業界ニュース・Googleアップデート

Googleの2026年8月スパムアップデートは通常より大きな順位変動――上位10位からの圏外脱落が82%増、SE Rankingが分析【2026年8月】

Googleの2026年8月スパムアップデートは通常より大きな順位変動――上位10位からの圏外脱落が82%増、SE Rankingが分析【2026年8月】

Googleの2026年8月スパムアップデートは、8月18日に展開が始まり、8月21日に完了しました。Google自身は「通常のスパムアップデート」であり、再度実行したこと以外に新しい要素は特にないと説明しています。ところが実際の順位変動は、その説明から受ける印象より大きなものでした。SE Rankingの分析によれば、それまで上位10位に入っていたURLが100位圏外まで落ちる割合は、確定した順位更新がなかった基準期間と比べて82%増加しています。スパムアップデートはコアアップデートと違い、対象が限定的で影響も限られると受け止められがちです。しかし今回に関しては、その前提が実データによって覆されました。さらに8月31日には、GoogleのVP of EngineeringであるRajan Patel氏が、検索スパム対策チームは今も十分なリソースを持っていると公に認めています。この記事では、公式の展開記録、SE Rankingの数字、そしてそのデータからは読み取れないことまでを切り分けて整理します。

公式記録:8月18日開始、8月21日に展開完了

Google検索ステータスダッシュボードのインシデント記録によれば、この更新はランキングに影響するものとして扱われ、開始は2026-08-18 09:27、終了は2026-08-21 01:49です(いずれも米国太平洋時間)。

ダッシュボードに掲載された記述は次の2つです。

2026年8月18日 09:28 PDT:Released the August 2026 spam update, which applies globally and to all languages. The rollout may take a few days to complete.

日本語にすると「2026年8月スパムアップデートをリリースしました。これは全世界およびすべての言語に適用されます。展開の完了には数日かかる場合があります」という内容です。

2026年8月21日 01:49 PDT:The rollout was complete as of August 21, 2026.

日本語にすると「2026年8月21日時点で展開は完了しました」となります。

Search Engine Landは、このアップデートが8月18日火曜日の午後12時30分頃(米国東部時間)にリリースされ、2026年8月21日午前4時50分(米国東部時間)に展開を終えたと伝えています。所要期間は2.5日でした。

Googleの説明:「通常のスパムアップデート」

今回の更新の位置づけについて、Search Engine Landは重要な点を書いています。Googleはこれを「通常のスパム(normal spam)」の更新だとし、Googleが再度これを実行したという点以外に、この更新に特に新しいものはないと述べたとされています。

あわせて同記事は、これが2026年に公表された3回目のGoogleスパムアップデートであり、直前のものは2026年6月スパムアップデートだったと整理しています。

そして実務者向けの注意として、Googleにスパム行為をしていないサイトがスパムアップデートで影響を受けるケースは常に存在する、と書き添えています。

SE Rankingの分析:上位10位からの圏外脱落が82%増

この更新の影響を数字で示したのが、Search Engine Landが8月27日に報じたSE Rankingのデータです。執筆はDanny Goodwin氏です。

中心となる数字は次のとおりです。2026年8月スパムアップデートでは、上位10位のURLが100位圏外へ脱落する割合が、確定した順位更新のなかった期間と比べて82%増加しました。

内訳はこうです。更新期間中、Googleの上位10位にランクインしていたURLのうち16.71%が、同じキーワードで100位より下へ落ちました。これに対し、7月の同様の5日間では9.2%でした。つまり上位10位のURLが100位圏外へ消える可能性は、スパムアップデート中はおよそ1.8倍高かったことになります。

もう1つの数字も示されています。SE Rankingは、更新後に上位3位にランクインしたURLのうち、更新前は上位20位にすら入っていなかったものの割合が12%増加したと報告しています。

SE RankingのMordy Oberstein氏は、この結果についてXで次のように述べています。

This, to me, sums up the recent Google spam update the best.... the 82% increase in Google kicking URLs out of the top 100. (Because this is a spam, not a core update)

日本語にすると「私にとって、今回のGoogleスパムアップデートをもっともよく要約しているのはこれだ。Googleが100位圏外へURLを蹴り出した割合の82%増加である。(これはコアアップデートではなくスパムアップデートなのだから)」という内容になります。括弧内の注記が論点です。コアアップデートではなくスパムアップデートでこの水準の変動が起きた、という点に驚きが向けられています。

業種別の変動:20業種すべてに及んだ

変動は特定の業種に偏ったものではありませんでした。Search Engine Landによれば、順位変動はSE Rankingが追跡した20業種すべてにわたって広範囲に及んでいます。

上位10位の変動率は、不動産の74.64%からファッション・ビューティの85.55%までの範囲に分布しました。

また、不動産やヘルスケアを含むYMYLのカテゴリは、もっとも安定していた部類に入ったとされています。

最下位の業種でも74.64%という水準であることを踏まえると、業種による差はあるものの、影響を免れた領域があったとは言いにくい分布です。

このデータからわかること、わからないこと

Search Engine Landは、このデータの限界も明示しています。ここは誤読を避けるうえで重要です。

まず、どのような種類のサイト、コンテンツ、あるいはスパム手法が不釣り合いに大きな影響を受けたのかは、このデータからはわかりません。SE Rankingは、順位を失ったページや、それに取って代わったページについて、URL単位やドメイン単位の分析を行っていないためです。

次に、調査の設計です。SE Rankingは米国のGoogleオーガニック検索結果を対象に、20業種にわたる同一の100,000キーワードを分析しました。比較したのは、スパムアップデートの直前と直後にあたる8月17日と8月22日の順位で、基準としたのはGoogleが確定した順位更新を行っていなかった7月26日と7月31日の比較です。

そして計測範囲の制約があります。SE Rankingは1位から100位までしか追跡していないため、消えたURLがインデックスから削除されたのか、単に100位より下へ落ちただけなのかは、このデータからは判別できません。また、それらのページがなぜ順位を失ったのかについても説明していません。

Googleのスパム対策チームは「十分なリソースがある」

この更新をきっかけに、Google内部の体制についてのやり取りも表面化しました。Search Engine Roundtableが8月31日に報じています。

発端はGagan Ghotra氏のXへの投稿です。同氏は、2026年8月スパムアップデートが示したのは1つのことだ、スパムチームはまだ健在で、問題に対処するための新しいアルゴリズムを書いている、と述べました。

続けて同氏は、このアップデート以前は、検索チームにもう十分な人員がいないのではないか(Googleの関心はGeminiのチームにより向いている)、だからこそスケールされたリストクル記事のようなスパム的なものが上位に出るのを許し、そうしたドメインを大規模にアルゴリズムで叩くこともしていないのではないか、と考えていた、と書いています。しかしこのアップデートの後では、スパムチームは実際にはまだ十分なリソースを持っているように見える、というのが同氏の見立てです。

これに対し、Google SearchのVP of EngineeringであるRajan Patel氏がXで短く応答しました。

Yes it is.

日本語にすると「そのとおりです」という内容です。Search Engine Roundtableは、Google検索チームが検索スパムとの戦いにおいて今も十分なリソースを持っていることをRajan Patel氏が確認した、と報じています。同記事は、スパムチームが最新の2026年8月スパムアップデートのようにスパムアルゴリズムの更新を続け、Google検索結果のスパム削減に取り組んでいる、と整理しています。

実際に大きく下落したサイトの例

Search Engine Roundtableは、Glenn Gabe氏が自身のブログとXで多数の被弾事例を記録していることにも触れています。

8月24日の投稿で同氏は、あるサイトが8月スパムアップデートで大きく下落したとし、1.3M件のURLまでスケールしており、きわめてプログラマティックに見える、と述べています。

8月25日の投稿では、8月スパムアップデートにもとづく別のサイトの大きな下落を挙げ、企業にはいつもスパムアップデートの間違った側にいたくはないと伝えている、と書いています。同氏は、そのサイトが何をしているかについては触れたくもないとしたうえで、250K件近くのURLがインデックスされている、と述べています。

いずれも、大量のURLを機械的に生成した構成であることが共通しています。

実務でどう向き合うか(編集部の見解)

ここからは、報道内容を踏まえた編集部の判断です。

まず、「スパムアップデートだから自社には関係ない」という前提は、今回に関しては見直す価値があります。Mordy Oberstein氏が括弧書きで強調していたとおり、これはコアアップデートではなくスパムアップデートでありながら、上位10位からの圏外脱落が82%増という水準に達しました。しかも変動は20業種すべてに及び、もっとも安定していた不動産でも74.64%です。順位データを確認せずに影響なしと判断できる状況ではありません。

次に、確認する順序を整理しておくことを勧めます。今回のデータで示されたのは分布であって原因ではありません。Search Engine Landが明記しているとおり、SE RankingはURL単位・ドメイン単位の分析を行っておらず、なぜそのページが順位を失ったのかは説明していません。したがって順位が下がっていた場合も、スパムアップデートを原因と決めつける前に、8月17日から8月22日という時期に自社の順位が実際に動いたのかを確認する作業が先に来ます。

そのうえで、Glenn Gabe氏が挙げた事例の共通点は参考になります。1.3M件、250K件近くという規模でURLを機械的に生成した構成が並んでいました。プログラマティックにページを量産している場合、その品質管理は今回の更新の文脈で優先度が上がったと考えてよいでしょう。逆に言えば、通常の記事コンテンツを丁寧に運営しているサイトが、この事例群と同じ理由で下落したと考える根拠は示されていません。

最後に、Rajan Patel氏の応答が持つ含意にも触れておきます。Gagan Ghotra氏が提起したのは、GoogleがGeminiへ注力するなかで検索スパム対策が手薄になっているのではないか、という広く共有されていた疑念でした。それに対してGoogleの担当役員が明確に否定した形になります。スパム対策の頻度と強度が落ちるという前提で施策を組み立てることは、少なくとも当面は現実的でないという読み方になります。

まとめ

・2026年8月スパムアップデートは、Google検索ステータスダッシュボードの記録で開始2026-08-18 09:27、終了2026-08-21 01:49(米国太平洋時間)。全世界およびすべての言語に適用され、所要期間は2.5日

・Googleはこれを「通常のスパム」の更新とし、再度実行したこと以外に特に新しいものはないと説明。2026年に公表された3回目のスパムアップデートで、直前は2026年6月スパムアップデート

・SE Rankingの分析では、上位10位のURLが100位圏外へ落ちる割合が基準期間比82%増。更新期間中は16.71%、7月の同様の5日間は9.2%で、約1.8倍

・更新後に上位3位に入ったURLのうち、更新前は上位20位にも入っていなかったものの割合は12%増加

・変動は20業種すべてに及び、上位10位の変動率は不動産の74.64%からファッション・ビューティの85.55%まで。不動産やヘルスケアを含むYMYLはもっとも安定していた部類

・調査は米国のオーガニック結果、20業種の同一100,000キーワード。8月17日と8月22日を比較し、基準は7月26日と7月31日。1位から100位までしか追跡していないため、消えたURLがインデックス削除されたのかは判別できない

・8月31日、GoogleのVP of EngineeringであるRajan Patel氏が、検索スパム対策チームは今も十分なリソースを持っているとXで認めた

よくある質問

Q1: 2026年8月スパムアップデートはいつ実施されましたか?

Google検索ステータスダッシュボードの記録によれば、インシデントの開始は2026-08-18 09:27、終了は2026-08-21 01:49で、いずれも米国太平洋時間です。ダッシュボードには、全世界およびすべての言語に適用され、展開の完了には数日かかる場合があるとの記述と、2026年8月21日時点で展開は完了したとの記述が掲載されています。Search Engine Landは、8月18日火曜日の午後12時30分頃(米国東部時間)にリリースされ、8月21日午前4時50分(米国東部時間)に完了し、所要期間は2.5日だったと伝えています。

Q2: 今回のスパムアップデートはどのくらい大きな変動でしたか?

SE Rankingの分析では、上位10位のURLが100位圏外へ脱落する割合が、確定した順位更新のなかった基準期間と比べて82%増加しました。更新期間中は上位10位のURLの16.71%が同じキーワードで100位より下に落ち、7月の同様の5日間では9.2%でした。約1.8倍にあたります。変動は追跡された20業種すべてに及び、上位10位の変動率は不動産の74.64%からファッション・ビューティの85.55%までの範囲でした。

Q3: 順位が下がった場合、原因はこのアップデートだと判断してよいですか?

このデータだけでは判断できません。Search Engine Landは、どのような種類のサイト、コンテンツ、スパム手法が不釣り合いに影響を受けたのかはデータからわからないと明記しています。SE Rankingは順位を失ったページや取って代わったページについてURL単位・ドメイン単位の分析を行っておらず、なぜそれらのページが順位を失ったのかも説明していません。また1位から100位までしか追跡していないため、消えたURLがインデックスから削除されたのか単に100位より下へ落ちただけなのかも判別できません。

出典:August 2026 spam update(Google 検索ステータス ダッシュボード 公式)https://status.search.google.com/incidents/LEubPCm2octf2uMqCFKE

出典:Google August 2026 spam update done rolling out(Search Engine Land、Barry Schwartz氏、2026年8月21日)https://searchengineland.com/google-august-2026-spam-update-done-rolling-out-485471

出典:Google’s August 2026 spam update hit rankings harder than normal(Search Engine Land、Danny Goodwin氏、2026年8月27日)https://searchengineland.com/google-august-2026-spam-update-ranking-impact-485980

出典:Google Confirms Search Spam Team Is Fighting & Well Resourced(Search Engine Roundtable、Barry Schwartz氏、2026年8月31日)https://www.seroundtable.com/google-search-spam-team-fighting-41980.html

無料ダウンロード資料

はじめてのSEO 完全ガイドの表紙

はじめてのSEO 完全ガイド

Web担当になった人が、90日で自走するための実務書

検索エンジンの仕組みから、キーワード選定・記事づくり・技術対応・効果測定、 そしてAI検索時代の打ち手まで。専門用語の知識ゼロの状態から読み始められるよう、用語はすべて本文中で説明しています。

体裁PDF/A4縦・全109ページ
収録図解21点、チェックリスト120項目、90日実行プラン、用語集56語

※フォーム送信後、ご入力のメールアドレス宛にダウンロードリンクをお送りいたします。

資料の詳細と目次を見る

こちらのフォームにご記入ください

入力は1分ほどで終わります。

ご入力いただいた情報は、資料のご送付および当社サービスのご案内のために利用します。

SEO基礎おじ
執筆・監修

SEO基礎おじ

フリーランスのWeb制作者/SEO実務者(実務歴3年以上)。HTML・CSS・JavaScript・WordPressを自分で実装する立場から、テクニカルSEO・構造化データ・GA4/Search Consoleの計測設計までを一人で担当しています。当サイトを実験台にして、施策の効果は自分で取った実測データで検証してから記事にしています。「SEO基礎おじ」は筆名です。

監修者プロフィールを見る →