理です。以下は出典が述べている事実ではなく、報じられた内容を踏まえて実務でどう受け止めるかという見方になります。
まず押さえたいのは、これが「テスト」の目撃報告であって、確定した仕様変更の通知ではないという点です。出典が伝えているのはテストの存在であり、この形式が広く提供されるのか、途中で取り下げられるのかは分かりません。したがって、この表示を前提にした大掛かりな作り替えに工数を割く段階ではありません。逆に言えば、テストの成否によらず無駄にならない準備だけを、いま静かに進めておくのが合理的です。
そのうえで、実務にとって重要な示唆が一つあります。利用者が回答を送信すると同じチャット内で新しいクエリが生成された、という報告です。もしこうした形式が広がるなら、利用者が最終的に答えを求める問いは、最初に入力した言葉とは別物になりうるということになります。検索が一往復で終わらず、条件を確かめる問いを挟んでから本題に入る流れが標準になっていく可能性がある、という受け止め方です。コンテンツの側では、主要な問いに対する結論を置いて終わりにせず、その次に来る条件確認の問いまで同じページの中で解けるようにしておく価値が高まります。具体的には、読者の立場ごと、前提条件ごと、例外ごとの分岐を見出しのレベルで見えるようにしておく、という地味な整備が効きます。
一方で、スキップボタンが用意されている点も見落とせません。追加のやり取りを避けたい利用者は、フォローアップを飛ばして先に進む選択ができるということです。つまり、フォローアップ前提の設計に寄せすぎるのは危険です。最初の一問に対して明快な結論を先に示し、根拠と条件をその後に添えるという従来の作法が、引き続き土台になります。分岐を用意することと、結論を先に出すことは矛盾しません。両方を満たす構成にしておけば、フォローアップを踏む利用者にも、飛ばす利用者にも応えられます。
計測と社内共有についても、いまのうちに手を打っておくと後が楽になります。チャットの中で生成されたクエリが、手元のレポートにどう表れるのか、あるいは表れないのかは出典に記述がありません。だからこそ、数字に説明のつかない変化が出たときに、この種の表示テストを原因の候補として思い出せる状態にしておくことが大事です。日付と出典を添えた短い記録を社内に残しておくだけで、後日の振り返りの精度が変わります。自社の検索で同じ画面に出会ったときは、日付、端末の種類、画面の記録を必ず保存しておいてください。
最後に、情報源の扱い方です。今回の起点は個人の投稿であり、Googleが公式に何かを説明したかどうかは出典では明示されていません。社内やクライアントに共有する際は、恒久的な仕様として説明せず、目撃報告にもとづくテストの話であると明示してください。ここを曖昧にしたまま共有すると、後で表示が消えたときに説明のつかない前提が独り歩きします。不確かな情報は、不確かであることまで含めて共有するのが、この種のニュースの扱い方だと編集部は考えます。
まとめ
・Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏は2026年9月8日、GoogleがAI Modeで、ページ送り式のフォローアップ質問と回答を提示する新しい回答形式をテストしていると報じた
・この形式には、提示されたフォローアップをスキップするためのスキップボタンが用意されているとされている
・見つけたのはSachin Patel氏で、氏はXとSEWに投稿しており、記事にはモバイル版とデスクトップ版のスクリーンショットが掲載されている
・氏は、回答を送信した後にAI Modeがその応答にもとづいて同じチャット内で新しいクエリを生成したと書いている
・テストの対象となった国や言語、利用者の規模、開始時期、スキップボタンを押した後の挙動については、出典では明示されていない
・編集部の見解としては、最初の問いへの結論を明快に置いたうえで、次に来る条件確認の問いまで同じページで解ける構成にしておくことと、自社で同じ画面を見たときの記録を残すことが、テストの成否によらず有効な備えになる
よくある質問
Q1: GoogleのAI Modeで何がテストされているのですか?
Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏が2026年9月8日に報じたところによると、ページ送り式のフォローアップ質問と回答を提示する新しい回答形式がテストされています。提示されたフォローアップをスキップするためのスキップボタンも備わっているとされ、記事にはモバイル版とデスクトップ版の両方のスクリーンショットが掲載されています。
Q2: この内容はGoogleの公式発表ですか?
出典は、Sachin Patel氏がXとSEWに投稿した内容を取り上げる形で伝えています。Googleがこのテストについて公式に何かを説明したかどうかは(出典では)明示されていません。テストの対象国や言語、利用者の規模、開始時期についても出典に記述がないため、確定した仕様変更ではなく目撃報告として扱うのが安全です。
Q3: SEO担当者は今の段階で何をすればよいですか?
編集部の整理としては、自社の検索で同じ画面に出会ったときに日付と端末と画面の記録を残しておくこと、そして最初の問いへの結論を明快に置いたうえで、その次に来る条件確認の問いも同じページで解けるように見出しを整えておくことが現実的です。テスト段階の表示に合わせた大きな作り替えは、続報を待ってからでも間に合います。
出典:Google AI Mode Tests Paginated Follow Up Responses With Skip Button(Search Engine Roundtable、Barry Schwartz氏、2026年9月8日)https://www.seroundtable.com/google-ai-mode-paginated-responses-skip-42029.html