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AI検索はGoogleを置き換えず「上に重なっている」――Similarwebの38ページ報告、ChatGPT利用者の95%はGoogleも使い続けていた【2026年7月】

AI検索はGoogleを置き換えず「上に重なっている」――Similarwebの38ページ報告、ChatGPT利用者の95%はGoogleも使い続けていた【2026年7月】

Search Engine Journalが2026年7月30日付で、SimilarwebのAI検索レポートを1ページずつ読み込んだ論考を公開しました。著者はSEO-PRの共同創業者で元社長のGreg Jarboe氏です。きっかけはSparkToroの共同創業者兼CEOであるRand Fishkin氏が2026年7月24日にLinkedInへ投稿した内容で、同氏はこのレポートが2つの陣営を同時に「おそらく激怒させる」だろうと書きました。すべてのマーケティング予算はすでにチャットボット上の可視性を追うべきだと確信しているAI狂信者たちと、誇大宣伝は行き過ぎだと疑ってきたが上司にそれを証明する証拠を持てなかったAI懐疑派たちです。Jarboe氏は、多くの業界レポートは一方の陣営を安心させ他方を苛立たせるが、このレポートは両陣営それぞれの確信を崩すデータポイントを渡してくる、と評しています。対象はSimilarwebの「2026 Generative AI Landscape: The Evolution of AI Search」全38ページです。

AI狂信者を不安にさせるべき数字:ChatGPT利用者の95%はGoogleも使っている

Similarwebは2026年3月から5月にかけて、ChatGPTとGoogleの利用者の重複を調査しました。その結果、ChatGPTの4億9400万人の利用者のうち4億6100万人(95%)が、同じ期間にGoogleも使っていました。原文の表現では、ほとんど誰もGoogleを捨ててChatGPTへ移ってはいない。彼らは、まったく揺らいでいないGoogle利用の習慣にChatGPTを足しただけだ、ということになります。

視点を引くと差はさらに際立ちます。検索は依然として世界で月間平均33億のユニークビジターを集めています。AIチャットボットは前年比57%成長した後でも6億5500万にとどまります。つまり検索は、AIチャットボットというカテゴリ全体を合わせたものの、なお約5倍の規模です。原文は、2026年の予算資料がAI検索がすでに従来の検索を凌駕したことを前提にしているなら、このレポートの計算はそうではないと言っている、と指摘します。

引用(citation)の数字も同じ話を別の角度から示します。2026年5月時点で、米国におけるChatGPTの回答のうち外部ソースへのリンクを含んでいたのは6.8%だけでした。1年前の約1%から5倍以上に増えており、これは本当に速い成長です。しかし同時に、100件のChatGPT回答のうち93件はいまだに誰もどこへも送っていないことを意味します。

あわせてレポート内では、GraphiteのEthan Smith氏が、利用者が同じプロンプトの習慣をGoogle自身へ折り返して持ち込んでいるという、より鋭い論点を述べています。AI Modeの登場以降、平均的な検索の長さは着実に伸びている。原文はこれを「人々は検索ボックスを捨てていない。ただ、より長い文をそこへ打ち込んでいるだけだ」と要約しています。

AI懐疑派を不安にさせるべき数字:成長は年齢層を越えて広がった

もう半分のデータは、反対側の陣営の自信を突き崩します。生成AIプラットフォーム全体の月間平均ウェブ訪問数は、2025年6月から2026年5月のあいだに95億に達し、前年比70%増でした。世界のアプリダウンロードは27億に増え、134%増です。

年齢構成の変化も挙げられています。生成AI利用者の半分がいまや35歳以上で、これは2年前に61%が34歳未満だったのと対照的です。原文はこれを、これが流行サイクルを走り切ろうとしているZ世代の一時的な流行ではないことを示す、これまで見たなかで最も明確なシグナルだと評価しています。レポート内でMiroのMichael Horrocks氏は「若い層に集中した成長はトレンドとともに消えうる。年長世代へ広がる成長は、持続的で主流化した普及がしばしばそう見えるものだ」と率直に述べています。

まったく別の角度から裏づける数字として、Meta AI自身が開示した数値も挙げられます。公表されている月間アクティブユーザーは2024年9月の3億8400万から2026年3月には12億へ、18か月で3倍以上になりました。しかもそれは単独の目的地としてではなく、Instagram、Facebook、WhatsApp、Messengerの内側に相乗りする形で達成されています。またChatGPTの米国における広告浸透率は、2026年5月のデスクトップチャットの14%から、わずか1か月後には26%へ跳ね上がりました。原文は「AI検索の成熟度について何を考えていようと、広告主は明らかにそれを玩具だとは思っていない」と書いています。

著者の読みはこうです。両陣営とも、すでに信じていたことを裏づける部分のデータでパターン照合しており、それを複雑にするもう半分を無視している。AI検索は何も置き換えていない。すでに存在していた検索エコシステムの上に、新しく、急成長し、不均等に分布した層を積み上げたのだ。そして次の2年で勝つ実務家は、どちらの層が重要かを議論する代わりに、その積み重なり(stack)を計測する人たちである――と。

引用とクリックの断絶:引用されるURLと踏まれるURLは別物

原文が「デッキ全体で最も有用なチャート」と呼び、LinkedInの議論では過小評価されていると考えているのが、OrantiのAleyda Solis氏による指摘です。ChatGPTが引用するURLの65%は、2つないし3つ下のフォルダ階層に位置しています。つまり、AIの回答の裏側で実際に証拠としての仕事をしているページです。ところが、AIがサイトへ送り返すリファラルトラフィックの58.8%は、引用されたページではなくホームページに着地しています。

原文の言い方では、引用されるページとクリックされるページは、ほとんど完全に別のURL集団です。この1つのデータポイントは、エージェンシーがクライアントへAIパフォーマンスを報告する方法を組み替えるべきものだ、と述べられます。自社の深い製品ページやブログコンテンツが引用されているかだけを追跡していると、実際にクリックして入ってくる人間がまったく別の場所に着地しており、そこには独自のコンバージョン経路が必要だという事実を見落とすことになります。

Rand Fishkin氏はレポート内で関連する指摘をしています。これは20世紀の広告主が、看板を眺めた人を数えるのではなく来店の増分を測ることで、屋外広告やラジオの出稿が効いていることを証明したのと同じだ、という比較です。原文は「メカニズムは変わった。表層の表示回数ではなく下流の行動を測るという規律は変わっていない」とまとめています。

今週から変えるべき3つのこと

原文は具体的な打ち手を3点挙げています。

  1. レポートを2つの別々の指標に分割する。引用率(citation rate)と引用されたページのフォルダ階層の深さを、AIが自社コンテンツを証拠として使うほど信頼しているかを測る1つのKPIとして追う。リファラルの着地ページと下流のコンバージョンを、人間がクリックした後に実際に何が起こるかを測る、完全に別のKPIとして追う。この2つを単一のダッシュボードで混ぜることが、両方の問題を同時に見落とす原因になる。
  2. 「AI可視性」を単一のカテゴリとして扱うのをやめる。Similarwebのブランド可視性インデックスは、これがすでにどれほどカテゴリ固有かを示している。美容カテゴリではCeraVeがインデックス100で首位につく一方、同じカテゴリでNYX Cosmeticsは19に位置する。Growth MemoのKevin Indig氏はレポート内で、ここで意味を持つ指標はシェア・オブ・ボイスであり、それは絶対的なスコアではなく確率的(stochastic)なシステムにおける相対比較だからだと論じている。自分が勝っているか負けているかを決め込む前に、自分のカテゴリのリーダーボードを引くべきである。
  3. コンテンツをプラットフォームの全体規模ではなく、そのプラットフォームの実際のオーディエンスに合わせる。アフィニティのデータでは、ChatGPTはレストラン・健康・ファッションを調べる一般消費者に寄っている。Claudeの利用者は平均的な検索者より25倍も大学のサイトを訪れやすく、専門職と学生に大きく寄っている。Geminiの利用者はグラフィックス・セキュリティ・ハードウェア関連のコンテンツに偏っている。3つすべてに向けた1本の「AI最適化」コンテンツは、そのどれにも向いていない。

結論部分:どちらの側にも立たない人が得をする

原文の締めは両論を等分に扱っています。AI狂信者が、何か構造的な変化が起きていると言うのは間違いではない。月間95億訪問と1年未満での引用率5倍増は端数の誤差ではない。一方で懐疑派が、業界のAIパニックの多くが実際のトラフィックの数字よりずっと先を走っていると言うのも間違いではない。GoogleはいまだにすべてのAIチャットボットを合わせた5倍のオーディエンスを持ち、ChatGPT利用者100人のうち95人はそもそもGoogleを離れていないのだから。

Fishkin氏の投稿が不快感を突いたのは、データがどちらの側にも物語を単純なままにさせてくれないからだ、と原文は書きます。そしてこのレポートから実際に利益を得るブランドは、どちらかの側を選ぶブランドではない。今四半期に自社のカテゴリについて引用とリファラルの数字を引き、LinkedIn上の議論が言うことではなくデータが言うことを軸に戦略を組むブランドである、という結びです。

実務への影響と、今日からできる確認手順

原文が示している範囲で、手を動かせるところを整理します。要点は、AI検索を「Googleの代替」として1つの箱に入れず、層として計測することです。

  1. AI関連のレポートを、引用の指標とリファラルの指標に分ける。前者は引用率と引用URLの階層の深さ、後者は着地ページと下流のコンバージョンです(原文が明示的に勧めている分割です)。
  2. AIからのリファラルの着地ページを実際に確認する。原文が引くSolis氏のデータでは、リファラルの58.8%がホームページに着地しています。ホームページからのコンバージョン経路が用意されているかを点検します。
  3. 自社カテゴリのブランド可視性を相対比較で見る。原文は美容カテゴリでCeraVeが100、NYX Cosmeticsが19という差を挙げ、Indig氏はシェア・オブ・ボイスが相対比較として意味を持つと論じています。
  4. プラットフォームごとに読者像を分けてコンテンツを設計する。原文のアフィニティデータでは、ChatGPTは一般消費者寄り、Claudeは専門職と学生寄り、Geminiはグラフィックス・セキュリティ・ハードウェア寄りです。
  5. 予算資料の前提を確認する。原文の数字では、検索は月間33億ユニークビジター、AIチャットボット全体は6億5500万で約5倍の差があります。

※以下はScale Basics編集部による一般的な実務上の補足です。ここで挙がっている数値はSimilarwebのレポートおよび同記事内で引用された各社の観測であり、計測方法や対象国が異なります。社内で参照する際は、出典と期間をあわせて記録しておくと、後で別のデータと比較するときに齟齬が出にくくなります。

所感

ここからは記事本文にはない、Scale Basics編集部の見解です。この記事でもっとも実務を変えうるのは、Aleyda Solis氏のデータだと考えます。引用されるURLの65%が2〜3階層下にある一方、リファラルの58.8%がホームページに着地する。つまり「AIに引用された」という成果と「AI経由で人が来た」という成果は、別のページで起きています。この2つを同じレポート行に並べていると、どちらの改善も打ち手が定まりません。

そして、ホームページに着地しているという事実は、逆に打ち手が明確だという意味でもあります。AI経由の訪問者が最初に見る面がホームページなら、そこに何が置かれているかが転換率を決めます。深い記事ページの最適化だけを続けていても、この経路には効きません。引用を取るための整備と、着地面での転換のための整備は、別の作業として予算を分けるべきでしょう。

もうひとつ、ChatGPT利用者の95%がGoogleも使っているという数字は、社内説明の材料として使いやすいと感じます。AI検索対策を止める理由にはならず、同時にGoogle対策を薄める理由にもなりません。原文が「積み重なりを計測する」と表現したのはこの意味でしょう。なお引用率が1年で約1%から6.8%へ5倍以上になったという変化は速く、今の比率をそのまま来年の前提にはできない点も、あわせて押さえておきたいところです。

まとめ

・Search Engine Journalが2026年7月30日付で、Greg Jarboe氏(SEO-PR共同創業者)によるSimilarwebのレポート「2026 Generative AI Landscape: The Evolution of AI Search」全38ページの読み解きを掲載した。きっかけはRand Fishkin氏が2026年7月24日にLinkedInへ投稿した「両陣営を激怒させるだろう」という評である

・2026年3月から5月の調査で、ChatGPTの利用者4億9400万人のうち4億6100万人(95%)が同じ期間にGoogleも利用していた。検索は月間平均33億ユニークビジター、AIチャットボットは前年比57%増でも6億5500万で、検索はAIチャットボット全体の約5倍の規模である

・2026年5月時点で米国のChatGPT回答のうち外部リンクを含んだのは6.8%。1年前の約1%から5倍以上に増えたが、100件のうち93件はどこへも送っていない。一方で生成AIプラットフォーム全体の月間ウェブ訪問は95億(前年比70%増)、アプリDLは27億(134%増)、利用者の半分は35歳以上になった

・Aleyda Solis氏のデータでは、ChatGPTが引用するURLの65%は2〜3階層下にある一方、AIからのリファラルの58.8%はホームページに着地しており、引用されるページとクリックされるページはほぼ別のURL集団である

・原文の推奨は3点で、引用系KPIとリファラル系KPIを分けること、AI可視性を単一カテゴリとして扱わずカテゴリごとの相対比較(美容ではCeraVe 100に対しNYX Cosmetics 19)で見ること、そしてChatGPT・Claude・Geminiで異なるオーディエンスに合わせてコンテンツを設計することである

よくある質問

Q1: AI検索対策より、まだGoogleのSEOを優先すべきということですか?

原文はどちらか一方を選ぶ話にしていません。示されている数字は、検索が月間平均33億ユニークビジターでAIチャットボット全体の約5倍であること、ChatGPT利用者の95%が同じ期間にGoogleも使っていることです。一方で生成AIプラットフォームの月間ウェブ訪問は95億で前年比70%増、引用率も1年で約1%から6.8%へ5倍以上に伸びています。著者の結論は、AI検索は何も置き換えておらず既存の検索エコシステムの上に層を重ねたのであり、次の2年で勝つのはどちらの層が重要かを議論するのではなくその積み重なりを計測する実務家だ、というものです。

Q2: AIに引用されているのに、なぜサイトのアクセスが増えないのですか?

原文が引くAleyda Solis氏のデータが、その断絶を説明しています。ChatGPTが引用するURLの65%は2つないし3つ下のフォルダ階層にある一方、AIから送られてくるリファラルトラフィックの58.8%はホームページに着地しています。引用されるページとクリックされるページは、ほとんど完全に別のURL集団だということです。原文は、深いコンテンツの引用だけを追跡していると、実際にクリックしてくる人間が別の場所に着地しており、そこに独自のコンバージョン経路が必要だという事実を見落とすと指摘しています。

Q3: AI向けのコンテンツは、1本作れば各プラットフォームに通用しますか?

原文はそれを明確に否定しています。アフィニティのデータでは、ChatGPTはレストラン・健康・ファッションを調べる一般消費者に寄り、Claudeの利用者は平均的な検索者より25倍も大学のサイトを訪れやすく専門職と学生に寄り、Geminiの利用者はグラフィックス・セキュリティ・ハードウェアのコンテンツに偏っています。原文の言い方では、3つすべてに向けた1本の「AI最適化」コンテンツは、そのどれにも向いていないことになります。またプラットフォームの全体規模ではなく、実際のオーディエンスに合わせるべきだとしています。

出典:AI Search Isn’t Replacing Google, It’s Layering On Top – Similarweb Data(Search Engine Journal、Greg Jarboe氏、2026年7月30日)https://www.searchenginejournal.com/ai-search-isnt-replacing-google-its-layering-on-top-similarweb-data/583378/

scale-basics編集部
監修

scale-basics編集部

SEO・AI検索最適化(AIO/LLMO/GEO)・Web制作の最前線で活動する専門チーム。テクニカルSEOからコンテンツ戦略、データ分析まで幅広い実務経験をもとに、最新のナレッジと実践的なノウハウを発信しています。

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