何が起きたのか
Googleは、検索の「AI Mode」に外部アプリと連携する「Connected Apps」を追加すると発表しました。ユーザーは検索から直接、Instacart・Canva・YouTube Musicといったサービスへタスクを送れるようになります。この連携は米国内で今週から順次展開が始まっています。発表は、Search担当のシニアプロダクトマネージャーであるChips Mistry氏と、Search担当のエンジニアリングリードであるBiharck Araújo氏によるGoogleの公式ブログ投稿で行われました。アプリ連携はこれまでGeminiアプリで提供されてきましたが、今回Google検索にも拡張される形です。
Connected Appsの仕組みと注意点
ローンチ時の3アプリでできること
Googleは、ローンチする3アプリそれぞれについて1つずつ活用例を公開しています。
| 連携アプリ | できること |
|---|---|
| Instacart | 買い物リストを進める中で、AI ModeがInstacartのカートに食材を追加。決済はInstacartのアプリまたはウェブサイト上で行う |
| Canva | 「フライヤー用のテンプレートを見せて」のように依頼すると、Canvaのテンプレート候補を提示 |
| YouTube Music(Googleが運営) | AI Modeがプレイリストを作成し、YouTube Musicに保存 |
Google公式ブログによれば、ローンチ時点で名前が挙がっている外部企業はInstacartとCanvaの2社です。Googleはそれ以外の連携先企業名は明らかにしていませんが、「幅広い企業と協業しており、今後さらに多くのアプリを追加する見込み」としています。
「Personal Intelligence」とは別の仕組み
Googleは似た表現を使う別の機能として「Personal Intelligence」も提供しています。Personal Intelligenceは、連携したGmailやGoogle Photosなど自社アプリの情報を回答の文脈として使う機能で、1月にGmailとGoogle Photosで開始し、今週Calendarとの連携も追加されました。一方Connected Appsは、AI ModeからCanvaにテンプレートを問い合わせたり、Instacartのカートに商品を追加したりと、Googleが運営していない外部サービスへリクエストを送る仕組みで、両者は役割が異なります。
Geminiアプリで先行、MCPを基盤に
Googleは今年に入ってから、Geminiアプリに外部アプリ連携を追加しており、OpenTable・Canva・Instacartなどが最初期の連携先でした。これらの連携は、AIシステムと外部ツールをつなぐオープン標準「Model Context Protocol(MCP)」を基盤に構築されています。6月末には「Gemini Spark」にもCanva・Dropbox・Instacart・OpenTable・Zillow Rentalsとの連携が加わり、カスタムMCP連携への対応も始まりました。今回のGoogle検索でのAI Mode展開は、ローンチ時点では米国限定です。
SEO・AI検索担当者はどう捉えるか
今回の発表内容の中に、Connected Appsに採用されることと検索順位を結びつける記述は一切ありません。また、どのような基準でアプリがこの枠に採用されるのかもGoogleは公表していません。つまり現時点では、「順位が上がる/下がる」といった話ではなく、通常の検索順位とは別の可視性の軸が生まれつつある段階だと理解しておく必要があります。レシピサイト、テンプレート素材サイト、音楽まとめ記事など、Googleが例示した検索カテゴリーで上位表示を狙っている事業者にとっては、「AI Modeがタスクの受け渡し先として自社サービスを選ぶかどうか」という、順位とは切り分けて考えるべき新しい可視性の論点が加わったと言えます。
所感
Connected Appsは、AI Modeが検索結果を「返す」だけでなく、外部サービスにタスクを「渡す」段階に踏み出した事例として注目に値します。ただし現時点ではローンチパートナーがInstacart・Canva・YouTube Musicの3サービスに限られ、展開も米国限定という小規模な実験段階です。参加条件や審査プロセスが公表されていない以上、Scale Basics編集部としては、今の時点で自社サービスを「乗せる/乗せない」を急いで判断する必要はないと見ています。まずはGoogleが対象カテゴリーをどのように広げていくかの続報を注視し、検索順位への影響が確認されていない点を踏まえたうえで、既存のSEO施策を慌てて変更しないことをおすすめします。
まとめ
・GoogleはAI Modeに外部アプリ連携「Connected Apps」を追加し、米国内で今週から順次展開を開始した
・ローンチ時点の連携先はInstacart・Canva・YouTube Musicの3サービスで、買い物カートへの追加・テンプレート表示・プレイリスト保存に対応する
・Connected Appsは、接続アプリの情報を回答の文脈に使う「Personal Intelligence」とは別の仕組みで、Model Context Protocol(MCP)を基盤にしている
・Googleはこの連携が検索順位に影響するとは述べておらず、アプリがどのような基準で採用されるかも公表していない
よくある質問
Q1: Connected Appsとは何ですか?
GoogleがAI Mode検索に追加した機能で、Instacart・Canva・YouTube Musicなど外部サービスと連携し、検索から直接タスクを送れるようにするものです。米国内で今週から順次展開されています。
Q2: Personal Intelligenceとは違う機能ですか?
はい、別の機能です。Personal Intelligenceは接続したGoogleアプリ(GmailやGoogle Photosなど)の情報を回答の文脈として使うのに対し、Connected AppsはAI ModeからCanvaやInstacartなど、Googleが運営していない外部サービスへリクエストを送る仕組みです。
Q3: この機能は検索順位に影響しますか?
Googleの発表内容には、Connected Appsへの採用が検索順位に影響するという記述はありません。また、どのような基準でアプリが採用されるかも公表されていません。
出典:Google’s AI Mode Now Connects To Your Apps(Search Engine Journal、2026年7月16日)https://www.searchenginejournal.com/google-starts-rolling-out-connected-apps-in-ai-mode-search/582545/