テクニカルSEO

Google「昔の発リンク先が怪しいサイトに変わってもペナルティはない」――Mueller氏が回答、ウェブは移り変わるもの【2026年8月】

Google「昔の発リンク先が怪しいサイトに変わってもペナルティはない」――Mueller氏が回答、ウェブは移り変わるもの【2026年8月】

2026年8月31日、Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏が、GoogleのJohn Mueller氏によるRedditでの回答を報じました。質問は、かつて質の高いコンテンツを掲載していたサイトが所有者の変更によって怪しいコンテンツを扱うようになった場合、そこへ向けた古い発リンクを理由に自社サイトがペナルティを受けるのか、というものです。Mueller氏の答えは「いいえ」でした。そのうえで同氏は、ウェブは移り変わりに満ちている、と付け加えています。長く運営しているサイトほど、過去に紹介した外部サイトが閉鎖したりドメインを手放したりする事態は避けられません。リンク先の現在の状態を定期的に監視すべきなのか、それとも放置してよいのか。この判断に直接答える回答が示されました。あわせてMueller氏は、これとは性質の異なるもう1つの問題にも触れています。この記事では、質問と回答の全文、Googleがリンクをどう扱ってきたかという背景、そして実務での優先順位を整理します。

質問:ドメインを失った取引先へのリンクはどう扱われるのか

Search Engine Roundtableによれば、この質問はRedditのスレッドに投稿されたものです。原文は次のとおりです。

So the question is: how does Google treat OLD backlinks to a REAL business that unfortunately lost their domain? Does Google penalize my lodging website for linking to a domain that recently started serving shady content?

日本語にすると「そこで質問です。残念ながらドメインを失ってしまった実在の事業者に向けた古いバックリンクを、Googleはどう扱うのでしょうか。最近になって怪しいコンテンツを提供しはじめたドメインへリンクしていることを理由に、Googleは私の宿泊サイトにペナルティを与えるのでしょうか」という内容になります。

設定として押さえておきたいのは、リンクを貼った時点では相手が実在の事業者であり、問題のあるサイトではなかったという点です。その後にドメインの所有者が変わり、内容が変質した。リンクを貼った側の判断に落ち度があったわけではない、という状況が前提になっています。

Mueller氏の回答:「いいえ」

この問いに対するJohn Mueller氏の返答は次のとおりです。

No. It's good to keep things fresh overall, but the web is full of turmoil. That said & hopefully obviously, if your whole site's value has become obsolete, that's a different kind of problem than a handful of broken links.

日本語にすると「いいえ。全体として情報を新しく保つことは良いことですが、ウェブは移り変わりに満ちています。とはいえ、おそらく明らかなことですが、サイト全体の価値が時代遅れになってしまっているのであれば、それはいくつかのリンク切れとは別種の問題です」という内容になります。

Search Engine Roundtableは、Mueller氏がこうしたリンクをGoogleがペナルティの対象にすることはないと述べ、「いいえ」と答えたうえで「ウェブは移り変わりに満ちている」と付け加えた、と伝えています。

回答に含まれる3つの内容

短い返答ですが、性質の異なる3つのことが述べられています。

第一に、質問への直接の答えとしての「いいえ」です。リンク先が後から怪しいコンテンツを扱うようになったことを理由に、リンク元がペナルティを受けることはない、という回答になっています。

第二に、情報を新しく保つこと自体は良いことだ、という一般論です。ペナルティが無いことと、放置してよいことは同じではありません。同氏はリンク先の変化を確認する行為そのものを否定してはいません。

第三に、性質の異なる問題への言及です。サイト全体の価値が時代遅れになっている場合、それはいくつかのリンク切れとは別種の問題である、と同氏は述べています。ここで対比されているのは、少数のリンクの状態と、サイト全体の有用性です。

実務では、この第三の点がもっとも重要になり得ます。リンク先の変質を心配している状況は、しばしばコンテンツ自体が長く更新されていない状況と重なるためです。同氏の言い方に従えば、その2つは切り分けて考える必要があります。

背景:Googleは「リンクの残骸」を無視するのが得意

Search Engine Roundtableは、この回答が新しい方針の表明ではないことも示しています。同記事によれば、Googleはリンクの残骸を無視することに長けている、という趣旨のことを以前から何度も述べてきました。

ここでいうリンクの残骸(link cruft)とは、サイトが長年にわたって蓄積してきた、古く、スパム的で、無関係なリンクを指すと説明されています。

さらに同記事は、リンクに関するGoogleの立場について、リンクを評価の引き下げに使うのではなく無視するというものであり、それは2016年以来の立場だと書いています。

つまり今回の回答は、既存の方針を個別の事例にあてはめたものと位置づけられます。過去の説明と矛盾する新情報が出たわけではありません。

報道の体裁について

Search Engine Roundtableは、このやり取りのスクリーンショットを掲載していると記しています。同記事はそのスクリーンショットについて、質問とJohnの返答だけを含むように切り取った、と説明しています。もとになった議論はRedditのフォーラムで行われたものです。

実務での優先順位(編集部の見解)

ここからは、報道内容を踏まえた編集部の判断です。

まず、発リンク先の現在の状態を監視するための仕組みを、ペナルティ対策として新たに導入する必要性は低いと考えます。今回の回答は、リンク先が後から変質した場合について明確に否定しています。長年運営しているサイトで外部リンクの追跡体制を整えるべきか迷っているのであれば、その動機がペナルティ回避であるかぎり、優先度は下げてよいという判断材料になります。

一方で、リンク切れや変質したリンクを放置してよいかは別の問題です。Mueller氏自身が、全体として情報を新しく保つことは良いことだと述べています。これは検索評価の話というより、読者が実際にリンクをたどったときに何を目にするかという体験の話です。宿泊サイトの例で言えば、紹介した事業者のリンク先が怪しいページに変わっていた場合、順位が下がらなくても読者の信頼は損なわれます。この観点での点検には意味があります。

そして、もっとも注意を向けるべきはMueller氏が付け加えた第三の点だと考えます。サイト全体の価値が時代遅れになっているなら、それはいくつかのリンク切れとは別種の問題だ、という指摘です。外部リンクの健全性という細部を気にしている間に、コンテンツ本体が古びていないかを見落とす、という順序の誤りは起こりがちです。リンクの点検はコンテンツの更新の代わりにはなりません。同氏の回答は、心配の対象を1段階上へ引き上げるよう促していると読めます。

まとめ

・GoogleのJohn Mueller氏は、かつて質の高いコンテンツを掲載していたサイトが所有者変更で怪しいコンテンツを扱うようになった場合でも、そこへの古い発リンクを理由にリンク元をペナルティの対象にすることはない、と回答した

・同氏の返答は「いいえ」で始まり、全体として情報を新しく保つことは良いことだが、ウェブは移り変わりに満ちている、と続いた

・あわせて同氏は、サイト全体の価値が時代遅れになっているのであれば、それはいくつかのリンク切れとは別種の問題だと付け加えた

・Search Engine Roundtableは、Googleがリンクの残骸を無視することに長けていると以前から何度も述べてきたと指摘。リンクの残骸とは、サイトが長年で蓄積した古く、スパム的で、無関係なリンクを指す

・リンクに関するGoogleの立場は、評価を引き下げるのではなく無視するというもので、2016年以来変わっていないとされる

よくある質問

Q1: 昔リンクした先が怪しいサイトに変わっていました。ペナルティを受けますか?

GoogleのJohn Mueller氏は、この状況について「いいえ」と回答しています。かつて質の高いコンテンツを掲載していたサイトが所有者の変更によって怪しいコンテンツを扱うようになった場合でも、そこへ向けた古い発リンクを理由にリンク元がペナルティを受けることはない、という内容です。同氏は続けて、全体として情報を新しく保つことは良いことだとしつつ、ウェブは移り変わりに満ちていると述べています。

Q2: それなら古いリンクは放置してよいのですか?

Mueller氏は、全体として情報を新しく保つことは良いことだと述べており、確認する行為自体を否定してはいません。ペナルティが無いことと、放置してよいことは同じではありません。またSearch Engine Roundtableによれば、Googleはリンクの残骸を無視することに長けていると以前から何度も述べてきました。リンクの残骸とは、サイトが長年にわたって蓄積してきた古く、スパム的で、無関係なリンクを指すと説明されています。

Q3: Mueller氏が言及した「別種の問題」とは何ですか?

サイト全体の価値が時代遅れになっている場合のことです。同氏は、もしサイト全体の価値が時代遅れになってしまっているのであれば、それはいくつかのリンク切れとは別種の問題だ、と述べています。ここでは少数のリンクの状態と、サイト全体の有用性が対比されています。外部リンクの点検と、コンテンツ本体が古びていないかの確認は、切り分けて考える必要があります。

出典:Google: We Don’t Penalize For Old Outbound Links With Shady Content(Search Engine Roundtable、Barry Schwartz氏、2026年8月31日)https://www.seroundtable.com/google-old-shady-links-41987.html

SEO基礎おじ
執筆・監修

SEO基礎おじ

フリーランスのWeb制作者/SEO実務者(実務歴3年以上)。HTML・CSS・JavaScript・WordPressを自分で実装する立場から、テクニカルSEO・構造化データ・GA4/Search Consoleの計測設計までを一人で担当しています。当サイトを実験台にして、施策の効果は自分で取った実測データで検証してから記事にしています。「SEO基礎おじ」は筆名です。

監修者プロフィールを見る →