何が起きたか:承認申請に数か月回答が無いという報告
Search Engine Journalによれば、この報告は少なくとも5月までさかのぼり、今月さらに3件がGoogleのヘルプフォーラムに投稿されました。求人サイトにとって承認は、Googleがテスト用だと説明する割り当てを超えてAPIを使えるかどうかを決めるものです。Googleが公開しているIndexing APIのドキュメントに、承認までの標準的な期間は書かれていません。
改めて注目を集めたのは、SEOJobs.comとPPCJobs.comを運営するNick LeRoy氏の9月19日のXのスレッドです。同氏は、求人サイトのコンサルタントであるAlexander Chukovski氏と自分とで100以上の求人サイトをデータポイントとして持っているとしたうえで、二人はGoogleが2026年に申請を1件も承認していないのではないかと仮説を立てている、と書きました。ここは線引きが必要な箇所で、これはあくまで二人の仮説です。LeRoy氏は7月のニュースレターで、両サイトについて半年前に申請を出し直し、承認でも却下でも追加情報の要求でもない状態が続いているとしたうえで、Can I confirm the number is zero? No.と付け加えています。日本語にすると「その数がゼロだと確認できるか? できない」という内容です。求人サイト向けにSEOコンサルティングを販売するChukovski氏も7月に、2025年10月以降に少なくとも50件の異なる申請を把握しているがいずれも通っていないと書き、同じ投稿で自分は内部情報を持っていないと明言しています。
ほかの運営者も、Google検索セントラルコミュニティで似た待ち時間を共有しています。5月22日には、過去6か月から9か月の間にフォームを何度も送信したが回答は無く、依然として既定の割り当てのままだという書き込みがありました。9月8日の別の求人サイトの投稿も同じ内容です。9月2日には受付の確認も参照番号も目に見えるステータスも受け取っていないという報告が、9月10日にはベルギーの求人サイトから8月21日に送った申請について承認も却下も受け取っていないという共有がありました。
Googleのドキュメントは何を書き、何を書いていないか
求人投稿の構造化データガイドは、サイト運営者にIndexing APIを使うよう伝えています。
For job posting URLs, we recommend using the Indexing API instead of sitemaps because the Indexing API prompts Googlebot to crawl your page sooner.
日本語にすると「求人投稿のURLについては、サイトマップの代わりにIndexing APIを使うことを推奨します。Indexing APIはGooglebotにあなたのページをより早くクロールするよう促すからです」という内容です。Search Engine Journalによれば、このページは承認については触れていません。承認に触れているのはIndexing APIのクイックスタートで、同ページはこのAPIがprovides a default 200 quota for API onboarding and submission testing, and it requires additional approval for usage and resource provisioning.と書いています。日本語にすると「APIのオンボーディングと送信テストのために既定で200の割り当てを提供し、利用とリソースの割り当てには追加の承認を必要とする」という内容です。既定の割り当てである200は導入とテストのための枠で、それを超えて使うには別途承認が要るという構造です。なお、この200が何を単位とする数なのかまでは、出典が引用している範囲には書かれていません。
この記述は2024年9月4日に明確化されたもので、ドキュメントの変更履歴はその理由を、既定の割り当てが初期設定とテストのためのものであることをより良く説明するため、と記しています。2024年9月11日には、クイックスタートにスパムに関する警告も追加されました。
申請は、割り当てのページからリンクされたGoogle Formを通じて行います。判断について、その割り当てのページは、割り当てはドキュメントの品質に基づいて増減する可能性がある、とだけ述べています。そして今回の核心にあたるのがステータスの確認手段です。Search Engine Journalは、クイックスタート、割り当て、使用方法の各ページのいずれも、申請が保留中なのか、承認されたのか、却下されたのかを確認する方法を記載していないと指摘しています。割り当てのページが案内しているのはGoogle API Consoleで、そこで見られるのはプロジェクトの現在の割り当てです。
Googleが述べたことと、答えていないこと
Googleからの発言として出典が挙げているのは、5月のJohn Mueller氏の返答です。LeRoy氏がBlueskyで滞っている申請について取り上げた後、Mueller氏はこう返しました。
I’m not aware of any particular issues, but I know the indexing API is inundated by bloggers trying to act like legitimate sites, so I imagine they’re just a bit more cautious nowadays.
日本語にすると「特に問題があるとは認識していないが、indexing APIが、正当なサイトのように振る舞おうとするブロガーたちに殺到されていることは知っている。だから最近は少し慎重になっているだけなのだろうと想像する」という内容です。Search Engine Journalは、この返答は審査のプロセスを説明したものではない、と明確に評価しています。
同誌はGoogleへの問い合わせも行いました。尋ねたのは、求人サイトの申請が審査されているのか、審査には通常どれくらいかかるのか、申請者はステータスを確認できるのか、承認前に送られたpublishリクエストは別の扱いになるのか、という4点です。記事の公開時点で、Googleからの回答はありませんでした。なお同誌は、Googleからの声明が無い限り、承認プロセスの変更はまず割り当てのページかドキュメントの変更履歴に現れる可能性が最も高いと書いています。2024年の明確化が記録されたのも、その変更履歴でした。
HTTP 200が返ってもgetMetadataは404 ― 報告されているパターン
現場で判断を誤りやすい点として出典が取り上げているのが、レスポンスコードの読み方です。GoogleのIndexing APIの使用方法のページは、HTTP 200のレスポンスを狭く定義しており、それはmeans that Google may try to recrawl this URL soon.と述べています。日本語にすると「GoogleがこのURLを近いうちに再クロールしようとする可能性がある、ということを意味する」という内容です。
複数の運営者は、publishリクエストがHTTP 200を返した後、同じURLについてgetMetadataエンドポイントを呼ぶと404が返ると報告しています。getMetadataとは、Googleの説明によれば、あるURLについて最後に通知を受け取った時点を示すエンドポイントです。9月2日と9月10日のフォーラムの投稿者はどちらも同じパターンに気づいたと述べており、ベルギーのサイトは2種類の異なる設定でこれを確認しています。LeRoy氏も7月に同様の結果を共有しました。
ただし、このパターンが何を意味するのかをGoogleは説明していません。使用方法のページは、承認前に送られたリクエストが別の扱いを受けるのかどうかを明確にしておらず、Googleのエラーのページも404エラーについて一般的な説明をしているだけで、404を承認のステータスと結びつけてはいません。9月10日の投稿者にはGoogleのダイヤモンド プロダクト エキスパートから、404はそのプロジェクトが承認されていないことの強い兆候だという回答があり、最初の200のレスポンスは設定のテストには役立ちうるという指摘もありました。ただし出典が明記しているとおり、プロダクトエキスパートはボランティアであってGoogleの公式なスタッフではなく、その見解はGoogleの公式見解ではありません。
現場への意味(編集部の見解)
ここからは編集部の整理です。まず事実と仮説の線引きを社内で共有しておくことをお勧めします。確認されているのは、複数の運営者が数か月にわたって回答を受け取っていないと報告していること、承認のステータスを確認する手段がドキュメントに記載されていないこと、Search Engine Journalの問い合わせにGoogleが公開時点で回答していないことです。「Googleが2026年に1件も承認していない」はLeRoy氏とChukovski氏の仮説であり、LeRoy氏自身が「ゼロだと確認できるか? できない」と書き、Chukovski氏も内部情報は持っていないと述べています。ここを断定形で資料に書くと、後で訂正が必要になります。
取れる打ち手は、出典に書かれている範囲でも整理できます。一つはサイトマップの併用です。Search Engine Journalは、求人投稿のガイドがサイト全体をカバーするためにサイトマップの送信を引き続き推奨している、と書いています。Indexing APIはより早くクロールさせる手段として推奨されているのであって、サイトマップを省略してよいとは書かれていません。もう一つは、レスポンスコードの解釈を揃えておくことです。HTTP 200は使用方法のページの定義では再クロールを試みる可能性を示すにとどまり、承認された証拠ではありません。社内のレポートで200の件数を送信成功として並べていると、承認済みだと誤解されやすい箇所です。現在の割り当て自体は、割り当てのページが案内するGoogle API Consoleで確認できます。
ここからは編集部の推測です。出典はこの点に触れていません。申請から数か月が経っても却下の通知すら来ない状態は、社内の意思決定を止めてしまう性質の待ち方だと考えます。承認が前提になっている導線があるなら、承認が下りなくても成立する構成に書き換えておくほうが動きやすいはずです。新規求人の公開フローはサイトマップの更新で完結させ、Indexing APIは承認が得られた場合の上積みとして位置づける、という順序です。これは出典が推奨している手順ではありません。
まとめ
・求人サイトの運営者がGoogleのIndexing APIの利用承認を申請しても数か月回答が無いと報告していることを、Search Engine JournalのMatt G. Southern氏が2026年9月21日に伝えた。報告は少なくとも5月までさかのぼり、今月さらに3件がGoogleのヘルプフォーラムに投稿された
・SEOJobs.comとPPCJobs.comを運営するNick LeRoy氏は9月19日のXのスレッドで、どちらのサイトも承認も割り当ての増加も受けていないと述べた。Googleが2026年に1件も承認していないのではないかというのは同氏とAlexander Chukovski氏の仮説で、LeRoy氏は「ゼロだと確認できるか? できない」と書き、Chukovski氏は内部情報を持っていないと述べている
・求人投稿の構造化データガイドは求人投稿のURLにIndexing APIの利用を推奨する一方、クイックスタートは、既定の200の割り当てはオンボーディングと送信テストのためのもので、利用とリソースの割り当てには追加の承認が必要だと書いている
・クイックスタート、割り当て、使用方法の各ページは、申請が保留中か承認か却下かを確認する方法を記載していない。割り当てのページが案内するGoogle API Consoleで見られるのは、プロジェクトの現在の割り当てである
・publishリクエストがHTTP 200を返した後、同じURLのgetMetadataが404を返すという報告が複数ある。404が未承認の強い兆候だとしたのはGoogleのダイヤモンド プロダクト エキスパートの回答で、プロダクトエキスパートはボランティアであり、その見解はGoogleの公式見解ではない
・Search Engine Journalは、申請が審査されているのか、どれくらいかかるのか、ステータスを確認できるのか、承認前のpublishリクエストは別扱いかをGoogleに問い合わせたが、公開時点で回答は無かった。5月のJohn Mueller氏の返答も、審査のプロセスを説明したものではないと同誌は評価している
よくある質問
Q1: Googleは2026年にIndexing APIの承認を1件も出していないのですか?
それはNick LeRoy氏とAlexander Chukovski氏の仮説であり、確認された事実ではありません。LeRoy氏は7月のニュースレターでCan I confirm the number is zero? No.、日本語にすると「その数がゼロだと確認できるか? できない」と書いています。Chukovski氏も、2025年10月以降に少なくとも50件の異なる申請を把握していずれも通っていないとしたうえで、自分は内部情報を持っていないと述べています。Search Engine JournalはGoogleに問い合わせましたが、公開時点で回答はありませんでした。
Q2: 承認されないと何ができないのですか?既定の割り当て200とは何ですか?
Indexing APIのクイックスタートは、このAPIがオンボーディングと送信テストのために既定で200の割り当てを提供し、利用とリソースの割り当てには追加の承認を必要とすると書いています。求人サイトにとって承認は、Googleがテスト用だと説明するこの割り当てを超えてAPIを使えるかどうかを決めるものです。この200が何を単位とする数なのかまでは出典の引用の範囲には書かれていません。申請は割り当てのページからリンクされたGoogle Formを通じて行い、その割り当てのページは判断について、割り当てはドキュメントの品質に基づいて増減する可能性がある、とだけ述べています。
Q3: publishリクエストがHTTP 200を返せば、承認されたと考えてよいですか?
使用方法のページは、HTTP 200のレスポンスをmeans that Google may try to recrawl this URL soon.、日本語にすると「GoogleがこのURLを近いうちに再クロールしようとする可能性がある、ということを意味する」と狭く定義しています。複数の運営者は、200が返った後に同じURLのgetMetadataが404になると報告しています。Googleのダイヤモンド プロダクト エキスパートは9月10日の投稿者に、404は承認されていないことの強い兆候だと回答しましたが、プロダクトエキスパートはボランティアであってGoogleの公式なスタッフではなく、その見解はGoogleの公式見解ではありません。使用方法のページは、承認前に送られたリクエストが別の扱いを受けるのかどうかを明確にしていません。
出典:Job Boards Say Google Indexing API Requests Get No Response(Search Engine Journal、Matt G. Southern氏、2026年9月21日)https://www.searchenginejournal.com/google-indexing-api-approval-job-sites/590316/