何が語られたのか
Search Engine Journalによると、Pichai氏はAlphabetの2026年Q2決算説明会で、Googleは多くの分野で優れた成果を上げているものの、コーディングおよびエージェント型コーディングの性能をさらに改善する必要があると述べました。そのうえで、より大規模なGemini 4のベースモデルが「最前線(“at the next frontier”)」で競うために必要になるとの考えを示したと報じられています。記事はまた、Pichai氏がGoogleにはGemini 4が「その水準で競う(“to compete at that level”)」ために必要だと述べたと伝えています。
発言の背景
Pichai氏の発言は、Googleが2026年7月21日にGemini 3.6 FlashおよびGemini 3.5 Flash-Liteを公開した翌日に行われたものであり、あわせてGemini 4が現在プレトレーニング(pretraining)の段階にあることも明らかにされています。一方、未公開のGemini 3.5 Proについては、コーディング性能の問題により、リリースが遅延している状態が続いていると報じられています。
各モデルのリリース状況
記事で挙げられているGeminiシリーズの状況は次のとおりです。Gemini 3.5 FlashはGoogle I/O(2025年5月)で公開されました。Gemini 3.6 FlashとGemini 3.5 Flash-Liteは、いずれも2026年7月21日に公開されています。Gemini 3.5 Proは現在パートナー企業との間でテストが行われている段階で、確定したリリース日は明らかにされていません。Gemini 4についても、現在プレトレーニングの段階にあり、確定したリリース日は明らかにされていません。
ベンチマークの改善
Gemini 3.6 Flashに関しては、DeepSWEベンチマークのスコアが49%となり、Gemini 3.5 Flashの37%から向上したことが報じられています。また、出力トークン数についても、Gemini 3.5 Flashと比べて17%削減されたとされています。
Gemini 3.5 Pro遅延の経緯
記事によると、Pichai氏は2026年5月にポッドキャスト「Hard Fork」に出演した際にも関連する発言を行っています。また、2026年6月には、Noam Shazeer氏とJohn Jumper氏という2名のシニアAI研究者がGoogleを退職したことが伝えられています。さらに、2026年6月下旬には、訓練データの改善を試みる取り組みが行われたものの、期待した成果には届かなかったことも報じられています。こうした経緯が、Gemini 3.5 Proの遅延の背景にあるとされています。
なぜ重要か / SEO・実務への影響
記事は、GoogleがAIコーディングツールの領域で競争上の圧力を感じていることを認めている点を指摘しており、これがGemini 3.5 Proという主力モデルの未公開という状況や、シニア人材の退職と並んで、フラッグシップモデルのリリース遅延を説明する材料になっているとしています。今後の成否は、Gemini 3.5 Proを実際にリリースできるかどうか、そしてGemini 4の開発を進めながらリリースのペースを維持できるかどうかにかかっているとされています。検索・コンテンツ制作にAIツールを活用する実務者にとっては、Googleの生成AIモデルの開発スピードや性能の変化が、検索体験や関連プロダクトの機能にも影響し得る要素として、引き続き注視する価値があるといえます。
所感
Scale Basics編集部としては、Google自身のトップが「最前線で競うにはGemini 4が必要」と公言した点は、AI開発競争の厳しさを率直に示すものだと受け止めています。DeepSWEベンチマークで49%まで改善したとされる一方、主力級とされるGemini 3.5 Proが依然未公開であること、さらにシニア研究者の退職が重なっている点を踏まえると、Googleが技術面・組織面の両方で試行錯誤を続けている過渡期にあることがうかがえます。検索領域を含め、Googleの生成AI関連プロダクトの機能や品質は今後も変動しやすい状況が続く可能性があり、実務者としては短期的な性能の上下に一喜一憂せず、大きな開発サイクルの中でどのような機能が実装されていくかを継続的にウォッチしておく姿勢が有効だと考えます。
まとめ
・AlphabetのCEOであるSundar Pichai氏が2026年Q2決算説明会で、コーディング・エージェント性能の改善のため、より大規模なGemini 4のベースモデルが「最前線」で競うために必要になるとの考えを示した
・発言はGoogleが2026年7月21日にGemini 3.6 FlashとGemini 3.5 Flash-Liteを公開した翌日に行われ、Gemini 4は現在プレトレーニングの段階にあることも明らかに
・Gemini 3.6 FlashはDeepSWEベンチマークで49%(Gemini 3.5 Flashの37%から向上)、出力トークン数はGemini 3.5 Flash比で17%削減
・未公開のGemini 3.5 Proはコーディング性能の問題で遅延中。2026年6月にはNoam Shazeer氏とJohn Jumper氏の退職、6月下旬には訓練データ改善の取り組みが期待した成果に届かなかったことも報じられている
よくある質問
Q1: Pichai氏はなぜGemini 4が必要だと述べたのですか?
Search Engine Journalによると、Pichai氏はAlphabetの2026年Q2決算説明会で、Googleはコーディングおよびエージェント型コーディングの性能をさらに改善する必要があり、そのためより大規模なGemini 4のベースモデルが「最前線」で競うために必要になるとの考えを示したと報じられています。
Q2: Gemini 3.5 Proはいつリリースされますか?
記事の時点で、Gemini 3.5 Proはパートナー企業との間でテストが行われている段階であり、確定したリリース日は明らかにされていません。コーディング性能の問題により、リリースが遅延しているとされています。
Q3: Gemini 3.6 Flashの性能はどの程度改善されましたか?
DeepSWEベンチマークのスコアは49%となり、Gemini 3.5 Flashの37%から向上したことが報じられています。また、出力トークン数もGemini 3.5 Flashと比べて17%削減されたとされています。
出典:Pichai Says Google Needs Gemini 4 To Compete At The Frontier(Search Engine Journal、2026年7月23日)https://www.searchenginejournal.com/pichai-says-google-needs-gemini-4-to-compete-at-the-frontier/583214/