何が起きたか:Google Adsアカウント内でポリシー認定の申請が可能に
Search Engine Landの記事(Anu Adegbola氏、2026年7月27日付、読了目安2分)によると、Googleは一部の広告主に対し、Google Adsアカウント内から直接ポリシー認定を申請できる仕組みの展開を始めています。記事は次のように説明しています。「対象となる広告主は近く、特定のポリシー認定をGoogle Adsアカウント内から直接申請できるようになります(“Eligible advertisers will soon be able to apply for select policy certifications directly within their Google Ads accounts.”)」。
まず対象となるのは「ソーシャルカジノゲーム(Social Casino Games)」の認定です。記事は「Googleは、一部の広告主がGoogle Adsアカウント内から直接ソーシャルカジノゲームの認定を申請できるようにし始めています。これは従来Google Adsヘルプセンター経由が必要だったプロセスを効率化するものです(“Google is beginning to let some advertisers apply for Social Casino Games certifications directly within their Google Ads accounts, streamlining a process that previously required using the Google Ads Help Center.”)」と述べています。Search Engine Roundtableも同じ変更を報じており、「ソーシャルカジノゲームとは、主にソーシャルネットワーキングサイト上に存在する、基本無料でギャンブルに似たゲームを指します(“Social Casino Games are mostly free-to-play gambling-like games found on social networking sites.”)」と、対象となるゲームの定義を補足しています。
詳細:申請場所は Admin配下の新しい「Policy > Account」セクション
新しい申請の導線について、Search Engine Landは「Google Adsヘルプセンター経由で申請する代わりに、一部の広告主は Admin(管理)配下の新しい Policy > Account(ポリシー > アカウント)セクションからソーシャルカジノゲームの認定申請を送信できるようになります(“Instead of applying through the Google Ads Help Center, some advertisers will be able to submit Social Casino Games certification requests from a new Policy > Account section under Admin.”)」と説明しています。
この新しいセクションは、Google Adsの管理画面内にある「Admin(管理)」というエリアの配下に位置づけられており、これまでヘルプセンターの申請フォームを経由する必要があった手続きが、アカウントの他の設定項目と同じ場所から完結できるようになる点が変更の中心です。Search Engine Roundtableも、Googleの発表として「2026年8月、Googleは一部の広告主に対し、Google Adsアカウント内で次の認定――ソーシャルカジノゲーム――を申請できる機能を段階的に導入します(“In August 2026, Google will gradually introduce the ability for some advertisers to apply for the following certifications in their Google Ads account: Social Casino Games.”)」というGoogleの文言を引用しています。
ベータ機能として見つかった「著作権」関連の認定申請
Search Engine Landはさらに、ソーシャルカジノゲーム以外にもう1件、ベータ段階とみられる認定申請の存在を報じています。記事によると、「Paid Search Expert(有料検索の専門家)であるArpan Banerjee氏も、Google Ads Managerのアカウントレベルの新しい通知として「広告に著作権保護されたコンテンツを使用するための申請を送信する(“Submit application to use copyrighted content in your ads.”)」という文言を発見しています」とのことです。
この通知のリンクをクリックすると、「著作権で保護されたコンテンツを使用する権利についての認定を申請するフォームに移動します(“Clicking on the link leads to a form requesting certification with the right to use copyrighted content.”)」と記事は説明しており、ソーシャルカジノゲームとは別枠で、著作権コンテンツの使用許諾に関する認定申請も同じアカウント内の導線に組み込まれつつあることがうかがえます。ただし今回の情報源はこの著作権認定を「ベータ(beta)」段階にあるものと位置づけており、ソーシャルカジノゲーム認定ほど確定的な展開スケジュールは明記されていません。
タイムラインと展開範囲:2026年8月から段階的ロールアウト
展開時期について、Search Engine Landは「8月から、対象となる広告主はGoogle Ads内で新しい認定ワークフローを目にし始めます(“Starting in August, eligible advertisers will begin seeing a new certification workflow inside Google Ads.”)」と明記しています。あわせて「この展開は段階的であり、すべての広告主がすぐにこの新しいオプションを目にするわけではありません(“The rollout is gradual, meaning not all advertisers will see the new option immediately.”)」とも述べており、8月になれば全広告主が一斉に新しい申請画面を使えるようになるわけではない点が強調されています。
Search Engine Roundtableも同様に、Googleの発表として「この機能は一定期間をかけてすべての広告主に段階的にリリースされ、すべての広告主・すべての認定申請がただちに影響を受けるわけではありません(“this feature will be released incrementally to all advertisers over a period of time, and not all advertisers and certification applications will be affected immediately.”)」という文言を引用しており、2社の報道は展開が「段階的(incremental/gradual)」であるという点で一致しています。
既存認定・申請中案件への影響とヘルプセンター経由の継続
今回の変更によって、既に認定を取得している広告主や、申請手続きの途中にある広告主の扱いが変わるのではないかという懸念に対しては、両メディアとも明確な打ち消し情報を伝えています。Search Engine Landは「Googleは、まだアクセス権がない広告主は既存のヘルプセンター経由の申請プロセスを引き続き利用できると述べています(“Google said advertisers who don’t yet have access can continue using the existing Help Center application process.”)」としたうえで、次の3点をGoogleが確認済みの事実として挙げています。「既存のソーシャルカジノゲーム認定は有効なままとなる(“Existing Social Casino Games certifications will remain valid.”)」「申請中の認定申請はこの展開による影響を受けない(“Pending certification applications won’t be affected by the rollout.”)」「この機能は段階的に導入されるため、利用可否はアカウントによって異なる(“The feature will be introduced incrementally, so availability will vary by account.”)」の3点です。
Search Engine Roundtableも、Googleの発表として「広告主が保有する既存の認定、および申請中の案件は、この段階的なローンチによる影響を受けません(“that existing certifications that an advertiser holds and pending applications will not be affected by this incremental launch.”)」と伝えており、この点も両ソースの記述が一致しています。つまり今回の変更は「申請の入口が増える」ものであり、既存の認定状況や審査中の案件そのものを揺るがすものではない、という位置づけです。
背景:なぜ認定申請がアカウント内に統合されるのか
Search Engine Landは今回の変更の意味合いについて、「これはGoogleの広告ポリシー自体の変更ではないものの、対象となる広告主にとってはコンプライアンス対応を簡素化するものです。認定申請の手続きをGoogle Adsのインターフェース内に取り込むことで、他のアカウント設定と並行してポリシー承認を管理できるようになり、摩擦(手間)が軽減され、認定プロセスの追跡・維持がより容易になる可能性があります(“While this isn’t a change to Google’s advertising policies, it does simplify compliance for affected advertisers. Bringing certifications into the Google Ads interface reduces friction by allowing advertisers to manage policy approvals alongside the rest of their account settings, potentially making the certification process easier to track and maintain.”)」と説明しています。
つまり今回の動きは、広告掲載のルールそのものを変える「ポリシー変更」ではなく、既に存在するポリシー認定という審査の仕組みを、どこで申請するかという「導線」の変更です。ヘルプセンターという独立した窓口から、Google Ads管理画面のAdmin配下という他のアカウント設定と同じ場所に申請機能を移すことで、広告主が自社の認定状況を他の管理業務と一緒に把握しやすくする狙いがあるとみられます。
実務への影響:広告運用者が押さえるべきポイント
今回の対象であるソーシャルカジノゲームや著作権関連のコンテンツを取り扱う広告主にとっては、認定の要否や申請の窓口が変わる可能性がある点を押さえておく必要があります。特にソーシャルカジノゲームを含むゲーム関連の広告を運用している事業者は、自社のGoogle Adsアカウントの管理画面(Admin配下)にPolicy > Accountという新しいセクションが表示されているかどうかを確認しておくとよいでしょう。表示されていない場合でも、Search Engine Landの記事にある通り、従来のヘルプセンター経由での申請は引き続き利用できるため、認定自体が取得できなくなるわけではありません。
なお、ソーシャルカジノゲームやギャンブルに類する広告については、日本国内で展開する事業者は、Googleの広告ポリシー上の認定要件に加えて、日本国内の関連法規制についても別途確認が必要になる点に注意してください。今回の情報源はいずれもGoogle Ads側の申請手続きの変更を報じたものであり、日本国内での提供可否や国内法上の扱いについては言及がないため、本記事もその点を断定するものではありません。
今日からできる確認手順
まず、自社のGoogle Adsアカウントにログインし、管理画面の「Admin(管理)」メニューの下に「Policy(ポリシー)」またはそれに類するセクション、その中に「Account(アカウント)」の項目が追加されていないかを確認してください。表示されていれば、そこからソーシャルカジノゲーム認定の申請状況を確認・申請できる可能性があります。
次に、著作権コンテンツを扱う広告を配信している事業者は、Google Ads Managerのアカウントレベルの通知欄に「Submit application to use copyrighted content in your ads.」という文言の通知が表示されていないかも確認しておきましょう。これはベータ機能のため、現時点で表示されないアカウントがあっても異常ではありません。
すでにソーシャルカジノゲームの認定を取得済み、または申請中の事業者は、今回の変更によって認定状況が自動的に変わるものではないため、慌てて再申請などの操作をする必要はありません。新しい申請画面が表示された場合の運用ルール(誰が申請作業を担当するか等)を、社内やパートナー代理店とあらかじめ確認しておくと、実際にロールアウトが自社アカウントに来た際にスムーズに対応できます。
所感
Scale Basics編集部としては、今回の変更自体はGoogleの広告ポリシーのルールを変えるものではなく、あくまで「どこで申請するか」という手続き面の効率化であるものの、対象がソーシャルカジノゲームや著作権コンテンツといった、そもそも認定要件が厳格な領域である点には注意が必要だと考えています。申請の窓口が増えることは歓迎できる一方、対象アカウントかどうか・申請方法が変わったかどうかを事業者側が把握していないと、せっかくの簡素化の恩恵を受けられないまま従来の手順を続けてしまうことにもなりかねません。
特にソーシャルカジノゲーム関連の広告を扱う事業者は、Google Adsのポリシーに関する通知やアカウント内のメッセージを日頃からこまめに確認しておく習慣が重要です。今回のように段階的な展開(incremental rollout)は、自社アカウントに機能が来ているかどうかがわかりにくいまま静かに始まることが多いため、定期的な管理画面のチェックを運用フローに組み込んでおくことをおすすめします。
まとめ
・Googleは、Google Adsアカウント内から直接ポリシー認定を申請できる新しい仕組みの展開を始めた
・まず対象となるのは「ソーシャルカジノゲーム」の認定で、申請場所はAdmin配下の新しいPolicy > Accountセクション
・ベータ機能として、著作権保護コンテンツの使用に関する認定申請の通知も見つかっている
・2026年8月から段階的に展開され、全広告主が即座に対象になるわけではない。アクセスできない広告主は従来のヘルプセンター経由を継続できる
・既存の認定は有効なまま、申請中の案件もこの展開による影響を受けないとGoogleは説明している
よくある質問
Q1: 今回の変更で、Google Adsの認定申請はどう変わりますか?
対象となる広告主は、従来のGoogle Adsヘルプセンター経由に加えて、Google Adsアカウント内のAdmin配下にある新しいPolicy > Accountセクションから、ソーシャルカジノゲームなどの認定を直接申請できるようになります。2026年8月から段階的に展開され、すべての広告主が同時にこの新しい申請方法を利用できるわけではありません。
Q2: 対象となっている認定の種類は何ですか?
Search Engine Landの報道によれば、まずソーシャルカジノゲームの認定がアカウント内での申請対象となります。またベータ機能として、Google Ads Managerのアカウントレベルの通知で「広告に著作権保護されたコンテンツを使用するための申請を送信する」という著作権関連の認定申請も見つかっています。
Q3: 既にソーシャルカジノゲームの認定を持っている広告主や、申請中の広告主にはどのような影響がありますか?
Search Engine LandとSearch Engine Roundtableの両方の報道によれば、広告主が既に保有している認定は有効なまま変わらず、申請中の案件もこの段階的な展開による影響を受けないとGoogleは説明しています。また、新しい申請方法にまだアクセスできない広告主は、従来通りGoogle Adsヘルプセンター経由での申請を継続できます。
出典:Google Begins Rolling Out In-Account Certification Applications(Search Engine Land、Anu Adegbola氏、2026年7月27日)https://searchengineland.com/google-begins-rolling-out-in-account-certification-applications-483588
出典:Google’s Social Casino Games Ads Certification Moves In-Account(Search Engine Roundtable)https://www.seroundtable.com/google-social-casino-games-ads-41763.html