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Search Consoleの「生成AI」パフォーマンスレポートが全ユーザーへ開放――クリックとクエリは依然として非表示【2026年8月】

Search Consoleの「生成AI」パフォーマンスレポートが全ユーザーへ開放――クリックとクエリは依然として非表示【2026年8月】

Search Engine Roundtableが2026年8月11日付で、Google Search Consoleの生成AI(Generative AI)パフォーマンスレポートが、いまや全員に対して有効になっているように見えると報じました。執筆は同メディアのExecutive EditorであるBarry Schwartz氏です。同氏は自分がアクセス権を持つ約25のプロファイルを確認し、そのすべてでレポートが表示されたと書いています。ただし記事は同時に、Googleがこの全面展開をまだ発表していないことを明記しています。そして、レポートに依然としてクリックデータもクエリデータも含まれていないという点が、本文中でくり返し強調されています。AI OverviewsやAI Modeの中で自社のページがどれだけ露出しているかを、Google公式の数字で追える環境が広く開いた一方で、その露出がどの検索語から来たのか、そこから何クリックが発生したのかは、まだ手元では測れないという構図です。

何が起きたか:生成AIレポートが事実上の全面展開に

記事の書き出しは「Google Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートは、いまや全員に対してライブになっているようだ」というものです。根拠として挙げられているのは、Schwartz氏自身の確認作業です。Search Console上の自分のプロファイルをすべて確認したところ、レポートは完全に稼働しているように見えた、と書かれています。

さらに記事は、レポートが見えないという声もあると触れたうえで、自分がアクセス権を持つ約25のプロファイルを調べた結果、そのすべてにレポートがあったと述べています。あわせて、Googleが「サイトがGoogle検索の生成AI機能で十分な表示回数を得ていない場合」にはレポートを表示しないと述べている点も引用されています。つまり、見えない人がいること自体は、必ずしも展開が終わっていないことの証拠にはならない、という整理です。

もっとも、記事は正式発表がないことをはっきり書いています。Googleは生成AIパフォーマンスレポートの全面展開をまだアナウンスしておらず、今回の内容は公式声明ではなく複数プロパティでの観測に基づく報告です。記事によれば、この件はVijay Chauhan氏が同日朝にX上でSchwartz氏へ知らせたもので、Schwartz氏は「彼は正しいようだ」と書いています。数週間前にアクセスが拡大したことには触れつつ、いまはそれが全員に行き渡ったように見える、という書き方です。

表示場所についても具体的な記述があります。記事は、Search Consoleのメインのパフォーマンスレポートの下に、展開可能なタブ(expandable tab)として表示されるはずだとしています。新しいメニュー項目が増えるのではなく、既存のレポートの内側にたたまれている形なので、探しても見つからないという声が出やすい構造ではあります。

レポートで見られるもの、見られないもの

記事は「念のための再掲」として、レポートに含まれるデータを5項目挙げています。いずれもクリックは含まれない、という但し書きが付いた状態での列挙です。

  • Impressions(表示回数):自サイトのURLが、SearchおよびDiscoverの生成AI機能にどれだけの頻度で表示されたか
  • Pages(ページ):どのURLがAI機能の中に登場したかを確認できる
  • Countries(国):国単位での可視性を把握できる
  • Devices(デバイス):自サイトを見たユーザーがどのデバイスを使っていたかを特定できる(検索結果について利用可能)
  • Dates(日付):時間別・日別・週別・月別の粒度で、時系列のパフォーマンスを追える

用途としては、Googleのヘルプ記述に沿って3点が引用されています。検索の生成AI機能由来のオーガニック表示回数が時間とともにどう変化するかを見ること、生成AI機能で表示回数がもっとも多い(あるいはもっとも少ない)ページを把握すること、そして生成AIでの表示回数がどこから来ているのか、たとえばデバイス別や国別に理解することです。

クリックとクエリは、いまも含まれていない

一方で記事がくり返し強調しているのは、含まれていないデータのほうです。レポートには依然としてクリックデータもクエリデータも一切含まれていないという指摘が本文中で複数回登場し、締めくくりでも「残念ながら、このレポートではいまもクエリやクリックのデータは見られない」と書かれています。

したがって現時点で読み取れるのは、どのページが、どの国・どのデバイスで、いつ、何回AI機能に出たかまでです。どの検索語で出たのか、そこから自社サイトへ何クリック流入したのかは、このレポート単体では分かりません。生成AI経由の可視性を「露出量」としては測れるが、「成果」としては測れない、というのが今回の到達点です。

背景:英国のごく一部から全ユーザーまでの経緯

今回の原文は「数週間前にアクセスが拡大した」とだけ書いていますが、その経緯は同じSearch Engine RoundtableのBarry Schwartz氏による過去記事2本にまとまっています。以下はその2本の記述で、URLは本稿末尾の出典に挙げています。

2026年6月3日付のSearch Engine Roundtable記事は、GoogleがSearch Console上の生成AIパフォーマンスレポートと、自サイトをAI応答の中に表示させないためのトグル(ブロック用の設定)を発表したと伝えています。当初の対象は英国のサイト所有者のごく一部に限られており、いずれ世界規模で拡大するとされていました。英国が最初になった理由として、同記事は英国のCMA(競争・市場庁)が法的にGoogleへそれを求めているためだと説明しています。またこの時点で、データは2026年5月18日以降のぶんから始まっているように見えるとも書かれています。クリックデータがない点についてGoogleの広報担当者は同記事に対し、どのようなインサイトがサイト所有者の戦略に役立つかを検討し続けており、追加の指標は今後導入していく、と回答していました。

次いで2026年6月23日付の同メディアの記事では、対象が英国以外へ広がったことが報じられています。インドで複数のユーザーが表示を確認したとX上で報告したほか、米国のプロパティでも使えるようだという投稿、そしてスイスのプロファイルで見えているというSam Steiner氏のMastodonでの報告も挙げられました。このときGoogleのJohn Mueller氏はBlueskyで、サイトへ順次インクリメンタルに展開しつつ途中のフィードバックを確認しているところだと説明し、まずは辛抱してほしいと書いていました。なお同記事の本文の時点では、Schwartz氏自身は「この新しいAIレポートを自分ではまだ見ていない」と書いています。Search Engine Roundtableのプロパティでレポートを見られるようになったことは、同記事にあとから加えられた2026年7月9日付の追記で報告されました。

この流れを踏まえると、今回の8月11日の報告は「英国のごく一部で開始」「複数国へ段階的に拡大」「事実上の全員」という三段階の最終段にあたります。ただしくり返しになりますが、Googleからの完了宣言は出ていません。

公式ヘルプで確認できる仕様:対象はAI OverviewsとAI Mode

原文がリンクしているGoogleの公式ヘルプGenerative AI performance report (Search)には、レポートの仕様がより詳しく書かれています。以下はそのヘルプページの記述です。

まず対象範囲です。このレポートに含まれるのは、Google検索上の生成AI機能のうちAI OverviewsとAI Modeでの表示回数です。Googleは検索の開発に伴ってこの一覧を今後更新する見込みだとしています。Google Discoverについては、Discover向けの生成AIパフォーマンスレポートが別に用意されています。また、Search Labsの実験は現在も活発に開発中であるため、そのデータはSearch Consoleに含まれない、と注記されています。

ディメンションの定義も明示されています。Pagesは、生成AI機能がリダイレクトを経て最終的にリンクしたURLでグループ化され、通常のパフォーマンスレポートと同様に、多くのデータは重複URLではなく正規URL(canonical)へ割り当てられます。Countriesは検索が発生した国、Datesは選択した粒度に応じた日・週・月で、日付はすべて太平洋時間(PT)基準です。Devicesはデスクトップ・タブレット・モバイルの別になります。

読み方の注意点も書かれています。グラフの数値はプロパティ単位で集計されるため、同一サイトの2つの結果が生成AI機能に表示された場合、グラフの合計では1回の表示回数として数えられます。最新のデータは暫定値(preliminary)であることがあり、その区間はグラフ上で点線として示されます。表のほうは選んだディメンションによって集計単位が変わり、国・デバイス・日付ではプロパティ単位、ページではページ単位です。通常の検索パフォーマンスレポートと同じ1,000行の制限や期間の制限もこのレポートに適用され、データはパフォーマンスレポートの「ウェブ検索」タイプに由来します。グラフと表の両方をダウンロードできるエクスポートボタンも用意されています。

なお、このヘルプページには本稿の確認時点でも「一部のサイト所有者に向けて段階的に展開中」という趣旨の注記が残っています。原文が「全員に行き渡ったように見えるが、Googleは発表していない」と書いているのと整合する状態です。またヘルプは、レポートが見えない理由として、展開が順次であること、生成AI機能での表示回数が足りないこと、そして自サイトを検索の生成AI機能から除外している場合があることの3つを挙げています。

なぜ重要か

ここまでは原文とGoogleヘルプの記述です。実務上の意味合いを、事実の範囲で整理します。

第一に、生成AI面での露出が推測から実測に変わります。これまで自社ページがAI OverviewsやAI Modeに引用されているかどうかは、手作業でのSERP確認や外部ツールの推定に頼るしかありませんでした。今回のレポートは、Google自身が数えた表示回数を、ページ・国・デバイス・日付で切って見せてくれます。日本の事業会社であれば、Countriesディメンションで日本の数字だけを取り出せる点が実用的です。

第二に、対象がAI OverviewsとAI Modeに限定されていることは、レポートの数字を社内で説明するときに重要です。生成AI機能のすべてではなく、ヘルプが名指ししているのはこの2つで、Search Labsの実験は含まれません。Discoverは別レポートです。「AI経由の表示回数」という言い方でひとまとめにすると、後から定義がずれます。

第三に、クリックとクエリがない以上、このレポートだけでKPIを組むことはできません。表示回数の増減は分かっても、それが売上や問い合わせにどう効いたかは、このレポートの外側で結び付ける必要があります。原文が触れているのは、クリックデータがまだないという事実までであり、いつ追加されるかについては原文は触れていません。6月3日付の記事にあるGoogle広報の「追加の指標は今後導入していく」という回答も、時期を示すものではありません。

第四に、データの起点です。6月3日付の記事は、データが2026年5月18日以降のぶんから始まっているように見えると書いていました。今回の記事はこの点に触れていないため、現在の全プロパティで同じ起点なのかどうかは、原文からは判断できません。長期の前年比較が取れる想定で計画を立てないほうが安全です。

今日からできる確認手順

原文とGoogleヘルプが示している範囲で、手を動かせるところを整理します。

  1. Search Consoleを開き、メインのパフォーマンスレポートを表示する。原文によれば、生成AIのレポートはその下に展開可能なタブとして現れます。タブを開くまで中身は見えないため、一覧を眺めるだけでは気づきにくい配置です。
  2. 表示されない場合は、原因を3つの可能性に切り分ける。Googleヘルプは、順次展開の途中であること、生成AI機能での表示回数が足りないこと、自サイトを検索の生成AI機能から除外していることを挙げています。3つ目に心当たりがある場合は、除外設定の有無を先に確認してください。
  3. Countriesディメンションで日本を絞り込み、国内での表示回数を単独で把握する。国別に切れることはヘルプにも原文にも明記されています。
  4. Pagesディメンションで、表示回数が多いページと少ないページを出す。ヘルプによれば、ここでのURLはリダイレクト後の最終URLで、多くは正規URLへ割り当てられます。重複URLごとの数字を期待しないでください。
  5. 直近の数値を報告に使う前に、点線区間かどうかを見る。ヘルプは、最新のデータが暫定値である場合があり、その区間は点線で示されると説明しています。
  6. エクスポートボタンでグラフと表をダウンロードし、社内の集計に取り込む。表は1,000行の制限があるため、大規模サイトではフィルタを併用してください。
  7. 数字の定義を社内ドキュメントに残す。対象がAI OverviewsとAI Modeであること、Discoverは別レポートであること、クリックとクエリが含まれないことの3点は、後から誤読されやすい部分です。

所感

ここからは記事本文にはない、運営者の見解です。今回のニュースでもっとも実務に効くのは、「全員が見られるようになった」という部分よりも、「クリックとクエリはいまも入っていない」という部分だと考えます。原文の書きぶり自体がそうなっています。全面展開を伝える記事であるにもかかわらず、クリックとクエリがないという指摘が冒頭・中盤・末尾の三度出てきて、最後の一文が「残念ながら」で始まる。これは、レポートが開いたこと自体よりも、開いた中身が限定的であることのほうがニュースだ、という編集判断だと読めます。

実務側でも同じ距離感で扱うのが安全でしょう。表示回数だけのレポートは、KPIの本体にはなりませんが、仮説の出発点にはなります。たとえば、生成AI機能での表示回数が多いページと、通常の検索パフォーマンスレポートでクリックが多いページを並べてみて、両者がずれているなら、そのずれ自体が調査対象になります。AIに引用されるページと、クリックを取れるページは同じとは限らないからです。この比較は今回のレポート単体ではできず、既存のパフォーマンスレポートと突き合わせて初めて意味を持ちます。

もうひとつ気になるのは、Googleの公式ヘルプにいまだ「一部のサイト所有者へ段階的に展開中」という注記が残っている点です。原文も、Googleは全面展開を発表していないと明記しています。つまり現状は、観測上は全員に見えているが、仕様上は「順次展開中」のままという状態です。社内やクライアントへ説明する際は、この温度差をそのまま伝えたほうがよいと考えます。見えない拠点や案件が出てきたときに、不具合ではなく展開の途中である可能性を最初から共有しておけるからです。

データの起点についても慎重でいたいところです。6月3日付の記事にあった2026年5月18日という日付が、いま全プロパティに当てはまるのかどうかを、今回の原文は述べていません。ここを推測で埋めて年次比較のレポートを作ると、後から数字が動いたときに説明できなくなります。まずは自社のプロパティで、実際にどこまで遡れるかを確認するところからだと考えます。

まとめ

・Search Engine Roundtableが2026年8月11日付で、Google Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートが全員に対して有効になっているように見えると報じた。Barry Schwartz氏が自分のアクセスできる約25のプロファイルを確認し、そのすべてで表示されたとしている

・ただしGoogleはこの全面展開を発表していない。Googleは「サイトがGoogle検索の生成AI機能で十分な表示回数を得ていない場合」にはレポートを表示しないとも述べており、見えないケースがあること自体は展開未完了の証拠にはならない

・レポートに含まれるのは表示回数、ページ、国、デバイス、日付の5項目で、日付は時間別・日別・週別・月別の粒度に対応する。表示場所はメインのパフォーマンスレポート下の展開可能なタブ

・クリックデータとクエリデータは依然として含まれていない。原文は末尾でも「残念ながら、このレポートではいまもクエリやクリックのデータは見られない」と書いている

・原文がリンクするGoogle公式ヘルプによれば、対象はAI OverviewsとAI Modeで、Search Labsの実験は含まれずDiscoverは別レポート。ページは正規URLへ割り当てられ、1,000行の制限やエクスポート機能は通常のパフォーマンスレポートと同様。ヘルプには本稿確認時点でも段階的展開中の注記が残っている

よくある質問

Q1: 生成AIパフォーマンスレポートは、Search Consoleのどこから見られますか?

原文によれば、Search Consoleのメインのパフォーマンスレポートの下に、展開可能なタブ(expandable tab)として表示されるはずだとされています。独立した新しいメニュー項目として追加されるわけではないため、パフォーマンスレポートを開いたうえで、その内側を確認する必要があります。なお原文は、Googleがこの全面展開をまだ発表していないことも明記しています。

Q2: このレポートでクリック数や検索クエリは確認できますか?

できません。原文は、レポートに依然としてクリックデータもクエリデータも一切含まれていないと複数回述べており、締めくくりでも「残念ながら、このレポートではいまもクエリやクリックのデータは見られない」と書いています。確認できるのは、どのページが、どの国・どのデバイスで、いつ、何回生成AI機能に表示されたかまでです。いつクリックやクエリのデータが追加されるかについて、原文は触れていません。

Q3: レポートが表示されない場合、どんな原因が考えられますか?

原文は、Googleが「サイトがGoogle検索の生成AI機能で十分な表示回数を得ていない場合」にはレポートを表示しないと述べている点を引用しています。原文がリンクしているGoogleの公式ヘルプは、これに加えて、すべてのプロパティが対象になっているわけではなく順次展開中であること、そして自サイトを検索の生成AI機能から除外している場合があることを挙げています。除外設定に心当たりがある場合は、その有無から確認するのが早いでしょう。

出典:Google Search Console Generative AI Performance Report Available For All(Search Engine Roundtable、Barry Schwartz氏、2026年8月11日)https://www.seroundtable.com/google-search-console-ai-report-live-41850.html

出典:Google Search Console AI Performance Report & AI Blocking Controls (Limited)(Search Engine Roundtable、Barry Schwartz氏、2026年6月3日)https://www.seroundtable.com/google-ai-performance-report-blocking-controls-41443.html

出典:Google Search Console AI Performance Report Rolling Out To More(Search Engine Roundtable、Barry Schwartz氏、2026年6月23日)https://www.seroundtable.com/google-ai-performance-report-expands-41549.html

SEO基礎おじ
執筆・監修

SEO基礎おじ

フリーランスのWeb制作者/SEO実務者(実務歴3年以上)。HTML・CSS・JavaScript・WordPressを自分で実装する立場から、テクニカルSEO・構造化データ・GA4/Search Consoleの計測設計までを一人で担当しています。当サイトを実験台にして、施策の効果は自分で取った実測データで検証してから記事にしています。「SEO基礎おじ」は筆名です。

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