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ヒートマップツール比較8選【2026年9月版】無料・有料の料金と選び方

ヒートマップツール比較8選【2026年9月版】無料・有料の料金と選び方

ヒートマップツールは、ページのどこがクリックされ、どこまで読まれ、どこで離脱しているかを色の濃淡で可視化するツールです。GA4は「何人が来て何件成果が出たか」までは教えてくれますが、「そのページの中で何が起きているか」は分かりません。その空白を埋めるのがヒートマップで、記事のリライトやランディングページの改善では判断材料としての価値がとくに高くなります。

この記事では、Microsoft Clarity、Contentsquareに統合されたHotjar、Ptengine、ミエルカヒートマップ、User Insight、SiTest Lite、Crazy Egg、Contentsquareの計8ツールを、料金・無料枠の範囲・データ保持期間・セッション録画の有無という軸で比較します。金額はすべて2026年9月5日に各社の公式料金ページを確認した2026年9月時点の表示で、公式が金額を公開していないツールは推定額を書かず、その事実だけを記載しています。あわせて、PV規模と目的からの選び方、導入時に必ず押さえるべき個人情報のマスキングと同意管理の注意点まで整理します。

この記事でわかること

結論

ヒートマップは無期限で無料のMicrosoft Clarityから始めるのが最短で、日本語の支援・A/Bテストとの統合・録画の長期保管という具体的な不足が言語化できた時点で有料ツールを比較するのが、費用対効果の面で最も無理のない順序です。

  • 01まず入れる1本Microsoft Clarityは無期限で無料です。公式ドキュメントにトラフィック上限なし・サイト数無制限・サンプリングなしと明記されており、検討コストがほぼかかりません。
  • 02Clarityの保持期間再生データは30日で消えますが、ラベル付け・お気に入り登録したセッションとヒートマップのデータは9か月残ります。重要な録画はラベルで保全する運用が前提です。
  • 03Hotjarの現在地2025年7月1日にContentsquare Groupへ統合され、料金ページも共通になりました。無料枠は1日35セッションから月20万セッションへ広がっています。
  • 04金額が分かるツール2026年9月時点で公式に金額まで載っているのはPtengine・SiTest Lite・Crazy Egg・Contentsquareの一部プランです。Ptengineは月払いと年一括払いで単価が変わります。
  • 05非公開ツールの進め方ミエルカヒートマップとUser Insightは公式ページに金額がありません。導線は問い合わせではなく料金表のダウンロードで、自社の月間PVを確定してから請求します。

ヒートマップツールとは|ページ内の行動を可視化する

ヒートマップツールは、ページ内のユーザー行動を色で可視化します。主に3種類のヒートマップがあり、それぞれ分かることが違います。

種類 可視化する内容 分かること
クリックヒートマップ クリック・タップされた位置 押されているCTA、リンクではない場所への誤クリック
スクロールヒートマップ どこまでスクロールされたか(到達率) 読まれずに終わっている領域、CTAの適切な位置
アテンション(熟読)ヒートマップ 滞留時間の長い領域 じっくり読まれている段落、読み飛ばされている段落

多くのツールは、これに加えてセッション録画(レコーディング)を備えています。個々の訪問者の操作を動画のように再生できる機能で、「フォームのどの項目で手が止まったか」といった具体的な詰まりが分かります。集計データでは説明できない挙動の原因を突き止めるとき、録画は決定的な証拠になります。

GA4だけでは足りない理由

GA4やSearch Consoleは「ページ単位の結果」を教えてくれますが、ページの中身の挙動は基本的に分かりません。「記事の滞在時間は長いのに問い合わせが増えない」という状態で、原因が読まれていないCTAなのか、離脱を招く長い前置きなのかを切り分けるには、ページ内の可視化が必要です。GA4やSearch Consoleとの役割分担はSEO効果測定ツール|GA4・GSC・Looker Studio連携で整理しています。

近年は流入元そのものが見えにくくなっており、GA4の標準チャネルだけでは生成AI経由の流入を取りこぼす問題も指摘されています(GA4標準の「AIアシスタント」チャネルはAI流入を過少計測する)。「どこから来たか」の精度に不安があるときほど、「来た人がページ内で何をしたか」を直接見られるヒートマップの価値は上がります。

ヒートマップツール比較表【2026年9月時点】

主要8ツールを比較しました。金額は各社の公式料金ページに記載された2026年9月時点の表示で、税表記は公式の記載に従っています。公式が金額を公開していないツールは、その事実だけを記載しています。

ツール 提供元 無料で使える範囲 有料の料金(2026年9月時点) セッション録画 特徴
Microsoft Clarity Microsoft 無期限で無料(上限なし) 有料プランなし あり トラフィック・サイト数・ヒートマップ数に上限なし。サンプリングなし
Hotjar(現 Contentsquare Experience Analytics) Contentsquare Free=月20万セッションまで Growth=月払い $49/年払い $39(Pro・Enterpriseは金額非公開) あり ヒートマップ・録画・アンケートを1製品で。年払いで20%割引
Ptengine Ptengine Free=月3,000PVまで Growth=月払い6,578円/年一括払い5,478円(いずれも月あたり・税込・から) あり ヒートマップとA/Bテスト・Web接客を組み合わせられる
ミエルカヒートマップ Faber Company 無料プランあり(計測対象1URL・期間制限なし) 公式ページに金額の記載なし(料金表をダウンロード) 公式ページに記載なし 熟読・離脱・クリックの3種。10日間はファーストプランの機能を試せる
User Insight ユーザーローカル 公式ページに記載なし 公式ページに金額の記載なし(料金表をダウンロード) あり 機能ごとの複雑なオプション料金がない
SiTest Lite グラッドキューブ 7日間の無料トライアル Economy 8,500円/Business 20,000円/First 30,000円(月額・税抜) あり 全プランで同じ機能。データ保持は3か月
Crazy Egg Crazy Egg 無料プランあり(クレジットカード登録不要) Starter $29/Plus $99/Pro $249/Enterprise $599(月あたり・年一括請求) あり ヒートマップは既定でサンプリングなし。超過課金なし
Contentsquare(上位プラン・他製品) Contentsquare 製品ごとにFreeあり Pro・Enterprise、およびProduct Analyticsは全段が金額非公開 あり 大規模サイト向け。製品を組み合わせると割引がある

結論を先に言うと、まず試すべきはMicrosoft Clarityです。無期限で無料、トラフィック上限もサイト数の上限もなく、導入して合わなければ外すだけなので、検討コストがほぼゼロで済みます。そのうえで、日本語サポートや分析支援、A/Bテストとの統合、大規模サイト向けの要件が必要になった段階で有料ツールを検討する順序が、費用対効果の面で無理がありません。

各ツールの詳細

1. Microsoft Clarity|無期限で無料、サンプリングもなし

Microsoftが提供する行動分析ツールです。最大の特徴は料金体系で、公式の価格ページには料金プランの区分そのものが存在せず、「無期限で無料でご利用いただけます」「トラフィックが制限に達したり、有料バージョンに強制的にアップグレードさせられたりすることはありません」と記載されています。

上限についても、公式のMicrosoft LearnのClarity FAQに踏み込んだ記述があります。「1アカウントあたりのサイト数に一切の制限はない」「サンプリング(サイトのトラフィックの一部だけを計測すること)はない」「1つのドメインやサイトに対して無制限の数のプロジェクトを追加できる」「プロジェクトへのユーザー数に制限はない(ただし保留中の招待は同時に10件まで)」といった条件が明示されています。無料ツールで警戒されがちな「一定PVを超えると計測が止まる」「一部しか記録されない」という制約がない点が、他の無料枠との決定的な違いです。

機能面では、クリック・スクロール・領域・コンバージョンの各ヒートマップ、常時オンのレコーディング、イライラしたクリックとデッドクリックの分析、40以上のフィルターによるセグメント、AIアシスタントのCopilotによるセッション要約・ヒートマップ要約、スマートイベント、GA4との連携を備えます。これらがすべて無料の範囲に含まれます。

データ保持期間は3種類で異なる

「録画は30日で消える」とだけ覚えている方が多いのですが、公式ドキュメントの記載は3本立てです。

データ種別 保持期間 実務上の意味
再生(Playback)データ 30日 何もしなければ録画は1か月で見られなくなる
ラベル付け/お気に入り登録したセッション 9か月 重要な録画はラベルを付ければ長期保全できる
ヒートマップのデータ 9か月 季節比較や施策の前後比較はヒートマップ側で行える

つまり「録画は30日、ラベルを付けたものとヒートマップは9か月」が正確な理解です。改善の証拠として残したいセッションは、見つけた時点でラベルを付けるかお気に入りに入れる。この一手間があるかどうかで、半年後の振り返りの質がまったく変わります。

2026年8月には、ClarityのAI Citations(AI引用)にブランド指名クエリと非指名クエリの切り分けが追加されました(MicrosoftがClarityのAI Citationsにブランド指名/非指名クエリの切り分けを追加)。生成AI経由の流入をページ内行動と同じ画面で追える点は、無料ツールとしてはかなり踏み込んだ強化です。導入手順や機能の詳細、プライバシー対応はMicrosoft Clarityとは?無料で使えるヒートマップ・録画分析の使い方で解説しています。

2. Hotjar|Contentsquareへ統合され、料金ページも共通に

ヒートマップツールの代表格として知られてきたHotjarは、Contentsquareの公式ヘルプのとおり、2025年7月1日にContentsquare Groupへ統合されました。2026年9月時点で hotjar.com の料金ページにアクセスするとContentsquareの料金ページが表示され、冒頭に「Hotjarの料金をお探しですか。ここで合っています」という案内が置かれています。つまり現在のHotjarの料金は、Contentsquareの料金そのものです。

ヒートマップとセッションリプレイを含むのは、Contentsquareの製品のうちExperience Analyticsです。旧Hotjarに相当するのはこの製品で、プランと上限は次のとおりです。

プラン 月額 月間セッション数 データ保持 リプレイ収録率
Free $0 月20万セッションまで 1か月 5%(最大10,000セッション)
Growth $49(年払い時は$39) 7,000〜1,000万 13か月 15%(最低20,000セッション)
Pro 金額非公開 100万〜無制限 13か月 月20,000セッションまでは100%、超過分は15%(最低20,000セッション)
Enterprise 金額非公開 100万〜無制限 13か月 最大100%

ここで誤解されやすいのが「サンプリング」の意味です。公式の機能比較表ではセッションの計測率(Analytics collection rate)は全プランとも100%と記載されており、サンプリングがかかるのはリプレイの収録側です。無料プランでも集計データは全数で取れる、という理解が正しくなります。

無料枠は「1日35セッション」から「月20万セッション」へ

統合前後で最も大きく変わったのが無料枠です。Hotjar公式ドキュメントには、「Hotjar Freeは1日あたり35セッションを収録(サンプリング)しており、これは月あたり約1,050セッションにあたる。Contentsquare Freeは月200,000セッションを100%のデータ収録(サンプリングなし)で提供する。データ量にして190倍である」と明記されています。旧プラン名は「Hotjar Basic」ではなく「Hotjar Free」です。無料枠で様子を見たい小〜中規模サイトにとって、この変更は素直に朗報といえます。

プラン構成は製品ごとに違う(4段とは限らない)

Contentsquareの料金ページは、製品別にプランが分かれています。「Free/Growth/Pro/Enterpriseの4段」と一括りにすると不正確になるので、次のように整理してください。

  • Experience Analytics:Free/Growth/Pro/Enterpriseの4段。金額があるのはFree($0)とGrowth($49、年払い時$39)まで
  • Product Analytics:Free/Growth/Pro/Enterpriseの4段だが、Freeを含めて全段が「Let’s talk」で金額の記載がない
  • Voice of Customer:Free/Growth/Proの3段でEnterpriseがない。Free($0)とGrowth($99、年払い時$79)まで金額あり

年払いにすると請求前に20%の割引が適用されますが、これはアプリ内でクレジットカードまたはPayPalを設定した場合に限られ、請求書払いには適用されません。有料のGrowthを2製品契約した場合は、安いほうのプランにさらに10%の割引が乗ります。通貨は欧州の顧客がユーロ建て、それ以外の地域は米ドル建てです。新規アカウントはGrowthプランの15日間無料トライアルから始まり、支払情報の入力は不要です。

3. Ptengine|Growthは月額6,578円(税込)から

Ptengineは、アクセス解析・ヒートマップの「Insight」と、A/Bテストやポップアップ配信の「Experience」を組み合わせたツールです。管理画面もサポートも日本語で完結し、国産・日本語対応のツールとしては珍しく公式ページに金額が明示されています。2026年9月時点の公式プランページの記載は次のとおりです。

プラン 月額(月払い・税込) 月額(年一括払い・税込) 計測可能PV数/月 データ保存期間 ヒートマップページ数
Free 無料 無料 3,000 1か月 1
Growth 6,578円から 5,478円から 3,000〜500,000 6か月 無制限
Premium お問い合わせ お問い合わせ カスタマイズ カスタマイズ 無制限

Growthの「から」という表記が示すとおり、金額は計測PV数に応じて変動します。6,578円はあくまで下限で、月間PVが増えれば単価も上がります。年一括払いにすると月あたり5,478円からとなり、月払いより単価が下がる設計です。ほかにユーザー招待可能数がFree 3/Growth 20、保存可能なヒートマップ数がFree 1/Growth 10、AIクレジットがFree 10/Growth 100と設定されています。

無料トライアルは14日間で、Growthの全機能を試せます。注意点として、計測PV数を超えると計測が停止し、起算日の0時にリセットされて再開する仕組みです。繁忙期にデータが欠けると分析が成り立たないため、PVの見積もりは余裕を持たせてください。決済はクレジットカード(Stripe)のみで、日割り計算には対応していません。

「気づいた改善案をそのままA/Bテストで検証したい」という運用に向いており、ヒートマップの分析結果を施策に直結させたいチームと相性がよいツールです。なお、A/Bテストが検索順位に悪影響を与えるのではという不安については、Googleの見解が公開されています(GoogleのMueller「A/Bテストにペナルティはない」)。

4. ミエルカヒートマップ|金額は非公開、導線は料金表のダウンロード

SEOツール「ミエルカ」で知られるFaber Companyが提供する国産ツールです。熟読・離脱・クリックの3種類のヒートマップを備え、無料から使い始められます。

料金については、公式のプランページに「お客様のPVやサイト数に応じた料金プランをご用意しています」とあるだけで、金額の記載は一切ありません。ページ内の導線も問い合わせフォームではなく「料金表を無料でダウンロード」です。第三者の比較サイトには金額らしき数字が流通していますが、公式が公開していない以上、当記事では推定額を書きません。自社のPV規模を確定させてから料金表を取り寄せるのが確実です。

無料での使い方は明確に案内されています。無料アカウントを発行すると10日間はファーストプランの機能が使え、トライアル終了後は無料プランへ自動的に切り替わります。無料プランは計測対象が1URLのみですが、利用期間に制限はありません。「主要な1ページだけ継続的に観測したい」という使い方であれば、無料のままでも成立します。

5. User Insight|オプション課金がなく、料金表はダウンロード形式

ユーザーローカルが提供する国産ツールです。公式の料金ページは料金表のダウンロードフォームになっており、会社名・部署名・氏名・メールアドレス・電話番号を入力して資料を受け取る形式です。ページ上に金額の記載はありません。

金額の代わりに書かれているのは、「業界最安水準かつリーズナブルな料金」「機能ごとの複雑なオプション料金はありません。ヒートマップ、広告効果測定など、User Insightのすべての機能が使えます」という2点です。機能ごとに追加費用が積み上がらない構造は、社内で予算を通すときの見通しがよくなります。なお公式ページにはプラン名やプラン数の記載もないため、「プランは何段」という説明ができない点も押さえておいてください。

6. SiTest Lite|料金が明示された国産ツール(本体とは別体系)

グラッドキューブが提供するSiTestの軽量版で、国産ツールの中では料金が公式サイトに明示されている点が特徴です。公式ページには「どのプランでも、SiTest Liteの『すべての機能』を利用できます」と書かれており、プランの差は金額と上限だけです。

プラン 月額(税抜) 計測可能PV/月 ドメイン登録数 サブユーザー数 データ保持期間
Economy 8,500円 20,000PV 2 1 3か月
Business 20,000円 50,000PV 3 3 3か月
First 30,000円 100,000PV 3 5 3か月

初期費用は発生せず、費用は月額のみです。7日間の無料トライアルが用意されており、初回ログイン時にクレジットカードを登録して「無料トライアル終了後の有料プランへの自動変更」を申し込むと、有料プランの月額が通常価格から20%割引になります。トライアル終了後にカードを登録した場合、この割引は適用されません。導入を決めているなら、最初にカードを登録しておくほうが得です。支払方法はクレジットカード決済のみ、年一括払いの記載はありません。

SiTest本体とSiTest Liteは別の料金体系

混同されやすい点なので明記します。SiTest本体の料金ページに載っているのはフリープラン(月額0円)とエンタープライズプラン(個別見積)の2本立てで、Economy/Business/FirstというプランはLite側にしか存在しません。本体のフリープランは月間3,000PV・1ドメインで期間制限がなく、クレジットカード登録も不要です。エンタープライズは計測PV数・ドメイン数に応じた個別見積で、最低利用期間は原則12か月とされています。別途、本体の無料トライアルは30,000PV・2ドメインで提供されています。

7. Crazy Egg|無料プランもあり、有料は年一括請求

米国の老舗ツールで、分析対象のページを「スナップショット」として登録して比較していく設計です。公式の料金ページに記載されたプランは次のとおりです。

プラン 月額 計測ページビュー/月 録画数/月 ヒートマップ数 録画の保持期間
Starter $29 5,000 50 5 6か月
Plus $99 150,000 1,000 75 2年
Pro $249 500,000 5,000 100 2年
Enterprise $599 1,000,000 10,000 200 2年

金額表記の下に添えられている注記の原文は「All plans are billed annually. No overages, ever. Contact Sales to get more Heatmaps or Recordings as an add-on to your plan.(全プランは年一括請求。超過課金は一切なし。ヒートマップや録画を追加したい場合は営業へ)」です。月額表示でも請求は年一括である点は、契約前に必ず確認してください。上限に達したときはデータ収集が一時停止し、翌月1日に自動で再開します。追加請求が発生しない代わりに、その期間のデータは欠けます。

見落とされがちですが、Crazy Eggには無料プランがあります。公式FAQに「Crazy Eggの無料プランは登録にクレジットカードを必要とせず、Web Analytics、Instant Heatmaps、Conversion Analytics、Surveysを含む」と明記されています。加えて有料プランには30日間の無料トライアルが付きます。「$29からの有料ツール」という理解は正確ではありません。

もう1点、比較上重要なのがサンプリングの扱いです。公式FAQは「Crazy Eggのヒートマップは既定ではサンプリングを行わず、対象ページのページビューの100%を追跡する。サンプリングしたい場合は各ヒートマップで設定を変更できる」と回答しています。既定で全数、必要なら間引ける、という設計です。

8. Contentsquare|上位プランと他製品は金額非公開

Hotjarを取り込んだContentsquareは、Experience Analytics(ヒートマップ・セッションリプレイ)、Product Analytics、Voice of Customer(アンケート・フィードバック)という製品群で構成されています。前述のとおりExperience AnalyticsのFreeとGrowthには金額がありますが、Pro・Enterpriseは全製品で「Let’s talk」となっており金額は公開されていません。Product Analyticsにいたっては、Freeを含む全プランが金額非公開です。

公式ページには費用の実例も示されており、Experience AnalyticsのGrowth(月間7,000セッション・リプレイ7,000本、複数製品契約による10%割引適用後)$35と、Voice of CustomerのGrowth(月間500レスポンス)$79を組み合わせて、年一括請求で$148(割引適用後$114)という内訳が掲載されています。Growthプランには年間契約の縛りがなく、新規のGrowthアカウントには30日間の返金保証が付きます。

ヒートマップだけが目的であれば、中小規模のサイトが最初に検討する対象ではありません。ページ内改善を専任チームで回す段階、あるいは製品分析や顧客の声の収集まで1つの基盤にまとめたい段階で候補に入る製品です。

選び方|PV規模と目的で決める

まずは無料で始める(全サイト共通)

ヒートマップは「導入して初めて見えてくる」タイプのツールです。したがって、最初から有料契約する必要はありません。Microsoft Clarityはトラフィック上限もサイト数上限もなく無期限で無料なので、まず入れて1〜2か月分のデータを見てから、足りない機能を言語化するのが最短距離です。無料で使える他ツールとの組み合わせは無料SEOツール15選【2026年最新】操作手順つきで使い方を解説も参考になります。

無料枠だけで比較しても、選択肢は思ったより広くなっています。Clarityは上限なし、Contentsquare Freeは月20万セッション、Ptengine Freeは月3,000PV、ミエルカヒートマップの無料プランは1URL、Crazy Eggの無料プランはクレジットカード登録なしで使えます。「無料=機能が足りない」という前提はいったん外して構いません。

有料ツールを検討するサイン

  • 日本語での導入支援・改善提案が必要:国産ツール(ミエルカヒートマップ、User Insight、SiTest Lite、Ptengine)が候補になります
  • ヒートマップの気づきをそのままA/Bテストしたい:PtengineやCrazy Eggのようにテスト機能を内包するツールが有利です
  • アンケートで「なぜ」を直接聞きたい:Contentsquareの Voice of Customer など定性機能を持つ製品が該当します
  • 録画を長期保管したい:Clarityは再生データ30日(ラベル付きは9か月)、SiTest Liteは3か月、Crazy Eggは6か月〜2年と差が大きい部分です
  • 複数ドメインを1契約でまとめたい:SiTest Liteは2〜3ドメイン、Crazy Eggは全プランでドメイン数無制限と設計思想が異なります

比較時に必ず確認する5項目

確認項目 なぜ重要か
計測PV/セッションの上限 上限超過で計測が止まると、繁忙期のデータが欠ける
データ保持期間 前年同月と比較したい場合、短いと成り立たない
ドメイン数・ユーザー数 複数サイト運用や代理店運用では追加費用の要因になる
録画の収録率 集計は全数でも録画は一部だけ、という設計のツールがある
マスキング機能 入力内容や個人情報を記録しない設定ができるか

ツール選定そのものの進め方はSEOツール比較8選【2026年最新】、目的別の全体像はSEOツールおすすめ20選【2026年最新】で整理しています。ヒートマップで見つけた課題をページ設計に落とし込む段階では、「売るページ」と「ブランドを育てるページ」は分けるという考え方も判断の助けになります。

導入時の注意点|プライバシーと表示速度

個人情報のマスキングを必ず設定する

セッション録画は画面の描画内容を再現するため、設定を誤るとフォームに入力された氏名・住所・電話番号が記録されるリスクがあります。多くのツールは入力値を初期状態でマスキングしますが、自社で追加した要素や会員ページの表示内容が対象外になっていることがあります。導入直後に必ず自分でテスト入力を行い、録画側でマスキングされているかを目で確認してください。

Cookieの利用告知と同意管理

ヒートマップツールはCookieを使うため、プライバシーポリシーへの記載と、必要な地域では同意取得の仕組みが必要です。Microsoft ClarityはGDPRとCCPAに対応していると明記しており、EUの顧客はMicrosoft Ireland Operations Limited(MIOL)と契約する形になります。さらに公式FAQには「適切な同意がない場合、Clarityはプライバシー法を遵守するため、その地域でのデータ収集を制限する」と記載があります。同意管理ツールと組み合わせ、同意前はタグを発火させない構成にするのが安全です。

タグはGTMでまとめて管理する

ヒートマップツールのタグをテーマに直書きすると、ツールを入れ替えるたびにテーマ編集が必要になります。GTM(Googleタグマネージャー)で一元化しておけば、追加・停止が管理画面だけで完結します。設置と発火条件の考え方はGTMとは?Googleタグマネージャーの仕組み・設定手順・GA4連携を解説で解説しています。

タグを増やしすぎない

「比較のために3つ同時に入れる」は短期の検証なら有効ですが、常時稼働させると読み込む処理が増えます。検証が終わったら使わないタグは外す、という運用を前提にしてください。表示速度はそれ自体が評価される要素なので、分析のために体験を犠牲にしては本末転倒です。

よくある質問

Q1: 無料のヒートマップツールで実務に足りますか?

多くのサイトでは足ります。とくにMicrosoft Clarityは、公式ドキュメントにトラフィック上限なし・サイト数無制限・サンプリングなしと明記されており、無料であることによる制約がほぼありません。有料版が必要になるのは、日本語での導入支援、A/Bテストとの統合、録画の長期保管、大規模サイト向けのセキュリティ要件といった条件が加わる場合です。

Q2: Hotjarは今も使えますか?

使えます。ただし2025年7月1日にContentsquare Groupへ統合され、料金ページもContentsquare側に一本化されています。ヒートマップと録画を使いたい場合は、Contentsquareの製品群のうちExperience Analyticsを選ぶことになります。無料枠は月20万セッションまで広がっているため、旧Hotjarの無料枠で足りなかったサイトも一度試す価値があります。

Q3: Contentsquareのプランは4段ですか?

製品によって違います。Experience AnalyticsとProduct AnalyticsはFree/Growth/Pro/Enterpriseの4段ですが、Voice of CustomerはFree/Growth/Proの3段でEnterpriseがありません。また金額まで公開されているのはExperience AnalyticsとVoice of Customerだけで、Product AnalyticsはFreeを含む全プランが金額非公開です。「Contentsquareは4段」と一括で覚えると見積もり時に食い違います。

Q4: ヒートマップは何PVから意味のあるデータになりますか?

厳密な基準はありませんが、対象ページ単位で数百セッション程度が集まると傾向が読み取れるようになります。それ未満では、たまたま数人がクリックした場所が濃く見えてしまい、判断を誤ります。PVが少ないページは、期間を長く取ってから確認してください。

Q5: ヒートマップとセッション録画はどちらを先に見るべきですか?

ヒートマップで全体傾向を掴み、気になる箇所が見つかったら録画で個別の挙動を確認する順序が効率的です。録画は1本あたりの視聴に時間がかかるため、当たりを付けずに見始めると時間を消費します。Clarityの場合は再生データが30日で消えるので、価値のある録画を見つけたらその場でラベルを付けておくと9か月保持できます。

Q6: 複数のヒートマップツールを併用してもよいですか?

技術的には可能ですが、常時併用はサイトの読み込み処理を増やすうえ、指標の定義差で解釈が混乱します。とくに「サンプリングの有無」はツールごとに設計が違うため、同じページの数字が一致しないことがあります。比較検討の期間だけ併用し、選定後は1つに絞るのが実務的です。

まとめ|Clarityで始めて、足りなければ有料へ

ヒートマップツールは、GA4では見えない「ページの中で何が起きているか」を埋める道具です。2026年9月時点で8ツールを並べると、無料で始められるのはMicrosoft Clarity(無期限・上限なし)、Contentsquare Free(月20万セッション)、Ptengine Free(月3,000PV)、ミエルカヒートマップの無料プラン(1URL)、Crazy Eggの無料プランの5つ。金額が公式に公開されている有料プランはPtengine Growth(月払い6,578円/年一括払い5,478円、いずれも月あたり・税込・から)、SiTest Lite(8,500円〜30,000円/月・税抜)、Crazy Egg($29〜$599/月・年一括請求)、Contentsquare Experience Analytics Growth($49、年払い時$39)。そして金額非公開なのがミエルカヒートマップ、User Insight、Contentsquareの上位プランという構図です。

選定の順序はシンプルです。まず制約のほぼないMicrosoft Clarityを入れて1〜2か月運用し、「日本語の支援が欲しい」「A/Bテストまで一気通貫でやりたい」「録画を長く保管したい」といった不足が具体的に言語化できた時点で、その要件を満たす有料ツールを比較する。この順序なら、使わない機能に費用を払う事故を避けられます。金額を公開していないミエルカヒートマップとUser Insightについては、推定額で判断せず、自社の月間PVを確定させたうえで料金表を取り寄せてください。導入時のマスキング設定と同意管理は、ツールを問わず最初に必ず確認する項目です。個別ツールの使い方はMicrosoft Clarityとは?無料で使えるヒートマップ・録画分析の使い方で解説しています。

本記事の料金・無料枠・上限値は、2026年9月5日に各社の公式ページ(Microsoft Clarity、Contentsquare、Ptengine、ミエルカヒートマップ、User Insight、SiTest Lite、SiTest、Crazy Egg)およびMicrosoft LearnのClarityドキュメント、Contentsquare/Hotjarの公式ヘルプをレンダリングして確認した表示にもとづきます。税表記・課金単位は各公式ページの記載に従っており、為替換算は行っていません。公式が金額を公開していないツールについては、推定額を記載していません。価格・上限は改定される場合があるため、契約前に必ず各公式ページで最新の内容をご確認ください。

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SEO基礎おじ
執筆・監修

SEO基礎おじ

フリーランスのWeb制作者/SEO実務者(実務歴3年以上)。HTML・CSS・JavaScript・WordPressを自分で実装する立場から、テクニカルSEO・構造化データ・GA4/Search Consoleの計測設計までを一人で担当しています。当サイトを実験台にして、施策の効果は自分で取った実測データで検証してから記事にしています。「SEO基礎おじ」は筆名です。

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